『森茂樹物語』 感想文コンテスト 入賞者発表 神戸学院大学
真理愛好・個性尊重

本学学部生・大学院生を対象に実施した「『森茂樹物語』を読んで感じたことを自由に表現してみよう」企画に、44点もの作品をご応募いただきました。
厳正なる審査の結果、下記の通り、優秀賞を決定しました。

大賞

受賞者
成瀬 さくら(心理学部 4年次生)
表現方法
短歌

大賞

評価された点

  • ・物語を読み、その感想を短歌で詠んでいて、とても分かりやすい。森学長の生きざまのようなものが、とてもあらわされているため。
  • ・短歌で表現することで初代学長先生に近い気持ちが表現できたと思います。

特別賞

受賞者
栗田 愛也(経営学部 3年次生)
表現方法
キャッチコピー

大賞 【意味】
森茂樹物語を読み、自信を高めるために欧米留学を行ったことなど行動力があると感じました。自身の意志があり目標へと歩む姿に感銘を受けました。
その中で森茂樹様のお母さまは子供達を育てるために行った決断によって森茂樹様は最終的に神戸学院大学創立をすることが可能となりました。お母さまは自身の「歩み」により、森茂樹様の希望(みち)を作ることができました。森茂樹様は自身の「歩み」の中にあった神戸学院大学を創立するという出来事で現在の私たちの希望(みち)を作ってくださったように感じました。なので、私は人々の「歩み」は未来の子たちの希望(みち)として受け継がれるのだと思いました。
一人で完結ではなく、すべての行動は誰かの希望(みち)になることもありますが、逆に軽率な行動を行うことで絶望(死ぬ)にもつながることもあります。SNSの誹謗中傷やいじめにより命を落とす方が存在します。そのような悪い歩みを残すのではなく、森茂樹様のような自身の歩みにより希望(みち)を後世に残せるような人々が増えることを願いました。
自分の行動に責任と誇りを持ってほしいと思いました。
以上ことを近年のニュースと森茂樹物語を読み思ったので、キャッチコピーとして応募しました。

評価された点

  • ・物語を通し、自分自身、また現代社会につなげていく話の流れ。キャッチコピーも、森学長から神戸学院大学の今後への思いが伝わるため。
  • ・キャッチコピーとしても、神戸学院大学の今後への明るい未来としっかりした思いが伝わると感じた。

特別賞

受賞者
塩口 碧海(経営学部 2年次生)
表現方法
エッセイ・感想文
テーマ
神戸学院大学創設者「森茂樹」とは

題目【夢追い人の軌跡】

 突然だが、あなたは夢を持っているだろうか。

 夢というのは見るも良し、追うも良しの人生の道しるべともいえる光である。なぜなら、夢というのは理想の体現であり、一種の憧れの象徴だからである。理想であるが故、夢を追い成し遂げる者には多くの困難が待ち受け、挫折する者も少なくない。それでも、夢は多くの人の心を揺さぶり、熱を与えているのである。

 森茂樹――彼もまた、夢に焦がれ突き動かされた一人である。後に神戸学院大学という我々の学び舎の礎を築いた男は、己の全てをかけて、夢を追いかけ続けたのだ。

 我々の大学の創設者である森茂樹が神戸学院大学を建てるに至ったのには、彼のルーツが大きく起因しているとされている。というのも、彼にはわさという母がおり、森裁縫女学校を設立するなど教育に大きな貢献をした母の姿が、彼の人生観に大きな影響を与えたからである。彼女に憧れ、そして親孝行として、彼の人生における集大成、すなわち夢こそが神戸学院大学なのである。

 そんな神戸学院大学であるが、彼がこの大学を作るのに苦労しなかったのかといえば、多くの挫折があったという。資金難に加えて設立までのタイムリミット、教員の招集、設計など幾多の問題を抱えていた。それでも、彼の熱意が人を動かし、努力が実を結び、結果として問題を乗り越えていったそうである。

 彼が一生の内に目指した夢を叶えきることが出来たかといえば、答えは否である。薬学部の設立や「後世に残る大学」と成ることは生前の内に叶えることが出来なかった。だが、彼に熱を当てられた者達によって、その夢は彼の死後叶えられた。森茂樹は、文字通り全身全霊をかけて夢を叶えたのだ。彼の歩んだ足跡は、新たな道しるべとして、後続者に夢を示したのである。

 あなたは夢を持っているだろうか。例えなかったとしても、いつしか熱を与える存在と出会えるかも知れない。そうして夢を持てたとして、挫けず真摯に向き合っていければきっと最後はなし得ることが出来るはずだ。森茂樹という先駆者が軌跡を残したように。

評価された点

  • ・あなたは夢があるか?と問う形になっているが、実は自分自身のことであり、夢がある大学でなければという思いが根底にあるように感じた。

特別賞

受賞者
寺本 智恵(経営学部 4年次生)
表現方法
エッセイ・感想文
テーマ
私と神戸学院大学

私にとって神戸学院大学とは、専門知識を学び、また礼儀を学ぶ社会人としてのステージに上がる架け橋のような大事な場所であった。1年生の時、パソコンの苦手意識があったため家でもパソコンの勉強をしていたのが今では良い思い出となっている。パソコンは、レポート、就職活動のエントリーシートだけでなくこれから社会人になると今よりも多く使うだろう。2年生、3年生の約1年間は、社会人育成研究会という団体に所属させていただき社会人になるための礼儀や就職サポートなど多くの良い機会を経験することができた。このように、神戸学院大学での授業や課外活動は多くの場所で私の力になりかつ自信にもなっている。神戸学院大学の建学の精神にある「真理愛好・個性尊重」という森茂樹の考えは、個々人が持てる能力を開発して社会に役立つ人になることが、日本、そして世界の人々への貢献につながるということである。一人ひとりがその人の性質に従って素質を伸ばすことを第一としたこの考えは、私を含め在籍する学生に現在も受け継がれている。私自身、神戸学院大学に入学し勉学に励んだことで、将来、医療を担う学生のサポートや医療にかかわる仕事ができる場所に就職することができた。将来も私の母校となるこの神戸学院大学がこれからもずっと「真理愛好・個性尊重」の建学の精神のもと神戸のこの土地で将来を担う学生の架け橋のような存在であるように願いたい。そして、来年からは卒業生として神戸学院大学を盛り上げていきたいと考える。また、私自身、兵庫県で学生や地域の方を支えるために尽力していく。私にとって愛着があり架け橋のように大事な場所が神戸学院大学である。

評価された点

  • ・具体的で力強く、自分自身を通じて、神戸学院大学への思いが充分述べられている。
  • ・4年間の大学生活を振り返り物語を書いているが、そこから神戸学院大学への感謝やロイヤリティを感じることができる。4年間神戸学院大学で在席し、経験してきたからこそ書けるものだとも感じた。

特別賞

受賞者
沖元 啓人(経営学部 3年次生)
表現方法
エッセイ・感想文

「森茂樹が求める人物像、そして彼のような人へ」

「過ぎれば労苦が悦楽ともおもはれない事はありません」と森茂樹言っていた。
 果たしてこの言葉が今の大学生がどれだけ共感する事ができるだろうか。正直、今の私にはできません。確かに人並みの苦労と努力はしたことは自負していますが、多分、絶対に悦楽と思えるまでの苦労と努力はまだ足りていないのだと思っている。しかしこの苦労と努力の境目は分からないものではないだろうか。自分自身で決めることであり、他人が決めることではないと思うからだ。いつか森刺激が発した言葉の世界までたどり着く事ができたのならば「真理愛好・個性尊重」と本学の精神を持った人間になる事ができるのではないだろうか。
 つまり、個々人が持てる能力を開発して社会に役立つ人になることが、日本、そして世界の人々への貢献につながるというのが森茂樹の考えで、一人ひとりがその人の性質に従って素質を伸す事が在学中にできるようになった人である。私はそのような人になりたい、そしてなるために日々勉学に励んでいる。奨励生として評価はしていただけているのかもしれないが、このままでは終われないとも感じている。たとえ評価されて満足するだけの人では、森茂樹のような周りが率先して協力してくれるような人にはなれないだろう。誰もが想定してないことでも、日々苦労と努力の積み重ねによって森茂樹のような、森茂樹が求める人物像になるのではないだろうか。
 私はこれからも日々精進していきたいと強く感じた。そのように思わせてくれる人が作り上げた本学で学ぶ事ができていることにも感謝している。在学生だけではなく、これから入ってくる後輩へ名前が引き継がれていくような人になるために励みます。

 この物語は私に何か活力を与えてくれるひとつの物語だ。

評価された点

  • ・読んだ感想はもちろん、今後の展望も含めてしっかり書かれている点が良かった。

特別賞

受賞者
鈴江 美咲(経営学部 2年次生)
表現方法
エッセイ・感想文
テーマ
神戸学院大学創設者「森茂樹」とは

 森茂樹は、母と2人の姉の4人家族であり、男がいない家庭環境で育ったゆえに気弱で優しい性格だった。父は彼が生まれる前に亡くなり、母親のわさは自分の手で子供たちを養うために、収入を得られる教師を目指し、毎日勉強に追われる日々を送っていた。このように、わさは子供たちのためを想って努力していたが、逆にそれが彼を苦しめていたように思われる。小さい頃から甘えることができず、寂しい思いをしていたに違いない。
 森茂樹という男は、社会的にも精神的にも苦労をかさねてきた人であるといえよう。彼は医者を目指し、欧米の大学や研究所で知見を広げようとした。しかしながら、欧米に行くには多額の資金が必要となり、経済的にも苦しかっただろう。それにもかかわらず、学問に専念するために留学を決意するほど実行力があり、熱心な人である。ただ、妻や娘を残したまま欧米に出張し学問に専念する中、娘の急死や妻の精神に異常を来すなど悲しい出来事が起きてしまった。この出来事から感じたことは、彼が子供だった時のわさの生き方と似ているように思えた。彼もわさも並外れた努力を払って困難を克服し、より高みに向かって登っていくあまり、厳しい人生を己に課していたように思われる。
 そして、当時の日本人男性の平均寿命だった68歳を超え、彼は72歳と高齢になっていたにもかかわらず、大学設立という難事業に取り組む行動力には驚かされた。各専門の高名な学者を揃え、後世に残る大学を実現するために誰よりも献身的に努力する熱意と真剣さに感銘を受けた。また、本学の建学の精神である「真理愛好・個性尊重」には、学びを通じて、人それぞれの能力や考え方を尊重し、理解することが大切だという想いが伝わってくる。私は「真理愛好・個性尊重」の精神を大切に、森茂樹のように自分の夢を現実へと変えるための努力を怠らず、神戸学院大学の学生として恥じないよう、より一層学問に励みたい。

評価された点

  • ・感想もよく書けており、理念についても自身の考えを述べつつ一番理解していると感じられた。

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