神戸学院大学

「緊急事態宣言」解除後の本学の対応について~学長メッセージ~

2020/05/22

在学生の皆様
保証人(保護者)の皆様

「緊急事態宣言」解除後の本学の対応について

 新型コロナ感染拡大の影響の下、大学創立55年目にして初めて、新年度の授業開始が延期され、遠隔授業(オンライン授業)での実施となりました。在学生の皆様、保証人(保護者)の皆様には、それぞれ受講環境を整えるなどのご協力をいただき、誠にありがとうございました。
 5月11日から開始した遠隔授業(オンライン授業)においては、初日に学内情報サービスへのアクセスに遅延が発生しましたが、その後は特に大きな問題はなく2週目を終えようとしています。在学生の皆様には初めての遠隔授業ということで大きな不安があったと思いますが、新しい形での授業形式にいち早く順応するために努力をしていただいていることに感謝いたします。
なお本学では、学生の皆様に一律5万円を支給する「オンライン授業に伴う特別奨学金(給付)」の支給手続きが始まっています。また、新型コロナの影響で経済的に厳しい状況に陥っている学生の皆様を対象に「神戸学院大学緊急経済支援奨学金(給付)」の申請の受付と支給も実施し、予想を上回る多数の学生の皆様からの申請を受けています。新型コロナ感染による経済的な影響は今後も継続することが予想され、支援の充実と継続が求められていると考えています。このような認識の下、すでに大学ホームページなどでもご案内しているように、神戸学院大学同窓会の協力も得て、「新型コロナ対策緊急学生支援募金」を立ち上げています。寄付金はすべて学生の皆様への支援に活用させていただく予定です。
 そのような中、感染拡大状況の変化に伴い、5月15日には兵庫県からの「休業要請」が解除され、昨日5月21日には大阪・兵庫・京都を対象とする「緊急事態宣言」が解除されるに至りました。これを受けて、他大学ではすでに、一部の科目での対面授業の再開、図書館などの利用許可などの対応を公表しているところも出ています。
本学における「緊急事態宣言」解除後の対応につきましては、2回にわたる危機管理対策本部会議において慎重に検討いたしました結果、現時点では以下のとおり決定・確認しています。
1 現在5月31日を期限として実施しているキャンパス内への立ち入り禁止措置は、6月7日まで延長する。
2 前期の授業は、原則としてすべて遠隔授業(オンライン授業)で実施する。
3 6月4日の時点での感染状況をもとに、以下の点を判断する。
① 一部の施設等(例えば、図書館・自習室・情報処理実習室など)の利用のためのキャンパス内への立ち入りを認める可能性。認める場合の開始時期。
② 例外的に一部の授業(実習・実験や卒業研究指導、大学院の論文指導など)の対面での実施の可能性。その範囲と開始時期。
③ 課外活動について活動禁止を段階的に緩和する可能性とその手順。
4 3の①②③を実施するうえでは、学生と教職員の安全を考え、感染者を出さないためにも、徹底した感染防止策を確認する必要がある。

現時点で、新型コロナの感染状況は大きく改善されているように見受けられますが、「休業要請」や「緊急事態宣言」の解除による感染拡大への影響は2週間程度の余裕をもって判断すべきであると考えます(明らかに阪神間における先週末からの人の動きは飛躍的に多くなっています)。また、過去3か月は全国の学生がほとんど公共交通手段を使って通学していない環境下にあったこと、ポートライナーや明石からのバスなど本学の通学経路の環境を考えると大幅な対面授業の実施はなおリスクが高いこと、下宿に遠隔授業の受講環境が整っていない学生が多いこと、新入生の中にはまだ下宿を契約していない学生もいること等々、多くの点を考慮して、現時点では上記のような判断に至ったことをご理解いただきたく存じます。
在学生の皆様には、全面的な対面授業への移行が難しい中、引き続き遠隔授業の受講をお願いすることになります。神戸学院大学が高等教育機関としての使命を果たし、学びを前に進めるためには、教職員の一層の努力とともに、在学生の皆様のご理解とご協力が必要です。
皆さんとともに難局を乗り越えながら、新しい学びの形を模索し、作り上げていきたいと思います。
何卒よろしくお願いいたします。

2020年5月22日

神戸学院大学
学長 佐藤雅美