神戸学院大学

2017年度前期学位記授与式 式辞

2017/09/23

本日はご来賓の方々のご列席のもと、2017年度前期学位記授与式を、このように厳粛な中にもアットホームな雰囲気で挙行できますこと、大学関係者にとりましてこの上ない喜びであります。

本日卒業の日を迎えられた114名の学部卒業生の皆さん、大学院修士課程を修了し修士の学位記を授与された3名の皆さん、そして博士の学位記を授与された方におかれましては、誠におめでとうございます。神戸学院大学を代表して、心よりお祝いを申し上げます。皆さんが、神戸学院大学においてこれまで積み重ねてこられた努力が実を結び、今日のこの日を迎えられたものと思います。そのひたむきな姿勢に惜しみない賛辞を送ります。

卒業生、修了生および博士の学位記を受けられた皆さんのご家族ならびに関係者の皆様方にも、心よりお祝いを申し上げます。本日に至るまで今日の良き日を迎えられた皆さんを支え続けてくださったことに対して、深く敬意を表したいと思います。

学部卒業生の皆さん、修士課程修了生の皆さんは、本日、神戸学院大学を巣立ち、8万人を超える同窓生の仲間入りをされます。皆さんは、神戸学院大学で多くのことを学び、様々な経験を重ね、その能力を高めるとともに人間的にも成長してこられました。今後はそれぞれが選んだ道を歩み、その培った能力を生かして、社会に貢献することが求められます。

そこで、皆さんにいくつかのアドバイスを申し上げます。

第一に、社会の荒波の中で、どんなに苦しい場面、つらい状況に遭遇しても、自分を信じてください。自分を信じて、プライドを奮い立たせて進む以外にないことが多いのです。結果を恐れて怯んでしまうのではなく、ここというときには覚悟を決めて進んでください。

第二に、とはいっても、謙虚さも忘れないでください。周囲の方々の助言、アドバイスには謙虚に耳を傾け、耳の痛い意見にも真剣に向き合ってください。最後は自らの決断に迫られても、様々な考えに接し、それらを吸収することで、自分の判断を研ぎ澄ますことができます。そして、そのような姿勢が周囲の信頼を生むことにもなります。

三つ目に、周りの目を気にしすぎ、自らの可能性にふたをするのではなく、自分が本当に納得できる道を進んでください。自分からの「逃避」が後々の「後悔」を生み出す原因になります。たとえ期待したような結果が得られなくとも、納得のいくチャレンジこそが次へのエネルギーと知恵を生み出します。

最後に、自分が築いた人間関係を大切にしてください。自分を支えてくれる家族、苦しいときに頼りになる先輩や友人、厳しくも的確な指導をしてくれる上司や指導者、これらの人間関係の蓄積は大きな財産です。自らの能力を発揮する上での大きな力になります。時には、どんな人間関係を構築しているかが、その人の能力として評価される場合もあります。

以上が皆さんへの私からのアドバイスです。

さて、神戸学院大学は、1966年に、初代学長・森茂樹博士の下、建学の精神「真理愛好・個性尊重」を掲げて栄養学部だけの大学として設立されました。昨年記念すべき創立50周年を迎え、次の50年に向けて新たなスタートを切っている現在では、2つのキャンパスに9学部・7研究科、1万1千人を超える学生数を擁する、神戸市内で最大規模の私立総合大学に発展いたしました。昨年6月には創立50周年を迎えたのを機に、「未来50年―神戸学院大学が進むべき道筋」を発表し、本学が取り組むべき重要課題を明らかにして、着実に実行に移しています。また、2018年度には、本学10番目の学部となる心理学部を有瀬キャンパスに設置することも決まっています。

神戸学院大学は、これからも、兵庫・神戸を代表する存在価値の高い大学を目指します。そして、「学生の満足度の高い大学」「学生が成長を実感できる大学」であり続けることを目標として、日々前進していく所存です。

「未来50年」に向けて新たなスタートを切っている本学の大きな節目の時期に巣立っていく皆さんが、歴史と伝統のある神戸学院大学の同窓生であることに「誇り」を持ち続け、社会の様々な分野で活躍されることを心から祈念いたします。卒業生・修了生は大学半世紀あまりの歴史の最大の宝であり財産です。神戸学院大学は皆さんをこれからも応援し続けます。皆さん、今日からは、同窓生として、神戸学院大学を力強く応援してください。

本日は、誠におめでとうございます。

2017年9月23日神戸学院大学学長 佐藤雅美