科目一覧へ戻る | 2025/05/19 現在 |
開講科目名 /Class |
映像研究Ⅳ/比較文化研究Ⅳ/Studies in Image Arts IV |
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授業コード /Class Code |
B507294001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
HASc324 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2025年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
木3(後期)/THU3(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
田中 晋平/TANAKA SHINPEI |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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田中 晋平/TANAKA SHINPEI | 人文学部/Humanities and Sciences |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
・本授業は、人文学部のDP2.9と対応する。 ・授業では、世界各地で発展を遂げた映画文化や具体的な映画作品について、重要なトピックに着目し、学んでいく。映画は20世紀に大衆の娯楽として親しまれ、時には政治的プロパガンダに組み込まれてきた。映画をとりまく他メディアの存在、社会的状況などの歴史の変遷を解説し、さらに映画館や観客による受容の歴史にも議論をおよぼすことにより、受講生が映像についての感性や認識を広げていくことを目指す。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
19世紀に誕生した映画が、その後に世界各国でどのように活用されてきたのか、また優れた映像作品が地域を超えた影響関係を生み出してきたのかを理解することで、現在における映像メディアの役割について思考するための基礎的視座を身に付ける。 |
授業のキーワード /Keywords |
世界映画史、アトラクション、古典的ハリウッド映画、ヌーヴェル・ヴァーグ |
授業の進め方 /Method of Instruction |
・パワーポイントでスライドを提示する形式で進める。 ・世界映画史上の重要な作品、特定の場面などを示し、解説を行う。 ・授業の理解度を把握するため、授業内容に関するコメントを毎回提出してもらう。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
事前に専門とする知識などは必要ない。映画を観ることへの興味だけでなく、その経験を豊かにする言葉のあり方について、関心を寄せていることが望ましい。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
指定した映画や資料に予め目を通しておいてもらう場合がある(1週あたり90〜120分) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
課題・コメントシート(毎回) 学生から提出されたコメントに対しては、次回の授業開始時にフィードバック法を行い、理解度を高める。 学期末レポート(学期末) |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
課題・コメントシートの内容60% 毎回の授業時に実施する課題の回答およびコメントによって授業内容の理解を確認する。 学期末レポート40% 授業全体の内容が十分に把握でてきているかを確認する。 |
テキスト /Required Texts |
特に定めない。オンラインストレージを活用して資料配布を行う場合がある。 |
参考図書 /Reference Books |
村山匡一郎編著『映画史を学ぶ クリティカル・ワーズ【新装増補版】』フィルムアート社、2013年。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション | 講義全体の内容の紹介、評価方法についての詳しい解説を行う。 | |
2 | 第2回 | 写真・映画の誕生 | 19世紀前半の写真の誕生からリュミエールのシネマトグラフの誕生に至る歴史を概略的に辿る。 | |
3 | 第3回 | 初期映画の多様性① | エジソンやリュミエールの映画を事例にして、最初期の時代の映画がどのように作られ、また人々に観られたかを学ぶことで、現在の映画文化を相対化する視点を得る。 | |
4 | 第4回 | 初期映画の多様性② | ジョルジュ・メリエスの映画と初期映画のフィルムの保存活動について学ぶ。 | |
5 | 第5回 | アニメーション映画の誕生 | アニメーションの原理と映画技術の関係、初期のアニメーションを発達させたウィンザー・マッケイの作品などを分析する。 | |
6 | 第6回 | ニッケルオデオンの時代 | 20世紀初頭のアメリカで誕生したニッケルオデオンなど、映画産業の発展と歩調を合わせ、映画常設館が各地で生まれていった経緯を解説する。 | |
7 | 第7回 | D・W・グリフィスの映画 | 映画が物語を示す形式をどのように獲得していくのかを考える。D・W・グリフィスの映画などを検討する。 | |
8 | 第8回 | 古典的ハリウッド映画 | 無声映画からトーキ化に至る過渡期の状況と「古典的ハリウッド映画」のスタイルの成立を解説する。 | |
9 | 第9回 | 戦争とプロパガンダ映画 | 映画が戦時メディアとして各国で果たした役割、そのプロパガンダとしての機能について、各国の事例を取り上げて考える。 | |
10 | 第10回 | 仏ヌーヴェルバーグ① | 戦後のフランスから現れた新たな映画批評、さらに新たな映画作品を生み出した運動について検討する。 | |
11 | 第11回 | 仏ヌーヴェルバーグ② | ジャン=リュック・ゴダール、エリック・ロメールの作品などを事例に、ヌーヴェル・バーグが世界に与えた影響を考える。 | |
12 | 第12回 | 社会運動と映画 | 1968年頃に世界各地で生じた異議申し立ての運動の中、革新的な映画制作の方法が模索された経緯などを検討する。 | |
13 | 第13回 | 実験映像とパーソナル・ヴィジョン | 映像メディアの可能性を拡張しようとする実験的取り組み、さらに映像におけるパーソナルな視点の導入から映画史を再解釈する。 | |
14 | 第14回 | デジタルシネマと映像の拡散 | 1990年代以降にデジタル技術が映像の製作・上映環境に浸透することで、映画文化にどのような影響が起きていったのかを考える。 | |
15 | 第15回 | 全体のまとめ | 授業全体の内容を振り返り、まとめる。これからの映画文化について考える。 |