神戸学院大学

社会連携

土曜公開講座「安全・安心な社会を支えるデータサイエンス ―システム開発とソフトウェアの信頼性―」を開催しました

2022/06/23

講座の様子
講座の様子
受講者に問いかける林坂弘一郎教授
受講者に問いかける林坂弘一郎教授
人口1万人あたり累積感染者数(G20)の図
人口1万人あたり累積感染者数(G20)の図

第83回神戸学院大学土曜公開講座を6月11日に有瀬キャンパスで開催しました。第3回目となる今回は、経営学部の林坂弘一郎教授が「安全・安心な社会を支えるデータサイエンス ―システム開発とソフトウェアの信頼性―」と題し、システム開発と信頼性評価の重要性についてデータサイエンスの観点から講義を行いました。

まず、新型コロナウイルスの感染者数とワクチン接種率の国別データを示し、日本のワクチン確保がG7各国より遅れた理由や、G20各国におけるワクチン確保の力関係等について考察しました。

次に日本におけるワクチン接種予約について、接種券番号の誤り等に起因するシステム障害が多く発生したことを紹介し、原因や予防策を受講者に問いかけました。

メガバンクのシステム障害を例に挙げ、コンピュータシステムの故障によるサービス停止が与える損害の甚大さを述べた上で、システムの信頼性を向上させるための手法である「フォールトトレランス」(障害が発生することを見越して、障害による悪影響を最小限に留めようとすること)や「フールプルーフ」(不適切な操作をしても障害が生じないようにすること)を紹介しました。

また、大学の試験成績判定システムの障害を例にとり、ソフトウェアのバグが大きな社会的損失を引き起こす危険性について説明しました。

最後に林坂教授は「AIや自動運転、社会インフラはソフトウェアが支えており、今後もソフトウェアの信頼性の確保に努めていくことが重要だ」と話し、講義を締めくくりました。

受講者からは、「データサイエンスの必要性や難しさがよく分かった」「具体的な内容でとても興味深い講義だった」という声が多数寄せられました。

次回の第4回目は、6月25日開催の経営学部の大角盛広教授による「あなたならどうする? ―つきあい方の科学―」です。