神戸学院大学

ポートアイランド、有瀬両キャンパス両図書館で、弁護士で元最高裁判事の山田作之助に関する資料展が始まりました

2017/09/11

有瀬キャンパス図書館
有瀬キャンパス図書館
ポートアイランドキャンパス図書館
ポートアイランドキャンパス図書館

大正から昭和にかけ、神戸を拠点に活躍した弁護士で、その後約5年4か月にわたって最高裁判事も務めた山田作之助(1896~1995年)に関する資料展示が、11日からポートアイランド、有瀬両キャンパス図書館で始まりました。

ポートアイランドキャンパス図書館の展示は、「国際開港都市・神戸と山田作之助」(9月25日まで)。山田が法律顧問を務めた鈴木商店や三井物産など日本を代表する企業との関係や、1933(昭和8)年に起きた大阪商船の「ばいかる丸」と英国の「ムンガナ号」の汽船同士の衝突事故に関する海事裁判関連資料など、国際開港都市・神戸と山田との関係を示す資料を中心に紹介しています。

一方、有瀬キャンパス図書館のテーマは、「山田作之助関係資料から見る最高裁判事の生活」(11月9日まで)。東京帝国大学法学部の学生だった大正時代の授業ノートや著作のほか、家計簿、日記、また園遊会の招待状など最高裁判事としてどのような行事に招かれていたのかなど、山田の人となり、最高裁判事の生活の一端を垣間見ることができる資料を中心に展示しています。

山田は1945年、英国人貿易商、フレデリック・モリス・ジョネスから垂水区塩谷にあった洋館を買い取り、最晩年まで暮らしていました。旧ジョネス邸は山田の死去から19年後の2013年に取り壊され、マンションが建設されました。その際、「旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会」の会員によってさまざまな資料が発見され、それらが人文学部の大原良通教授を通じて本学に寄贈されました。その後、2015年度から、科学研究費補助金の助成を受け、法学部の小松昭人教授や辻村亮彦准教授、大原教授らによって共同研究「最高裁判事・山田作之助を起点とした二十世紀の法実務と学知の交錯」が始まり、資料をもとにした研究教育活動も進められています。

展示について、大原教授は「山田は最高裁判事として数々の著名な裁判に関わっていますが、判事時代の私生活に関する資料も数多く残しています。有瀬キャンパス図書館では、寄贈された資料の中から、私たちが知りえない、最高裁判事の私生活をうかがい知ることができるものを選んで展示しています」と話しています。