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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/11 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
基礎英語学/Introduction to English Linguistics
授業コード
/Class Code
B506652001
ナンバリングコード
/Numbering Code
HASd205
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
火3(前期)/TUE3(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
前田 宏太郎/MAEDA KOTARO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
前田 宏太郎/MAEDA KOTARO 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)
授業の目的
/Class Purpose
この授業は、人文学部人文学科のDPに示す「1.複数の分野の基礎知識を教養として身につけている。」、「9.学部教育と融合した教職教育をとおして、学校教育の目的や目標、地域社会の課題を理解し、さまざまな要求や問題解決に取り組み、生徒の知識や技能、主体的・協働的に学習に取り組む態度の育成を図る教員として活躍できる。」と関係します。
言語を研究する学問分野を言語学と呼び、その中でも英語を対象に研究する分野を英語学と呼びます。この授業では言語学の主要な考え方を身につけ、それらを使って英語を分析していきます。言語学の及ぶ範囲はとても広く、ここでは言語の音(音声学・音韻論)、形(形態論・統語論)、意味(意味論・語用論)に焦点を当てます。いずれの下位分野にも、表面的には知り得ない背後にある構造と体系を発見していく楽しさが詰まっています。英語の分析方法を身につけながら、その楽しさを実感することがこの授業の目的です。
到 達 目 標
/Class Objectives
①英語学・言語学の基本的な概念を説明できる
②それらの概念を用いて、英語の音・形・意味を分析できる
③日英語間の異同について多面的に比較できる
授業のキーワード
/Keywords
Morphology, Phonetics, Phonology, Pragmatics, Semantics, Syntax
授業の進め方
/Method of Instruction
授業は主に講義形式ですが、授業の合間と授業の最後に課題を行います。授業の合間の課題では、グループ単位で話し合いをします。授業の最後に行う課題は、その日の講義内容を確認する小テストという位置づけです。
履修するにあたって
/Instruction to Students
初めて触れる概念が多く登場すると思います。ですので、テキストの予習を必ず行なってから授業に参加してください。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
・テキストの予習(60分/週):予習範囲を指定するので事前に読んできてください。わからない箇所には印をつけておいてください。
・用例収集(30分/週):グループで話し合いを行う際の材料として英語や日本語の例を収集してもらいます。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
・毎授業の小テスト(12回):講義内容の確認
*翌週の授業冒頭にて前週の小テストの解答・解説・質疑応答を行う
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
・毎授業の小テスト(60%)
・期末試験(40%):毎授業の小テストを主な出題範囲とします
*小テストおよび期末試験では、英語学・言語学の基本的な概念を用いて(到達目標①)、英語の音・形・意味(到達目標②)や日英語間の異同(到達目標③)を分析する内容となっています
テキスト
/Required Texts
安藤貞雄・澤田治美(2001)『英語学入門』東京:開拓社.
ISBN: 978-4-7589-2303-3、税込2,640円
参考図書
/Reference Books
○窪薗晴夫(編)(2019)『よくわかる言語学』京都:ミネルヴァ書房.
本講義では扱いきれない言語学の多様なトピックについて簡潔にまとめられています。自分の興味のある分野が見つかるかもしれません。
○斎藤純男・田口義久・西村義樹(編)(2015)『明解言語学辞典』東京:三省堂.
言語学用語について簡潔にまとまっている辞典です。テキストの予習復習の際に参照するとより理解が深まると思います。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 導入 授業の概要(自己紹介、授業の進め方)、動物の「言語」と人間の言語、言語学という学問分野
2 第2回 音声学・音韻論 1 文字言語と音声・視覚言語の違い、言語の音の仕組み(調音位置と調音方法)、英語の音の種類と表記方法(母音と子音、国際音声記号)
3 第3回 音声学・音韻論 2 発音記号の役割、抽象的な「音」(音素、異音)、音の変化(同化、脱落、弾音化、弱化、鼻腔開放)
4 第4回 音声学・音韻論 3 英語らしい発音と日本語らしい発音(アクセント・イントネーション・リズム)
5 第5回 形態論 1 語を作る部品(自由形態素と拘束形態素)、語を作る規則(派生、複合、転換、短縮、混成)
6 第6回 形態論 2 語という単位(語彙的緊密性、右側主要部の原則)、語を作る規則(屈折)
7 第7回 統語論 1 文を作る部品(内容語と機能語、範疇化)、句という単位(句構造規則、主要部)
8 第8回 統語論 2 文に潜む階層構造(木構造、Xバー理論、構造的曖昧性)、必要な要素とそうでない要素(補部と付加詞、構成素テスト)
9 第9回 意味論 1 意味とは何でどこにあるか①(真理条件意味論)、言語と世界の対応関係(集合と関数)、句・文の意味計算(構成性原理)
10 第10回 意味論 2 語の意味の分析(語彙分解、語彙概念構造)、動詞が持つ時間性(語彙アスペクト)、語の意味と百科事典的知識(生成語彙論)
11 第11回 意味論 3 意味とは何でどこにあるか②(認知意味論)、世界の認識の仕方(カテゴリー化、プロトタイプ、図と地)、認識の反映としての言語(メタファー・メトニミー・シネクドキー)
12 第12回 語用論 1 コミュニケーションが成立するとき(自然的意味・非自然的意味、コードモデル・推論モデル)、話し手が本当に伝えたいこと(話し手の意味、協調の原理、格率、推意)
13 第13回 語用論 2 言語の意味と話し手の意味の区別(語用論の侵入、関連性理論、表意)、コミュニケーションにおいて当然視される情報(前提、論理的帰結)、人は言語を使って何をしているか(発話行為、発話内行為、発話媒介行為)
14 第14回 まとめ 学習成果の確認
15 第15回 補足 学習成果の振り返り

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