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総合インフォメーション

  • 2011/01/27 学び合い (神戸学院大学)
    神戸新聞 2011年1月24日「裾野拡大が今後の目標」(朝刊25面)
TKK学び合い連携センター(神戸学院大学)前林センター長を取材いただきました。

以下、神戸新聞(2011年1月24日朝刊25面)より転載

これぞ神戸流

神戸学院大防災・社会貢献ユニット長 前林清和さん(53)
武道から国際協力の〝達人〟に

責任者を務める「防災・社会貢献ユニット」は、今や大学の看板コース。学部の枠を超えて集まる50人が2~4年生の3年間、ボランティアから犯罪心理学まで幅広く学ぶ。
「学生には『ユニットに来たら夏休みはないと思え』と事前に伝えます」。例えば、国際協力を学ぶゼミ生。休み返上で出張授業や教材作りに励み、カンボジアでのボランティア実習にも赴く。〝予告〟に偽りはない。
もともとは「武道論」が専門の剣道家だった。母校の筑波大コーチも務めたが、大東流合気柔術に転じ、今では師範として門下生の指導にあたる。武士の精神性や教養を探究するうち、研究者としての守備範囲は臨床心理学や教育学に広がっていた。

裾野拡大が今後の目標

さらなる転機は阪神・淡路大震災。国内外から支援を受けたことに感激し、発展途上国支援を決意する。カンボジアの教育をバックアップするNPO法人を設立したほか、国際緊急援助隊医療チームの一員としてアルジェリア大地震の被災地にも赴いた。
多忙な体で、ポートアイランドに四つある大学の連携や、工学院大、東北福祉大との「TKK3大学連携」の責任者も兼ねる。3大学連携では減災工学や福祉など互いの専門科目を遠隔中継。今春には、災害時にリーダーシップを発揮できる人材「社会貢献活動支援士」の1期生が誕生する。
「社会貢献活動支援士を養成する裾野を、ほかの大学や社会人にも広げることが今後の目標」。力みのない口調と表情に、武道を通じて身に付けた確かな自信がにじみ出ていた。(直江 純)