福祉・介護の基礎と応用をしっかり学び、視野が大きく広がりました

障害者の就労促進と就労場所提供者育成研修コース 受講生

久保 浩 さん(訪問介護事業所/自立支援事業所経営)

久保浩さん

 子どもが生まれた時から脳性麻痺を煩っていたので、子どもの日常生活を支えるためにヘルパーの資格などを取得したことが、福祉の世界に入るきっかけでした。その際にそれまで務めていた仕事も辞め、自分で訪問介護事業と障害者のための自立支援事業を立ち上げ、各施設の運営に携わるようになりました。現在、障害者の就職は困難を伴うことが多いのが実情です。今回、「障害者の就労促進と就労場所提供者育成研修コース」を受講したのも、こうした事業所を経営する立場として、障害者の就労に関して何らかのヒントを得ることができればと考えたからです。

 ヘルパーの資格を取得するための勉強は、福祉・介護分野の基礎ではありますが、必要最低限の項目を詰め込みで覚える感じでした。ちょうど、自動車免許取得のための勉強に似ています。それに対してこちらのプログラムは、基礎をしっかりと修得した上で応用に広げていく内容となっているのが大きな違いです。基礎的な知識・スキルを再確認することができ、さらには、応用を学習することで自分の中の引き出しが随分増え、視野も広がったように思います。例えば、担当教授の黒田先生に、自立支援法に関わる法律が実用的に運用できるかどうかは解釈の仕方で変わってくることを解説していただくなど、基礎のその先にある考え方を学習することができました。現場で悩みを抱える福祉施設の関係者だけでなく、一般企業の方でも仕事に応用できる知識が学べますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 障害者の現状として、本人の意欲さえあれば作業所で働くことができる方は家に引きこもり、一般社会で働くことが可能な方の大半は作業所にとどまるなど、全体としてなかなか就労が進まない状況にあります。私は、今回のプログラムを修了した後は、障害者が就労した際にサポートすることができる認定資格、ジョブコーチ(職場適応援助者)の資格取得を目指す予定です。そして、さらに障害者の就労を押し進めていきたいと考えています。

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