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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
経営組織論Ⅰ/Organization Theory Ⅰ
授業コード
/Class Code
B000832001
ナンバリングコード
/Numbering Code
BACb307/DSCe305
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
経営学部/Business Administration
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
月1(前期)/MON1(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
福井 直人/FUKUI NAOTO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
福井 直人/FUKUI NAOTO 経営学部/Business Administration
授業の方法
/Class Format
講義(対面)
授業の目的
/Class Purpose
本科目は経営学総論を既に履修済みであることを前提として、総論における組織の管理に重点をおきます。そして、学生諸君が経営組織の概念や理論を理解することを目的とします。企業をはじめとする組織の活動は、そこで働く人々を共通目的のために方向づけることで機能しています。この共通目的の達成のために、組織全体の仕事をどのように人々で分担(分業)し、かつそれらを纏め上げるか(調整)を考える学問領域こそが、経営組織論です。経営組織論は大きく分けてミクロとマクロとに分かれますが、ミクロ組織論については経営組織論Ⅱで扱います。その前段階にあたる経営組織論Ⅰでは、マクロ組織論を中心に、組織の構造はどのように作られるか、組織はどのようなプロセスで動いているか、またそれを管理するために経営者は何をしなくてはならないかを、経営学の諸学説を検討するなかで学びます。
カリキュラム移行期にあたるため、この科目は新カリキュラム2年次生および旧カリキュラム3年次生以上が同時に受講することとなります。したがって、受講者の学年によって対応するDPも異なります。企業経営において必須である組織づくりに関連している点において、以下のように新旧DPに対応します。
【2年次生以上】
主に経営・会計専攻を念頭におく「1.経営・経済に関する基礎的な知識や幅広い仕事に求められる作法を修得し、これを土台として企業を始めとした多様な組織の健全な経営に活用できる高度な専門知識と実践的な課題解決力を修得する。」が本科目と関連します。
【3年次生以上】
1.現代の企業経営に関する基本的知識を学修し、ビジネス全般にわたって活用するために有用な知識を総合的に学修する。
5.経営の問題を総合的に分析・解析できる知識・技能を修得する。
に大いに関連しています。すなわち企業経営とは組織の管理といっても過言ではなく、これを学ぶことは経営学の全体像を把握するのに必須のことなのです。また、講義の終盤でダイバーシティの論点が出てくるという点では
4.社会のグローバル化に伴って、国際社会の一員としての自覚を持ち、異文化圏の人々と交流するのに必要な知識・技能を学修する。
も視野に入れたものになってきます。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.経営組織の基礎的概念について説明できる。(知識)
2.組織変革に成功した企業の情報を独力で収集できる。(技能)
3.身近な組織(家庭、サークル、アルバイトなど)に本科目の知見を応用し実践できる。(態度・習慣)
授業のキーワード
/Keywords
経営組織、組織構造、組織過程、組織成果
授業の進め方
/Method of Instruction
講義を中心に進めます。パワーポイント資料によって講義を進めます。パワーポイント資料はmoodle「経営組織論Ⅰ」からダウンロードしてください。講義資料を印刷してこちらから配布することはありませんので、必要に応じて各自ご準備ください。
履修するにあたって
/Instruction to Students
経営学総論の内容を復習しておいてください。本科目と非常に関連性の高い科目は経営管理総論ですので、そちらも併せて受講ください。教科書は毎回使用しますので必ず持参してください。基本的に教科書全ページを扱いますが、第4章(モチベーション)の内容に限りミクロ組織論に相当するので、後期の経営組織論Ⅱで扱うことになります。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
事前に教科書の指定された箇所を読み、分からない語は辞典で調べる。(目安として1時間)
事後に配布資料およびノートを見直す。必要に応じて教科書に立ち返る。(目安として1時間)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
不定期に出席確認代わりの小課題が出ます。また、中間レポートがあります。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
中間レポート20%、期末試験80%
中間レポートでは、経営組織についての初歩的な概念についての論述問題を出題します。期末試験では、現実の企業における実態と学術的な理論の往復ができるかという観点から、論述問題を出題します。期末試験の解答では最低でも合計1,000字の解答が求められるとお考え下さい。中間レポートおよび期末試験いずれも評価基準として「正確な知識が解答に反映されているか」および「論理的な文章による解答か」を重視します。「出席確認代わりの小課題」は不定期に数回出しますが、提出状況が悪い場合は減点となります(出席確認が目的なので提出しても加点にはなりません)。
テキスト
/Required Texts
安藤史江・稲水伸行・西脇暢子・山岡徹(2019)『ベーシックプラス経営組織』中央経済社。(2,640円)
参考図書
/Reference Books
高尾義明(2019)『はじめての経営組織論』有斐閣。(2,090円)
鈴木竜太(2018)『経営組織論』東洋経済新報社。(2,420円)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 経営組織論への招待,
組織とは何か
本科目の概要について説明した後、経営組織論とはどのような学問かを説明します。本講義の鍵概念である組織について、その目的や類型について説明します。(教科書第1章)
2 第2回 古典的組織管理論(1) 古典的組織管理論について、テイラーの科学的管理法およびファヨールによる管理過程論について説明します。(教科書第2章)
3 第3回 古典的組織管理論(2) 古典的管理論としてウェーバーの官僚制組織を中心に学習します。官僚制の逆機能についても言及します。(教科書第2章)
4 第4回 バーナードによる組織論 近代組織論について、バーナード組織論について説明します。サイモンによる組織論についても少し触れますが、詳細は第7回で扱います。(教科書第2章)
5 第5回 組織構造と組織デザイン 部門間の分業と調整のあり方について、機能別組織と事業部制組織とを対比させながら解説します。マトリックス組織やカンパニー制などについても言及します。(教科書第3章)
6 第6回 集団力学 グループ・ダイナミクスについて概説します。集団が生産性を高めることもあれば、集団浅慮などにより意思決定にバイアスがかかりうることも確認します。(教科書第5章)
7 第7回 組織の意思決定 第4回の内容をまずは簡単に復習します。そのうえで、とサイモン意思決定論を中心に講述します。限定合理性を克服すべく組織的意思決定がいかになされるかを学習します。(教科書第6章)
8 第8回 組織と環境 組織と環境が相互にいかなるやりとりをするのか、トンプソンの理論を中心に概説します。さらに、環境適合的な組織構造の設計はいかにあるべきかを問う、コンティンジェンシー理論の展開を説明します。(教科書第7章)
9 第9回 コンティンジェンシー理論 組織構造が外部環境に適合的であるほど組織成果が高まるという、いわゆるコンティンジェンシー理論の考え方について、代表的な学説を挙げながら説明します。(教科書第8章)
10 第10回 組織構造のダイナミックス 第9回の内容を踏まえつつ、情報処理パラダイムの観点から、組織が環境の不確実にどのように対処するかについて講述します。また、情報処理の必要性削減と情報処理能力の向上についても議論します。(教科書第8章)
11 第11回 組織間関係論 組織を取り巻く環境のひとつを構成する他組織との関係をパワー、取引コスト、ネットワークといった概念を媒介しながら論じます。(教科書第9章)
12 第12回 組織変革 組織はいつまでも同じ構造や文化をもつものではなく、環境の変化に応じて、また変化を予見して、変革するものです。レヴィンによる組織変革の段階論を中心に説明します。(教科書第10章)
13 第13回 組織学習 個人と同じく、組織はいろいろなことを学習する存在です。組織学習と呼ばれる概念を確認しつつ、組織学習の類型やプロセスについて学習します。(教科書第11章)
14 第14回 組織のパラドックス 組織においては、あちらを立てればこちらが立たないという、両立が難しい面がたくさんあります。ここでは学習・所属・組織化・実行それぞれにおけるパラドックスを学びます。(教科書第12章)
15 第15回 近年の組織論研究 比較的発展的な内容として近年の組織論研究の系譜を概観します。扱う理論は組織進化論、組織生態論、制度理論などです。(教科書第13章、および教科書に含まれない内容)

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