神戸学院大学

国際交流

国際交流センターが企画した6カ国7人の大使・総領事らによる連続講義が開講しました

2021/09/24

首都キエフについて説明するウドヴィクさん(Zoom画面)
首都キエフについて説明するウドヴィクさん(Zoom画面)
ウクライナの風景について話すウドヴィクさん
ウクライナの風景について話すウドヴィクさん
講師のウドヴィクさんを紹介する岡部教授
講師のウドヴィクさんを紹介する岡部教授

 共通教育センターとの共同プロジェクトとして国際交流センターが企画した各国の大使、京阪神駐在の総領事・領事などによる連続講義が9月22日開講しました。共通教育科目「欧米の社会と文化」で、6カ国7人の外交官が本学客員教授として招聘(しょうへい)されます。各国の外交官による正課の大学連続講義はほとんど例がありません。学生にとっては世界とつながる魅力的な授業となり、ポートアイランド、有瀬両キャンパスから全学部の学生が受講しています。

■初回講師はウクライナのウドヴィク二等書記官
 初回は在日ウクライナ二等書記官のヴィオレッタ・ウドヴィクさんが東京からZoomで講義しました。ウドウィックさんは東京大学大学院法学政治学研究科で修士号を取り、地元のオデッサ国立大学大学院で博士号を取得しました。専門は日本・ウクライナ関係史などで、日本語も流ちょうです。大使館では主に文化・教育・人道分野を担当しています。
 授業を企画した国際交流センター所長の岡部芳彦経済学部教授(ウクライナ研究会会長)が冒頭、ウドヴィクさんを紹介しました。
 
■キエフ・カツが日本のコンビニチェーンでも販売
 ウドヴィクさんはウクライナの地理や歴史、文化、食事、スポーツなど広範に紹介してくれました。西ヨーロッパにあり、面積は日本の約1・6倍で西ヨーロッパ諸国最大。南は黒海に面しており、首都は5世紀からの歴史を持つキエフ。国語はウクライナ語で、多くの人はバイリンガルやマルチリンガル。黒土の土地が豊かでさまざまな作物を収穫する農業国である一方、技術力も高く貨物輸送の航空機製造は世界一。料理は日本人にもよく知られるボルシチ(赤カブのホットスープ)やホルブツイ(キャベツの中にひき肉などを入れて煮る)、主食はパン。スポーツは武道が盛んで、東京オリンピックでも空手や柔道などでメダルを獲得。キエフ市長はかつての有名なプロボクサー。という具合に極めて詳しく親しみの持てる内容でした。
 クリスマス料理のキエフ・カツのアレンジがコンビニチェーン店「ミニストップ」で販売されていることも情報提供してもらいました。

■長い苦難の歴史はウクライナ語にも反映
 1930年代に深刻な飢餓があり、約600万人が死亡したことや、長い間他国に領土を支配されてきた苦難の歴史は重要な点でした。「乾杯!」の発声はウクライナ語では「ブーヂモ!」と言い、直訳すると「存在しましょう」という意味になることからも「国民が自由に生活することをどれだけ大事に思っているかを分かっていただけると思います」と、ウドヴィクさんは語りました。最後に「こんにちは」のあいさつや「ありがとう」をウクライナ語で発音してもらいました。

■女性の社会進出は? 学生からは質問が次々と
 学生からも質問が相次ぎました。「ウクライナでは女性の社会進出はどうなっていますか?」(経済学部3年次生)と聞かれて、ウドヴィクさんは「女性の国会議員は22%で、日本より多いです。ジェンダーによる格差や差別の是正は言語にも影響し、ウクライナ語の名詞は女性形、男性形、中性形がありますが、今はすべて女性形を使おうという動きがあります」と回答しました。「日本のアニメ・漫画はウクライナではどのように受け入れられていますか」(現代社会学部1年次生)との質問には、「ウクライナでは昔から日本への憧れがあります。日本のアニメや漫画は若者に人気で、日本語を勉強している学生はほとんど、日本のアニメや漫画が好きだからです」と、答えました。
 受講した経済学部3年次生の和久実音里さんは「コロナ禍の中で、大使館の方からオンラインで直接話を伺う機会があり良かったです。ボルシチがウクライナ発祥料理であることや、日本との政治・経済の違いには驚きました。この講義で学ぶ各国の社会や文化を理解したうえでどのように日本人として、社会貢献ができるのか考えていきたいです」と話していました。
 連続講義は大韓民国、フランス、ドイツ、ウクライナ、米国、イタリアの大使や総領事・領事らを講師に2022年1月まで続く予定です。