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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/13 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
福祉用具論 【社】/Life Design Tools for Rehabilitation
授業コード
/Class Code
B700522001
ナンバリングコード
/Numbering Code
RSRe507
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
総合リハビリテーション学部/Rehabilitation
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
木2(前期)/THU2(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
金井 謙介/KANAI KENSUKE
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
金井 謙介/KANAI KENSUKE 社会リハビリテーション学科/Social Rehabilitation
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)とする。
講義を基本とするが、理解促進のために学内の福祉用具等を使った演習も取り入れることがある。また必要に応じて学外見学を行うこともある。
授業の目的
/Class Purpose
福祉用具は、障害のある人や高齢者など心身機能の低下した人の自立を支援し、また介護者の介護負担の軽減のために用いられる道具です。この福祉用具をうまく活用することで、地域の中で自立(自律)した生活を営むことができるようになります。
この科目では、このような意義をもつ様々な福祉用具について、社会福祉専⾨職および福祉・介護の知識を活⽤して社会で働く⼈々が知っておくべき知識や技術、基本概念等について学び、社会で活用できる基礎力を身に着けることを目的とします。
この科目は「福祉用具入門」や「福祉生活環境論」を補強する応用科目としても位置づけられ、リハビリテーションセンター等の臨床現場で実務経験のある教員が実際に経験した事例などを通じて講義を行い、福祉用具に関する総合的な理解を深めます。
この科目は、学科DP1に掲げる広い教養と豊かな人間性や社会性を身につけることを目指しています。また学科DP4、DP5、DP6に掲げる地域社会や企業などにおいて、生活上の困難を抱えた人に対することと、地域社会での課題を解決し地域社会開発の担い手となることを目指しています。
到 達 目 標
/Class Objectives
以下の各項目を目標とします。
・障害のある人の心身機能、心理などの特性を説明できる。<知識>
・車椅子などの福祉用具の構造や機能が説明できる。<知識>
・車椅子などの福祉用具の選び方・使い方が説明できる。<知識>
・福祉用具の安全性について説明できる。<知識>
・幅広い視点で福祉用具や製品を考えられるようになる。<態度・習慣>
・身近にある製品を調査し、生活を改善する工夫や課題を見つけることができる。<技能、態度・習慣>
・インターネットによる福祉用具情報検索システムを操作して福祉用具等を検索できる。
授業のキーワード
/Keywords
福祉用具、福祉機器、アシスティブ・テクノロジー、リハビリテーション工学、支援技術、人間工学、バリアフリーデザイン、ユニバーサルデザイン、福祉住環境、ICT、安全、生活、デザイン、ものづくり、製品開発
授業の進め方
/Method of Instruction
・初回にオリエンテーションを行い、授業の進め方等を説明します。
・講義はパワーポイントおよび学内にある福祉用具を用いて展開します。
・座学だけでなく、理解を深めるため福祉用具を用いた演習も行います。
・演習の結果は課題レポートとして提出してもらいます。
・講義内容の理解促進のために小テストを行うこともあります。
・授業の最後にコメントシートを記入してもらい、その中の疑問や質問等について翌週の講義でフィードバックします。
・自分のスマートフォンやタブレット端末にアプリ(基本的には無料のもの)をインストールして演習を行うこともあります。
・状況に応じて福祉用具を使用している障害のある人にゲストで来ていただくこともあります。
・状況に応じて学外の施設見学を行うこともあります。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・講義に出席するのは当たり前ですので、特別な事情がない限り遅刻や欠席はしないこと。
・出席回数が10回(講義回数の2/3)に満たない場合は、単位は認定されません。
・20分以上の遅刻は特別な事業がないかぎり、欠席とみなします。
・毎回出席を取ります。
・私語など他人の迷惑になる行為や携帯電話の操作、食事は厳禁とします。
・本講義を受講する者は、「福祉用具論演習」(後期隔週木曜3,4限)も併せて履修することを推奨します。
・「福祉用具論演習」(後期隔週木曜3,4限)は、この「福祉用具論」で学んだ内容を踏まえた演習を行いますので、この科目を履修・単位取得していることが望まれます。
・福祉住環境コーディネーター2級のテキストを持っていることが望ましい。
・4/17(水)~19(金)にインテックス大阪で開催される福祉機器展「バリアフリー2024」(https://www.tvoe.co.jp/bmk/)に見学に行くこともあります(入場無料)。授業内で見学に行かない場合でも、各自で見学することをお勧めします。なお、見学に行く場合は講義日の4/18(木)になる予定です。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
普段の通学などの日常生活の中で、周りの環境や製品などをよく観察しておくこと(週2回程度を目安とする)。
その際に「もし自分が車椅子に乗っていたら」「杖をついていたら」「目が見えなかったら」などとイメージしながら観察すること
次回の講義内容についてや文献(福祉用具入門の資料やノート、その他参考書)やインターネットで事前に調べること(1時間)。
講義後には復習としてその日の講義内容について配布資料を熟読し(1時間)、インターネットや文献、学内にある福祉用具などで確認をすること(1時間)。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
・毎回講義終了時にコメントシートを提出してもらい、その中に記載された疑問・質問を翌週に解説することで理解促進を図ります。
・講義期間内で2〜3回程度の演習に関する課題レポートを提出してもらいます。
・講義全体の内容を踏まえた期末試験を行います。
・講義内容の理解促進のために小テストを行うこともあります。
・コメントシートの記載内容や自発的発言・発表、授業への取り組み姿勢などを授業参加度として総合的に判断します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
定期試験(70%)、講義内で実施した演習に関するレポート課題およびコメントシートの記載内容(30%)をもって評価する。
テキスト
/Required Texts
テキストは指定しない。
毎回レジメを配布する。
参考図書
/Reference Books
・「新訂福祉用具専門相談員研修テキスト第2版」一般社団法人シルバーサービス振興会編集、中央法規
・「福祉住環境コーディネーター検定試験2級公式テキスト」東京商工会議所
・作業療法ジャーナル増刊号「保存版テクニカルエイド—生活の視点で役立つ選び方・使い方—」三輪書店
・「リハビリテーションMOOK15 リハビリテーション工学と福祉機器」千野直一・安藤徳彦編集主幹、金原出版株式会社
・「生活支援工学概論」日本生活支援工学会・日本リハビリテーション工学協会共編、コロナ社
その他、適宜講義の中で紹介します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 オリエンテーションと福祉用具の意義 本講義の概要と進め方について説明と、福祉用具を使用する意義について解説します。
2 第2回 福祉用具の基本概念とアプローチ 福祉用具に関する様々な定義や概念について解説し、福祉用具支援に関わる際の基本概念を学びます。 第14回の内容と入れ替えて、バリアフリー2024見学の場合もある。
3 第3回 福祉用具の支援プロセスと福祉用具供給システム 福祉用具の利用や導入に関係する諸要素について理解し、支援プロセスについて学びます。また、福祉用具に関するさまざまな制度についても学びます。
4 第4回 福祉用具のリスクマネジメント 福祉用具ヒヤリハット事例を通じて、安全性の大切さとその対策の重要性を学びます。また、腰痛予防対策など障害のある人だけでなく介護者を守ることの重要性についても考えます。
5 第5回 歩行補助具の選び方・使い方 歩行が困難な高齢者や障害のある人が用いる杖、松葉杖、歩行器、歩行車について、その目的や機能、特徴、使い方、適合方法などについて学びます。
6 第6回 車いすの選び方・使い方① 福祉用具の代表格である車いすについて学びます。車いす本体とクッションについて、その目的や機能、特徴、使い方、主な機種や種類について学びます。
7 第7回 車いすの選び方・使い方② 車いすは利用者の身体や生活に適合していることが求められます。そこで、車いすの適合方法や車いすの機能・構造、物理原則について学び、利用者に合った車いすを選択する際の視点等を理解します。
8 第8回 車いすと歩行補助具に関する演習 演習室にある福祉用具を用いて、前回までの講義内容について体験を通じて理解を深めます。体験の結果は課題レポートにまとめてもらいます。
9 第9回 移動・移乗動作を支援する福祉用具 移乗動作を支援する移乗用リフトやスライディングボード、移動動作を支援する段差解消機、階段昇降機、住宅用エレベーターについて、その目的や機能・構造、特徴、使い方、主な機種や種類について学びます。
10 第10回 起居・就寝を支援する福祉用具 高齢者や障害のある人の就寝や離床を支援する介護ベッドおよびその付属品、手すり等について、その目的や機能・構造、特徴、使い方などについて学びます。
11 第11回 感覚障害のある人を支援する福祉用具 視覚・聴覚障害の概要と、それによって生じする日常生活上の問題を解消する様々な福祉用具やUD、ICT機器、システムについて、の目的や機能、特徴などについて学びます。
12 第12回 福祉用具のメンテナンス 福祉用具に関する事故を考える際、保守管理が十分でないことも要因のひとつとなっています。福祉用具は工業製品ですので、耐用年数もありメンテナンスが不可欠です。そこで、車いすを例にして福祉用具のメンテナンスについて解説し、学内の車いすを点検してもらいます。点検の結果は課題レポートとして提出してもらいます。
13 第13回 福祉用具を活用した暮らし ゲスト講師から福祉用具を活用した在宅生活の実際の様子を聞き、福祉用具の効果と意義、および福祉用具支援について考えます。
14 第14回 福祉用具に関する情報 福祉用具に関する展示場や福祉機器展、カタログ、福祉用具情報データベースなど、様々な情報入手方法があります。支援者として福祉用具に関する情報収集の重要性を理解し、その活用方法について学びます。
※バリアフリー2024(4/18)や福祉機器展示場などの学外見学に代えることもある。
15 第15回 技術で拡がる未来 最新のテクノロジーについて解説し、技術の進歩が障害のある人の暮らしを拡げる可能性について考えます。同時に、ユニバーサルデザインの概念の重要性についても考えます。

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