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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/10 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
地域と産業/Community and Industry
授業コード
/Class Code
BA00811001
ナンバリングコード
/Numbering Code
CSSh003
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
現代社会学部/Contemporary Social Studies
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
火1(後期)/TUE1(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
谷口 義子/TANIGUCHI YOSHIKO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
谷口 義子/TANIGUCHI YOSHIKO 現代社会学部/Contemporary Social Studies
授業の方法
/Class Format
講義
授業の目的
/Class Purpose
○この科目は、現代社会学部のDPに示す「現代社会における人びとの暮らし、仕事と産業、および文化の形成に係る諸事象を多面的、総合的に理解し、その知識を活用することができる」能力の育成を目指す。地域を理解するにあたって、その地理的特性や歴史的背景を学ぶことは不可欠である。また、地域特性や優位性を理解することで、現状課題の解決方法を発見し、実践することにつなげたい。
○将来、職業人として社会生活をおくる上において、身につけておきたい知識や思考力、判断力を養い、自ら成長する意欲を育む。
○神戸市の産業構造を理解するとともに産業経済の発展史を学び、神戸市の多様な産業への視野を広げる。
○この科目の担当者は、15年以上にわって神戸市広報および兵庫県広報の企画・制作に携わっており、実務経験の豊富な教員である。加えて、神戸および兵庫県の地域学に関する書籍の執筆実績が豊富である。時には過去の事例を挙げて、地域と産業について、わかりやすく説明する。また、地域経済の発展と行政との関わりについても具体的かつ実践的な解説を行う。
○実習的教育の観点から履修生の文書作成力の向上を目的とし、授業内の15分程度の時間を使って要約(レジュメ)作成の実習を行い、小テストとする。小テストは翌週の授業で解答例を示し、「要点の押さえ方」「どう書くか」のノウハウを具体的に解説して履修生にフィードバックする。
到 達 目 標
/Class Objectives
○神戸の現在とその発展過程についての知識をもとに、神戸の産業形成に関する具体例を説明することができる。地域理解のための手法(調査方法)を習得する。(知識)
○地域の産業に関する興味を持ち、市内の企業ミュージアムへ足を運んだり、図書資料を読んだりして知識を深める。(態度・習慣)
○地域産業に関する統計データなどを読み取り、経年変化や問題点などを発見することができる。(技能)
○授業で学んだ内容を基本情報として、300字程度の要約文を約15分で作成することができる。(技能)
授業のキーワード
/Keywords
神戸 近代産業 都市戦略 生活文化 産業構造の変化 都市発展の過程
授業の進め方
/Method of Instruction
○時代背景や産業の具体的なイメージ、歴史的理解などを補助するため、パワーポイントによる画像資料を示しながら授業を進める。
○履修生は授業を聞いて要点をメモし、ノートを作成することによって、社会人とって必須の技能である「聞き取り」と「要約」のトレーニングを行う。また、授業ノート作成の習慣を身につける。
○授業中に作成したノートを基に、授業の最後にレジュメ(小テスト)を執筆して提出する。小テストは授業15回のうち5回以上実施し、成績評価の対象とする。
履修するにあたって
/Instruction to Students
○中学・高校で学んだ日本史の基礎知識が授業理解に役立つ。予習として、中学・高校の日本史の教科書(特に近代以降)を再読してほしい。
○新聞を読む習慣をつけること。特に、経済面、地方面を読んで地域の産業に関する情報を収集すること。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
○授業ノートの整理と復習。毎回の授業でメモしたことを確認し、ノートを作成する。自作ノートは小テスト時に持ち込み可能。(目安として各回1〜2時間)
○授業の中で、神戸の文化や歴史の理解に役立つ参考図書を紹介する。事後学習として読んで理解を深めてほしい。(目安として各回1〜2時間)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
○期末レポート(2000字以上)の提出を求める。期末レポートは授業内容から講師がテーマを選定する。履修生はテーマに沿って図書資料などを調べ、調査の結果をまとめる。
○授業中の小テストは解答例と評価ポイントを示してフィードバックする。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
○小テスト50%(5回以上実施。要約文としての完成度、授業の理解度、論理性を評価)
○期末レポート50%(授業で学んだ内容を掘り下げ、新たに図書資料などを参照し、各自がテーマを設定してレポートを作成する。2000文字以上。テーマ選定については授業の中で説明する。)
テキスト
/Required Texts
○テキストの代わりに毎回、オリジナルのレジュメを配付する。
参考図書
/Reference Books
○田辺眞人・谷口義子『神戸の歴史ノート』神戸新聞総合出版センター
○田辺眞人・監修『灘の歴史』神戸新聞総合出版センター
○『新修神戸市史 産業経済編4総論』神戸市 
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 神戸を知る 本講義の狙いと目的、講義の進め方について解説。神戸の産業を学ぶ上で知っておきたい地理や地域特性について理解する。
2 近世の産業
(兵庫津と海運)
「みなと街・神戸」のルーツである兵庫津の発展史を学ぶ。江戸時代の兵庫津の構造を理解し、地域産業の歴史的資源について考察する。
3 近世の産業
(酒造業)
灘の酒造業は現在も神戸市の重要な産業の一つである。なぜ、灘が国内屈指の酒造産地になったのか。産業立地の重要性を理解しよう。
4 開港と近代化 幕末に兵庫(神戸)が開港したのはなぜか。開港によってもたらされたものは何か、近代産業の黎明期について学ぶ。
5 鉄道と港
物流の変化
官営鉄道と私鉄の山陽鉄道の発展史を学ぶ。また、加古川舟運と阪鶴鉄道の関係を事例として、物流が地域経済に与える影響を理解する。
6 近代産業のあゆみ
(軽工業)
神戸で興った近代産業を歴史的に学ぶ。軽工業(マッチ、繊維、製紙)を中心に、軽工業と貿易業の関連について理解する。
7 近代産業のあゆみ
(重工業)
基幹産業であった造船・鉄鋼などの重工業の発展史を学ぶ。重厚長大産業が神戸にもたらした影響と産業構造の変化について考える。
8 近代産業のあゆみ
(貿易業)
明治後期〜昭和初期に飛躍した鈴木商店を中心に、貿易商社の発展史を学ぶ。また、鈴木商店が現在の産業に及ぼした影響を考える。
9 私鉄による
生活文化産業
阪神間および神戸において、明治末から昭和初期に急速に私鉄が発達した。私鉄がもたらした生活文化産業について学ぶ。
10 10 産業の発展と自治体 産業発展がもたらした人口増加は、自治体にも影響を与えた。大正期の神戸の産業構造と都市戦略との関連を理解する。
11 11 食文化と産業 神戸開港によってもたらされた西洋の食文化は地域に根付き、地域を代表する産業に成長した。その歩みを学び、未来を考える
12 12 ファッション産業 戦後、アパレルやケミカルシューズ、スポーツ靴などの産業が興った。地域特性が産業の創造や発展に及ぼす影響について考える。
13 13 流通小売業の
開拓者たち
コープこうべの賀川豊彦とダイエーの中内功を中心に取り上げ、流通小売業の変化と発展の歴史を学ぶ。
14 14 訪れたくなる
都市の魅力
メリケンパークや異人館街、旧居留地、六甲山などの観光資源のなりたちを学び、観光都市としての魅力づくりを考える。
15 15 都市戦略と
地域産業
「医療産業都市」「デザイン都市」「グローバルMICE都市」など神戸市が進める都市構想について学び、地域産業の将来像を考える。

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