シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/11 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
日本語学Ⅰ/Japanese Linguistics Ⅰ
授業コード
/Class Code
B506633001
ナンバリングコード
/Numbering Code
HASd303
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
金4(前期)/FRI4(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
野田 春美/NODA HARUMI
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
野田 春美/NODA HARUMI 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)
授業の目的
/Class Purpose
本講義科目は人文学科専門教育科目の言語・文学科目群に属し、「基礎日本語学」「日本語と文化」といった科目の上級科目として位置づけられます。学部のDP2「人間の行動や文化に関する専門知識と技能を総合的、体系的に身につけている」ことを目指します。教職志望者にとっては、DP9とも対応しています。

具体的には「日本語の類義表現から文法を考える」ことをテーマとします。
「文法」と言うと固いものだと思われがちですが、実は曖昧なところや微妙なところがたくさんあります。そこで、この授業では、文法形式の微妙な使い分けをできるだけ具体的に観察しながら日本語の面白さを知り、身近な問題について深く考える力をつけることを目的とします。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.類義表現に関わる日本語文法の基礎を説明できる。(知識)
2.言葉に敏感になる(態度)
3.自分の言葉や回りの言葉を柔軟に考察できるようになる。(態度・技能)
4人間の感じ方・考え方がどのように言語に反映されているのかを説明できる。(知識)
5.自分の考えを口頭で的確に表現できる。(技能)
6.言葉の分析について、文章で的確に表現できる。(技能)
授業のキーワード
/Keywords
類義表現
文法
とりたて
否定
モダリティ
授業の進め方
/Method of Instruction
講義を中心に進めますが、講義中、受講者に自発的な発言を求め、双方向性の授業を重視します。
履修するにあたって
/Instruction to Students
卒業研究で日本語を研究対象とする人は、受講が望ましい科目です。
理解を深めるためのグループワークも行う予定です。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
毎回、授業終了後に、内容が理解できているかどうかを確認し、必要に応じて⽤語や現象について調べ直してください。用例収集の宿題、レポートのための資料探しも必要です。
(合わせて1週当たり1時間程度)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
1.毎回、授業内容に関する課題を出し、出席カードに書いてもらいます。記⼊された内容の⼀部は、次の授業のはじめに共有します。カードは授業開始時に配布します。遅刻者には授業開始後30分ごろに別カードを配布し、配点は通常カードの1/2とします。
2.レポートを課します。優秀なレポートについては、授業で内容を発表してもらいます。
3.用例収集の宿題を3回出します。⼀部を、提出の次の授業の資料として共有します。
4.授業内のテストについては、テスト後に解説します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
出席カード(記入内容の充実度)35%、宿題15%、レポート30%、テスト20%で評価します。
宿題は、適切な実例が挙げられ充分に考察できているかで評価します。
レポートは、指示したテーマに沿っているか、例を充分集めているか、講義をふまえた客観的な考察が行われているか、論理的でわかりやすいか、で評価します。
テストでは、講義内容の理解度を測ります。

出席回数が全授業数の2/3に満たない場合は、評価の対象としません。遅刻の場合は、出席回数もカードの記入内容の得点も1/2で計算します。
テキスト
/Required Texts
テキストは使用しません。プリントを配布します。
参考図書
/Reference Books
日本語記述文法研究会(編)(2007)『現代日本語文法3 第5部 アスペクト・第6部 テンス・第7部 肯否』くろしお出版
日本語記述文法研究会(編)(2003)『現代日本語文法4 第8部 モダリティ』くろしお出版
日本語記述文法研究会(編)(2009)『現代日本語文法5 第9部 とりたて・第10部 主題』くろしお出版
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 導入
現代日本語文法の基礎知識
授業の説明の後、現代日本語の類義表現を考えるための基礎知識を学びます。
2 第2回 否定にかかわる類義表現1 「負けなかった」「負けはしなかった」「負けたわけではない」のような否定の類義表現を考えます。
3 第3回 否定にかかわる類義表現2 「ぜんぜん行かない」「めったに行かない」「決して行かない」のような否定と呼応する副詞の類義表現を考えます。
4 第4回 否定にかかわる類義表現3  「おもしろくない?」「おもしろいんじゃない?」のような否定の疑問の類義表現を考えます。
5 第5回 否定にかかわる類義表現4 「わかりません」「わからないです」のような否定の形による印象の違いを考えます。
6 第6回 モダリティにかかわる類義表現1  「会おう」「会いませんか」のような意志・行為にかかわるモダリティの類義表現を考えます。
7 第7回  モダリティにかかわる類義表現2 「降るかもしれない」「降りそうだ」のような認識のモダリティの類義表現を考えます
8 第8回 モダリティにかかわる類義表現3  「行かなきゃいけない」「行ったほうがいい」のような評価のモダリティの類義表現を考えます。  
9 第9回 モダリティにかかわる類義表現4     「のだ」「わけだ」のような説明のモダリティの類義表現を考えます。
10 第10回  とりたてにかかわる類義表現1 「果物だけ食べる」「果物ばかり食べる」「果物しか食べない」のような限定のとりたての類義表現を考えます。
11 第11回 とりたてにかかわる類義表現2 「個室もある」「個室さえある」「個室まである」のような極限のとりたての類義表現を考えます。
12 第12回 とりたてにかかわる類義表現3 「コーヒーでもいかがですか」「コーヒーなんかいかがですか」のような、ぼかしのとりたての類義表現を考えます。
13 第13回 テストとその解説 理解度をはかるテストを行ったあと、その解説をします。
14 第14回 優秀レポートの発表と補足説明1 優秀レポートを発表してもらい、必要に応じて補足説明をします。
15 第15回 優秀レポートの発表と補足説明2 優秀レポートを発表してもらい、必要に応じて補足説明をします。

科目一覧へ戻る