シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/10 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
行政法/Administrative Law
授業コード
/Class Code
B305031001
ナンバリングコード
/Numbering Code
LAWg203
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
経済学部/Economics
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
木3(後期),木4(後期)/THU3(AUT.),THU4(AUT.)
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
幸田 功/KOUDA ISAO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
幸田 功/KOUDA ISAO 経済学部/Economics
授業の方法
/Class Format
講義
授業の目的
/Class Purpose
経済学部のDP(学位授与方針)の1に「経済の歴史や制度に係わる知識を修得し、今日の経済情勢を歴史的・制度的に理解できる。」が掲げられています。行政法が属する法学も経済学と同じく社会現象を扱います。行政法の知識を習得することで、社会に対する視野がさらに広がり、今日の経済情勢の理解をより深めることができます。
行政法の全体像と主要な制度、条文、判例を理解し習得することを目的とします。
行政法は大学生にとってイメージを持ちにくい内容が少なくないですが、行政法を理解するように努めることで、行政法の知識だけでなく、法的な思考力を身に付けることも目的とします。
公務員試験や各種の法律系の国家試験の試験科目「行政法」の分野については、目指す試験の問題集を一人で解き進めていけるレベルに到達することも目的とします。
到 達 目 標
/Class Objectives
行政法の全体像と主要な制度、条文、判例について説明できる。
法的な思考力を身に付け、他の法律科目の学習に役立てることができる。
公務員試験や国家試験で出題される行政法の頻出テーマの標準的な問題が8割以上正解できる。
授業のキーワード
/Keywords
法律による行政の原理、行政行為、行政手続法、行政不服審査法、国家賠償法
授業の進め方
/Method of Instruction
行政法の主要な制度、条文、判例について基礎から説明します。
履修するにあたって
/Instruction to Students
法学入門の授業や各自の公務員試験や国家試験等の試験対策などで学習した「憲法」の理解・知識をある程度身に着けていないと「行政法」の学習は困難です。ですので、先に「憲法」を扱う「法学入門」を履修することを強く勧めます。(法学部でも「行政法」よりも前に「憲法」を履修するのが通常です。)
私語などによる授業妨害が発生した場合は授業を中断してその都度対処します。中断した時間は授業を延長して対応します。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
次回の授業準備として、講義内容の復習(45分)、関連知識の発展学習(45分)。
復習や発展学習の内容は、必要に応じて各回の講義の最後に指示します。
日々の生活の中で、授業で扱った内容と関連するニュース等に接した場合には、積極的に内容を理解するように努めたり、調べるようにしてください。
参考書も必要に応じて読むようにしてください。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
なし。資料を配布します。
授業を欠席した日に配布した資料は出席時に渡しますが、配布した日の翌日から60日を経過した後は原則として廃棄します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
①評価方法:確認テスト50%,定期試験50%。
※受講人数が多く公正な試験の実施が困難な場合は確認テストは実施せず、定期試験100%となる可能性があります。
②出題形式と評価基準:確認テストと定期試験は,穴埋め式,記述の正誤判断の問題を出題し,客観的に得点を算出します。出題は事前に配布した問題等の資料の中からとし,範囲は試験実施の2週間前までに明示します。ただし,資料にある問題は,知識の核心部分を変えない範囲で修正を加えて出題します。出題する知識のレベルは、基礎的な問題を約70%、応用的な問題を約30%とします。
テキスト
/Required Texts
資料を配布します。
参考図書
/Reference Books
板垣勝彦『公務員をめざす人に贈る 行政法教科書〔第2版〕』(法律文化社、2023年)2750円
宇賀克也『行政法(第3版)』(有斐閣、2023年)3520円
資格試験研究会[編]『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 行政法』(実務教育出版、2023年)2090円
深澤龍一郎・大田直史・小谷真理編『公共政策を学ぶための行政法入門』(法律文化社、2018年)2750円その他は授業中に紹介します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス 授業の方法及び内容、成績評価の説明。「行政法」を学ぶ意義。「行政法」とは、「行政」とは。具体的な行政法律(「食品衛生法」、「空家等対策の推進に関する特別措置法」など)の構造。
2 第2回 行政法総論 法律による行政の原理(法治主義)、行政に関する法の形式(法律、政令、条例…)など。
3 第3回 行政立法(法規命令・行政規則) 行政機関が立法を行う場合、委任命令・執行命令、通達など。
4 第4回 行政行為の概念と種類  「行政行為」とは。「下命」、「許可」、「認可」など。 
5 第5回 行政行為の効力 拘束力、公定力、不可争力、自力執行力、不可変更力など。
6 第6回 行政行為の瑕疵 瑕疵ある行政行為、重大明白説、瑕疵の治癒、違法行為の転換など。
7 第7回 行政行為の取消しと撤回 取消しと撤回の違い。法律の根拠の要否。補償の要否など。
8 第8回 行政行為の附款と行政裁量 附款の意義、種類。行政裁量に対する司法審査など。
9 第9回 行政行為総合 行政行為に関する知識整理。「行政計画」、「行政契約」、「行政調査」の概要など。
10 第10回 行政上の義務履行確保① 行政代執行、執行罰、即時強制など。
11 第11回 行政上の義務履行確保② 行政刑罰、行政上の秩序罰など。
12 第12回 行政手続法① 行政手続法の目的、申請に対する処分、不利益処分など。
13 第13回 行政手続法② 行政指導、届出、意見公募手続など。 
14 第14回 情報公開法 「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」など。
15 第15回 確認テスト 第1回から第14回までの範囲の知識の確認。 
16 第16回 後半の全体構造 第17回から扱う行政救済法その他の概要。
17 第17回 行政事件訴訟法① 処分の取消訴訟の概要、裁判の流れ、訴訟要件(処分性)など。
18 第18回 行政事件訴訟法② 処分の取消訴訟の訴訟要件(原告適格、狭義の訴えの利益、その他)など。
19 第19回 行政事件訴訟法③ 処分の取消訴訟の審理と判決、執行不停止の原則、教示制度など。
20 第20回 行政事件訴訟法④ 裁決の取消訴訟、無効等確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、義務付け訴訟、差止め訴訟など。
21 第21回 行政事件訴訟法⑤ 当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟など。
22 第22回 行政不服審査法① 取消訴訟との関係、審査請求、再調査の請求、再審査請求など。
23 第23回 行政不服審査法② 審査請求の審理手続と裁決、執行不停止の原則、教示制度など。
24 第24回 国家賠償法① 国家賠償法の全体構造。公権力の行使にあたる公務員の違法な職務行為により損害を受けた場合の損害賠償請求(国家賠償法1条)。
25 第25回 国家賠償法② 道路・河川などの公の営造物の瑕疵のために損害を受けた場合の損害賠償請求(国家賠償法2条)。
26 第26回 国家賠償法③ 費用を負担する国又は公共団体の責任、民法の適用、相互保証主義など。 
27 第27回 損失補償 道路拡張により個人の所有地が収用された場合のように、適法な公権力の行使によって特定の個人が受けた損失の補償。
28 第28回 行政救済法のまとめ 行政事件訴訟法、行政不服審査法、国家賠償法、損失補償のまとめ。
29 第29回 行政組織法、地方公共団体。 行政機関相互の関係、権限の委任・代理・専決など。地方公共団体の種類・組織・事務、関与、直接請求制度、住民監査請求と住民訴訟、条例など。
30 第30回 行政法総合 公務員法、公物法、行政上の法関係への私法の適用など。行政法のまとめと補足。

科目一覧へ戻る