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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
演習ⅠA/Seminar ⅠA
授業コード
/Class Code
B600011013
ナンバリングコード
/Numbering Code
BACa508/DSCa508
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
経営学部/Business Administration
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
水2(前期)/WED2(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
福井 直人/FUKUI NAOTO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
福井 直人/FUKUI NAOTO 経営学部/Business Administration
授業の方法
/Class Format
演習(対面)
授業の目的
/Class Purpose
このゼミでは、組織と個人とのよりよい関係を考えることを目的とします。組織で働く人は、組織からの指揮命令に従うという点で他律性を帯びていますが、個人の自由意志を持って働くという点では自律性を帯びてもいます。他律性と自律性の相克をどのように止揚するかについて、働いて生きる(=キャリア)、人と組織の能力を引き出す(=人的資源管理)という2つのテーマを中心に研究していきます。これら2つのテーマについて深く考察することを通じて、高度な論理的思考能力を養成することを目標とします。多くの優れた理論を学び、それを使って現実を分析するとともに、企業に対して一定の政策的提言を行なうことも目的とします。演習ⅠAでは、ベーシックな教科書を1回で1章ずつ輪読する予定であり、各回2人ずつ報告者を指名する予定です。
DP(3年次生以上のカリキュラム)との関連では、「1.現代の企業経営に関する基本的知識を学修し、ビジネス全般にわたって活用するために有用な知識を総合的に学修する。」を前提としながら、「経営の問題を総合的に分析・解析できる知識・技能を修得する。」も視野に入れたものになります。ただし、経営の問題のなかでも組織設計や人的資源管理のテーマに絞られるとは思います。
到 達 目 標
/Class Objectives
以下3点を到達目標とします。
1.人的資源管理の基礎的概念について説明できる。(知識)
2.モチベーション向上やリーダーシップ発揮に成功した企業の情報を独力で収集できる。(技能)
3.身近な組織(サークル、アルバイトなど)に、あるべき人事制度を提案できる。(態度・習慣)
授業のキーワード
/Keywords
経営組織、人的資源管理、経営学研究方法論
授業の進め方
/Method of Instruction
上述のとおり、各回2名ずつ報告者を指名し、1章ずつ教科書を読み進めていきます。そのうち1名は本文の要約レジュメを作成し、もう1名は章末問題の解答レジュメを作成します。もちろん報告者が一方的に話して終わりというのではなく、聴衆からの闊達な議論を期待します。ディスカッションを通じて双方向のコミュニケーションのあり方も修得しましょう。もちろん意見を述べる上でのマナーも重要です。
演習についての連絡事項など、配布資料はmoodleにファイルとして公開します。講義資料を印刷してこちらから配布することは原則的にはありません。
履修するにあたって
/Instruction to Students
少なくとも経営学総論の内容を復習しておいてください。本科目と非常に関連性の高い科目は経営組織論、経営管理総論、人的資源管理論ですので、それらの科目も受講を済ませておいて(あるいは並行受講して)ください。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
事前に教科書の指定された箇所を読み、分からない語は辞典で調べる。(目安として1時間)
報告に指定された回は忘れずにレジュメを作成し、人数分印刷してくる。(目安として3時間)
事後に配布資料およびノートを見直す。必要に応じて教科書に立ち返る。(目安として1時間)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
人的資源管理に関する理論や概念を正確に理解しているかを確認するために、期末レポートを課します。期末レポートについては添削のうえmoodleからフィードバックします。レポートの評価基準として「正確な知識が解答に反映されているか」および「論理的な文章による解答か」を重視します。適切な引用方法がとられているかはレポート提出のうえで前提であり必要条件なので、満たさないと不合格です。
出席代わりの小課題を授業時間中に課すことがあり、その場合は小課題を提出して出席とします。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
報告(ゼミ人数を勘案して各自2回程度の報告)50%、期末レポート50%です。
※所定の回に報告をしないと単位修得ができません。
※上記のとおり、回によってはゼミ時間内に簡単な小レポートを書いてもらうことがあり、その提出をもって出席扱いとします。なお1/3を超えて欠席すると単位認定不可。
※期末レポートについては論理的思考力を問うために、教科書以外の事例を分析する課題を出す予定。こちらは添削のうえmoodleから一度校正をフィードバックし、それに対する修正を施した原稿を最終原稿として提出してもらいます。
※最終原稿として提出された期末レポートが、題意を理解せず的外れな解答であった場合、あるいは著しく剽窃・盗用がなされる解答であった場合は採点できないので、不合格となります。
テキスト
/Required Texts
上林憲雄編(2016)『ベーシックプラス人的資源管理』中央経済社。(2,640円)
参考図書
/Reference Books
上林憲雄・森田雅也・厨子直之(2018)『経験から学ぶ人的資源管理(新版)』有斐閣。(3,080円)
西村孝史・島貫智行・西岡由美(2022)『1からの人的資源管理』碩学舎(出版元は中央経済社)。(2,640円)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ゼミのイントロダクション このゼミの概要について説明したうえで、人的資源管理とは何かについて簡単に説明します。研究倫理についても時間があれば言及するかもしれません。
2 第2回 人的資源管理入門 人的資源管理の定義、機能、特徴、史的変遷について調べます。(教科書第1章)
3 第3回 人間モデル 科学的管理法における経済人モデルから、人間関係論における社会人モデルへの移行について論及します。(教科書第2章)
4 第4回 組織構造 組織における分業と調整の仕組みについて、作業組織と管理組織双方の側面から考察します。(教科書第5章)
5 第5回 モチベーション 人の行動を引き起こすモチベーションについて、マズローやハーズバーグを代表とする内容理論を中心に学習します。(教科書第6章)
6 第6回 リーダーシップ 組織における対人影響のひとつとしてのリーダーシップについて、資質理論、行動理論などを中心に学びます。さらには変革型リーダーシップやサーバント・リーダーシップについても調べます。(教科書第7章)
7 第7回 コミットメント 組織と個人の関わりあいを表す概念である組織コミットメントについて考察を深めます。功利的と情緒的を対比的に調べましょう。(教科書第8章)
8 第8回 雇用管理 組織で働いてもらう従業員をどのように雇うか、雇用管理の問題を取り上げます。採用・異動・退職という一連のフローについて確認します。ただし内容は前2つが中心です。(教科書第9章)
9 第9回 人材育成 日本企業において従業員の能力向上がどのように図られているか、OJTやOff-JTの内実を確認しつつ、キャリア開発との連関についても問い直します。(教科書第10章)
10 第10回 評価 従業員の働きぶりを評価する仕組みとして、人事評価を取り上げます。評価技法と評価過程の双方についての理解を深めます。(教科書第11章)
11 第11回 昇進 組織における職位上昇である昇進について扱います。昇進の機能について考察した後で、昇進の頭打ちであるキャリア・プラトーの解消策について検討します。(教科書第12章)
12 第12回 賃金 労働の対価として支払われる報酬の中心である、賃金の支払いルールについて検討します。とくに賃金形態に注目し、日本企業において普及した職能給の長短を調べます。(教科書第13章)
13 第13回 労使関係 処遇改善や雇用保証のために、従業員が経営者に対してどのように対抗していくかを、労働組合の役割を中心に議論します。さらに日本的労使関係の特徴についても検討します。(教科書第14章)
14 第14回 国際人的資源管理 グローバル企業が国境を越えてどのような活動をしているかを確認したうえで、グローバル企業の人的資源管理のあり方について分化と統合の観点から考察します。(教科書第15章)
15 第15回 戦略的人的資源管理 経営戦略と適合的な人的資源管理のあり方を問います。(教科書第3章、第4章)

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