神戸学院大学

寄贈図書のお知らせ

2012/02/01

図書紹介

書名:平等と効率の福祉革命―新しい女性の役割
著者:イエスタ・エスピン=アンデルセン
監訳:大沢真理
共訳:田宮 遊子 経済学部准教授
発行所:岩波書店
発行年月日:2011年11月18日(246ページ)

本書は、1990年代以降の福祉国家類型論を論じる際の最重要人物であるエスピン=アンデルセン、2009年の著書「未完の革命」の訳書です。高学歴女性が性別役割分業から脱する一方、依然としてそこにとどまり続ける女性との隔たりが、社会を二極化しつつあると、欧米諸国の状況を分析しています。女性の革命は未完であり、それが少子化や所得格差の拡大を招いていると指摘。ジェンダー平等、子どもへの投資の拡大がこれからのカギという主張は、日本にとっても大変示唆的です。非常に入念な翻訳作業を経ていますので、原著を読まれた方も再読される価値ありと自負しています。