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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/11 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
作品批評Ⅰ/Literary Criticsm Ⅰ
授業コード
/Class Code
B506273001
ナンバリングコード
/Numbering Code
HASd221
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
水1(前期)/WED1(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
白方 佳果/SHIRAKATA YOSHIKA
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
白方 佳果/SHIRAKATA YOSHIKA 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
対面
授業の目的
/Class Purpose
 本科目は、教職・教科(国語/科目区分・国文学)の選択科目です。
 本科目は、人文学部のディプロマポリシーのうち1「複数の分野の基礎知識を教養として身につけている」、9(教職志望者)「学部教育と融合した教職教育をとおして、学校教育の目的や目標、地域社会の課題を理解し、さまざまな要求や問題解決に取り組み、生徒の知識や技能、主体的・協働的に学習に取り組む態度の育成を図る教員として活躍できる。」の達成を目指して実施されます。
 本科目では夏目漱石の作品、とくに後半は『それから』を取り上げます。『それから』は、夏目漱石のみならず、日本近代文学の代表作の一つです。本作は現在でも広く読まれていますが、発表から百年を経ており、現在の読者には意味や背景を理解しづらい表現があります。授業では、本作との時間的な隔たりの大きさを意識し、当時の社会・文化状況をふまえて、本文を丁寧に読み解いてゆきます。そのうえで、文学研究で用いられる方法や考え方に基づき、文学作品を的確に解釈できるようになることを目指します。
到 達 目 標
/Class Objectives
(1)夏目漱石、日本近代文学への関心を深める。
(2)夏目漱石とその作品、また関連する文学者や作品、時代背景等について理解を深め、他者に説明できるようになる。
(3)作品を精読し、内容を的確に読み解くことができる。
(4)文学研究・鑑賞の基礎的な方法・考え方を理解し、それらを用いて文学作品を的確に解釈・考察することができる。
(5)自らの考えや解釈、理解を的確に表現できる。
授業のキーワード
/Keywords
文学 読解 日本文学 日本近代文学 日本近現代文学
授業の進め方
/Method of Instruction
・講義形式を中心として授業を進めますが、受講者の意見や感想を求める場合があります。
・受講者数や新型コロナ感染症の状況にも拠りますが、グループワークを実施する予定です。
・授業の性質上、授業の進め方や授業計画(進度、内容等)に変更を加える場合があります。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・配布された作品本文は、指定された回までに読み終えておくこと。とくにテキストとして指定した夏目漱石『それから』(新潮文庫)については、早めに購入し、第7回授業までに全文を読み終えておくこと。
・予習状況、理解度などを確認する提出物を課します。提出物の内容は、フィードバックに利用することがあります。
・文学作品を読むことや作品の考察・感想を述べること、グループワークに抵抗がある人の受講はおすすめしません。
・私語などで他の受講生に迷惑がかかる場合は、退室を指示します。
・15分以上遅刻した場合、欠席として扱います。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
・各回120分~180分程度の事前・事後学習が必要です。
・事前学習として、事前に配付した資料や授業で取り上げる作品を読み込み、自分なりに理解したうえで授業に臨んでください。
・事後学習として、授業内容を再確認してください。
・課題にきちんと取り組み、期限までに提出して下さい。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
ミニッツペーパー、ワークシート、授業内課題(小テストの形式を取る場合があります)を課します。ほか、小レポート(複数回)、期末レポートを課します。期末レポートを提出しない場合、授業の単位を認めません。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
(1)提出物(ミニッツペーパー、ワークシート、授業内課題)…50%
(2)小レポート…20%
(3)学期末レポート…30%

(1)提出物。授業の中でフィードバックを行う。評価基準は①「到達目標」を達成できているかどうか、②適切に予習を行うなど、授業に対して真摯に取り組んでいるか、の2点です。
(2・3)レポート類。評価基準は①「到達目標」を達成できているかどうか、②授業内容を理解できているか、の2点です。
テキスト
/Required Texts
夏目漱石『それから』(新潮文庫〔な-1-5〕、新潮社、1985年(2010年改版)、ISBN:978-4-10-101005-2、506円〔税込〕、https://www.shinchosha.co.jp/book/101005/)をテキスト(教科書)として指定します。ほかのテキストは、授業中に配布します。
参考図書
/Reference Books
授業中に紹介します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス 授業の進め方、受講上の注意点などについて解説する。また夏目漱石について概説をおこなう。
2 第2回 夏目漱石の作品 夏目漱石の作品について解説する。
3 第3回 夏目漱石と明石 夏目漱石の明石における講演について解説する。 ※夏目漱石『夢十夜』本文配布
4 第4回 夏目漱石『夢十夜』① 夏目漱石『夢十夜』を鑑賞・解説する。
5 第5回 夏目漱石『夢十夜』② 前回に引き続き、漱石『夢十夜』を鑑賞・解説する。 ※内田百閒『冥途』本文配布予定
6 第6回 夏目漱石『夢十夜』③ 漱石『夢十夜』と、内田百閒『冥途』について解説する。
7 第7回 『それから』1~2章  以降、夏目漱石『それから』を取り上げる。「代助」の人物造形に着目して、1~2章を解説する。
8 第8回 『それから』3~4章 代助の「家」の問題や「三千代」の人物造形に注目し、3~4章を解説する。
9 第9回 『それから』5~6章 漱石の文明批評を紹介しつつ、5~6章を解説する。 
10 第10回 『それから』7~11章 同時代の話題に注目し、7~11章を解説する。
11 第11回 『それから』12~14章 12~14章を精読し、代助と三千代の関係の変化を読み解く。また漱石作品における「三角関係」の問題について解説する。
12 第12回 『それから』15~17章 15~17章をふまえて、小説の結末について考える。
13 第13回 映画『それから』1 映画『それから』(松田芳光監督、1985年、東映)を視聴する。
14 第14回 映画『それから』2 映画『それから』の映像に現れた原作の「解釈」について考える。また映画『それから』をふまえて、「アダプテーション」について考える。 ※グループワーク実施予定
15 第15回 『それから』総括 授業内容を振り返り、『それから』を例に文学作品の「解釈」などの問題について考える。

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