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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/17 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
免疫学[19~]/Immunology
授業コード
/Class Code
B410651003
ナンバリングコード
/Numbering Code
PHMd032
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
薬学部/Pharmaceutical Sciences
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
月1(前期)/MON1(SPR.)
単位数
/Credits
1.5
主担当教員
/Main Instructor
刈谷 龍昇/KARIYA RYUSHO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
刈谷 龍昇/KARIYA RYUSHO 薬学部/Pharmaceutical Sciences
授業の方法
/Class Format
対面授業を予定しています。
授業の目的
/Class Purpose
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、専門教育科目であり3年次に配当している。
この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、2を目指す。
ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)
免疫学を理解することがなぜ必要なのかについて述べます。私達は日常生きていく上で、常に外敵の侵入という危険にさらされています。それは細菌、ウィルス、寄生虫など枚挙に暇がありません。しかし、健康な人はそれらを防御出来ますし、罹患しても、外敵を追い出して回復します。また外敵だけでなく、内なる敵、「がん」からも、健康な体では免疫系が守ってくれています。したがって薬剤師になる上で、疾患からカラダを守る仕組みを理解することは必要なことなのです。
本講義では、「生体の恒常性が崩れたときに生ずる変化を理解できるようになるために、免疫反応による生体防御機構とその破綻に関する基本的事項を修得する」ことを目的として、前半では「ヒトの主な生体防御反応としての免疫応答に関する基本的事項を修得」し、また後半では「免疫応答の制御とその破綻、および免疫反応の臨床応用に関する基本的事項を修得」できるよう計画した。本講義では、免疫系の基本構造や多様性形成機序、さらには炎症・アレルギーに至る疾患との関連性について学ぶ。
到 達 目 標
/Class Objectives
以下の各SBOsを到達目標とする。
C8-(1)-①-1 1)異物の侵入に対する物理的、生理的、化学的バリアー、および補体の役割について説明できる。
C8-(1)-①-2 2)免疫反応の特徴(自己と非自己の識別、特異性、多様性、クローン性、記憶、寛容)を説明できる。
C8-(1)-①-3 3)自然免疫と獲得免疫、および両者の関係を説明できる。
C8-(1)-①-4 4)体液性免疫と細胞性免疫について説明できる。
C8-(1)-②-1 1)免疫に関与する組織を列挙し、その役割を説明できる。
C8-(1)-②-2 2)免疫担当細胞の種類と役割を説明できる。
C8-(1)-②-3 3)免疫反応における主な細胞間ネットワークについて説明できる。
C8-(1)-③-1 1)自然免疫および獲得免疫における異物の認識を比較して説明できる。
C8-(1)-③-2 2)MHC 抗原の構造と機能および抗原提示での役割について説明できる。
C8-(1)-③-3 3)T 細胞と B 細胞による抗原認識の多様性(遺伝子再構成)と活性化について説明できる。
C8-(1)-③-4 4)抗体分子の基本構造、種類、役割を説明できる。
C8-(1)-③-5 5)免疫系に関わる主なサイトカインを挙げ、その作用を概説できる。
C8-(2)-①-1 1)炎症の一般的症状、担当細胞および反応機構について説明できる。
C8-(2)-①-2 2)アレルギーを分類し、担当細胞および反応機構について説明できる。
C8-(2)-①-3 3)自己免疫疾患と免疫不全症候群について概説できる。
C8-(2)-①-4 4)臓器移植と免疫反応の関わり(拒絶反応、免疫抑制剤など)について説明できる。
C8-(2)-①-5 5)感染症と免疫応答との関わりについて説明できる。
C8-(1)-③-4 4)抗体分子の基本構造、種類、役割を説明できる。
C8-(1)-③-5 5)免疫系に関わる主なサイトカインを挙げ、その作用を概説できる。
C8-(2)-①-1 1)炎症の一般的症状、担当細胞および反応機構について説明できる。
C8-(2)-①-2 2)アレルギーを分類し、担当細胞および反応機構について説明できる。
C8-(2)-①-3 3)自己免疫疾患と免疫不全症候群について概説できる。
C8-(2)-①-4 4)臓器移植と免疫反応の関わり(拒絶反応、免疫抑制剤など)について説明できる。
C8-(2)-①-5 5)感染症と免疫応答との関わりについて説明できる。
C8-(2)-①-6 6)腫瘍排除に関与する免疫反応について説明できる。
C8-(2)-②-1 1)ワクチンの原理と種類(生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイド、混合ワクチンなど)について説明できる。
C8-(2)-②-2)モノクローナル抗体とポリクローナル抗体について説明できる。
C8-(2)-②-3) 血清療法と抗体医薬について概説できる。 
オリジナルSBOs ○抗体の多様性はどのように形成されるか説明出来る。 ○遺伝子の再編成と選択的スプライシングの違いについて概説出来る。 ○医療において用いられる抗体医薬品について概説出来る。 ○抗体医薬品の作用機序について、概説出来る。
授業のキーワード
/Keywords
免疫応答、自己と非自己の識別、アレルギー
授業の進め方
/Method of Instruction
授業計画に沿って12回の授業を行います。講義を60分行ったあとに学生同士で資料作製し、プレゼンを行ってもらう予定です。サインペンを用意しておいてください。
履修するにあたって
/Instruction to Students
免疫学を理解するためには、まず、そのシステムの全容をざっくりとつかんでください。そのためには、「好きになる免疫学」で概要をつかんで、授業に出ることが近道です。
オフィスアワー:水曜日午後(その他の曜日でも構いませんが、あらかじめ予約してくれると確実です。)
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
「好きになる免疫学」範囲に相当する部分を読んで予習すること(40分程度)。授業前にプレテスト、授業後にポストテスを行います、必ず提出してください。また、授業後に必ず復習すること(60分程度)。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
授業で作成したプレゼン資料を提出してもらいます。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
定期試験によって評価します。プレテスト、ポストテスト提出で1回0.5点、計6点加点します。また、授業で作成したプレゼン資料を提出してもらい、1回0.5点の計6点加点します。
テキスト
/Required Texts
「免疫学」ベーシック薬学教科書シリーズ10(化学同人)、「好きになる免疫学」講談社サイエンティフィック
参考図書
/Reference Books
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 自然免疫と獲得免疫 自然免疫と獲得免疫の特徴と違い、それぞれの関係性を説明できる。
2 第2回 MHC分子 MHCクラスⅠとクラスⅡ分子の特徴及び免疫における役割を説明できる。
3 第3回 パターン認識受容体 パターン認識受容体の種類と局在、役割を説明できる。
4 第4回 抗体と遺伝子再構成 B細胞受容体とT細胞受容体が無数に種類を用意できるメカニズムを説明できる。抗体、補体の機能を説明できる。
5 第5回 免疫学的寛容 免疫が自己の細胞を攻撃しない理由を説明できる。
6 第6回 抗体の種類 クラススイッチと各抗体の特徴を説明できる。
7 第7回 アレルギー アレルギー反応と関与する細胞、抗体を説明できる。花粉症や気管支喘息など代表的なアレルギー疾患について説明できる。 
8 第8回 自然免疫応答の過剰 炎症性サイトカイン、インフラマソーム、敗血症、自己炎症性疾患を説明できる。
9 第9回 自然免疫応答と適応免疫応答の過剰 リウマチ性疾患、自己免疫疾患、膠原病を説明できる。上記疾患の原因と治療法を説明できる。
10 第10回 腫瘍免役 がんについて説明できる。がんに対する免疫療法、免疫チェックポイントについて説明できる。
11 第11回 エイズ ヒト免疫不全ウイルスの感染機序や免疫に与える影響を説明できる。HIVに対しワクチンを作ることが難しい理由を説明できる。
12 第12回 抗体薬 抗体を用いた医薬品を列挙し、作用機序を説明できる。

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