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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2025/02/04 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
コーポレート・ファイナンス論 [企業]/企業ファイナンス論 (企業)(総合)/Corporate Finance
授業コード
/Class Code
B301892001
ナンバリングコード
/Numbering Code
ECOd301
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
経済学部/Economics
年度
/Year
2025年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
月3(後期),月4(後期)/MON3(AUT.),MON4(AUT.)
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
林 隆一/HAYASI RYUUITI
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
林 隆一/HAYASI RYUUITI 経済学部/Economics
授業の方法
/Class Format
講義(対面授業と遠隔授業)
授業の目的
/Class Purpose
・本講義は、企業経済コースの選択必修科目、その他のコースの選択科目(旧カリでは、企業経済コースと総合経済コースの選択必修科目、公共経済コースの選択科目)として、企業の経済活動に関する基礎科目として位置づけられる。DP(学位授与方針)の「経済の歴史や制度に係わる知識を修得し、今日の経済情勢を歴史的・制度的に理解できる」や「経済データに関する基礎的知識を修得し、統計的な処理・分析ができ、政策課題に対応できる」ことをベースに「経済問題を総合的に分析できる知識と技能を活用できる」ことを目的とする。
・メインバンク制などの日本的経営の崩壊や金融自由化以降、日本企業の資金調達は銀行借入れなどの間接金融依存から、証券市場を利用した直接金融の活用に大きく舵を切っている。日本企業が従業員(ビジネスパーソン)に求めるスキルや知識も大きく変わっているが、特に大きく変わっているのがファイナンスの知識である。以前、ファイナンスの知識を必要としていたのは、金融業や財務担当者に限られていたが、最近では、むしろ財務担当者以外にファイナンスの知識が求められ、人事評価もROEなどファイナンスの概念に基づく指標を採用する企業が増えている。将来ファイナンス業務に直接関わらない(金融業界や財務担当者などでない)ビジネスパーソンに必要な技能を修得し、自分ごととしての意識を高め、個人としても「お金」に関して容易に「だまされない(=損をしない)」知識を身につけることを目的とする。
・なお、この科目の担当者は、機関投資家・証券会社などで企業アナリストとして企業評価分析や資金運用等に19年間携わり、現在は上場企業の社外取締役を兼務し、証券アナリスト試験(CMA)のテキスト・試験問題も作成する「実務経験のある教員」であり、ガバナンスや市場取引などで実践的な観点から上記の内容等を解説するものである。
到 達 目 標
/Class Objectives
(1)ファイナンスの考え方をふまえ、実際の企業活動を説明できる(知識・技能)。
(2)企業評価の基本的な手法を理解し、具体的な企業に適用できる(技能)。
(3)ビジネスの具体的な活用を自分で調べる態度を身に付ける(態度・習慣)。
授業のキーワード
/Keywords
現在価値、将来価値、資本コスト、WACC、CAPM、DCF法、PER、PBR、MM命題、ROE、企業価値(企業評価)、直接金融、間接金融、株主、債権者、コーポレートガバナンス(企業統治)、コンプラアンス、M&A、リスク、リターン
授業の進め方
/Method of Instruction
・現在進行中のコーポレート・ファイナンスやコーポレート・ガバナンスの現状(新聞・雑誌記事)を踏まえ、それらを理解するための基本的な理論を説明する。
・第5・6回、第7・8回、第13・14回、第19・20回、第27・28回は、ZOOMによる遠隔講義で行う場合がある。これらのスケジュール等は順次変更する可能性があり、その場合は講義内・資料等で事前に説明する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
企業価値計算に必要な財務諸表の知識や企業活動の分析が必要のために「ビジネスミクロ分析」(企業経済コース科目)を履修済みであることが望ましいが、取得していない場合はテキスト(『世界を創る日本企業のみかた』)の自習が必要な場合がある。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
学修の目安となる時間は、毎回異なるが、平均で毎週3時間程度(計45時間)は最低必要となると考えられる。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
期末テスト80%、講義内小テスト20%
テキスト
/Required Texts
林隆一『世界を創るお金のみかた』晃洋書房、2025年9月発刊予定
参考図書
/Reference Books
林隆一『世界を創る日本企業のみかた-ビジネスミクロ分析のすすめ-』大学教育出版、2023年
『経済学は生き抜く智剣』神戸学院大学経済学部編「コーポレートファイナス論」
金融広報中央委員会『大学生のための人生とお金の知恵』
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス 講義の全体像・評価方法等を説明する。その中でファイナンスの基本概念を学ぶ。 (参考:『1からのファイナンス』)
2 第2回 お金の正体 「お金」の役割を、自分の実生活のこととして、改めて考える。 (参考:『コーポレートファイナンス入門〈第2版)』)
3 第3回 株式会社 東インド会社からGAFAまでを学ぶ。 (参考:『コーポレート・ファイナンス実務の教科書』) 
4 第4回 間接金融と直接金融
間接金融と直接金融などの基礎概念を学ぶ。 (参考:『経済学は生き抜く智剣』、『[新版]この1冊ですべてわかる 金融の基本』)
5 第5回 銀行・信用創造 銀行の役割、信用創造を学ぶ。 (参考:『日本企業のみかた ~ビジネスミクロ分析のすすめ~』)
6 第6回 社債・格付け 社債や格付けなどを学ぶ。 (参考:『入門社債のすべて』) 
7 第7回 「私たちの預金、年金などはどこにある?」(ZOOMの場合がある) GPIFの資産内容などから資金運用を学ぶ。 (参考:『大学生のための人生とお金の知恵』)
8 第8回 投資とギャンブルの違い(ZOOMの場合がある) 投資家の立場からリスク、リターンの基本を学ぶ。 (参考:『ファイナンスの哲学』)
9 第9回  財務諸表の基本 損益計算書・貸借対照表の基本を理解する。 (参考:『これならわかる決算書キホン50!~』)
10 第10回 「企業は誰のもの?」 ステークホルダーの概念を学ぶ。 (参考:『まだ「ファイナンス理論」を使いますか?』)
11 第11回 上場制度と株式市場 上場制度と株式市場、ROEを学ぶ。
12 第12回 コーポレートガバナンス(企業統治) コーポレートガバナンス、プリンシパル・エージェント問題を考える。 (参考:『この1冊ですべてわかるコーポレートガバナンスの基本』 )
13 第13回  企業評価(1)(ZOOMの場合がある) マーケットアプローチ(PER)を学ぶ。(オンデマンド) (参考:『バリュエーションの教科書』、『企業評価論入門 』)
14 第14回  企業評価(2)(ZOOMの場合がある) コストアプローチ(PBR)を学ぶ。(オンデマンド) (参考:『Yahoo!ファイナンスで速攻決算書分析』)
15 第15回  割引率 インフレ(名目・実質)の概念を学ぶ。 (参考:『図解入門ビジネス最新企業価値評価の考え方と実践がよ~くわかる本』)
16 第16回 現在価値・将来価値  現在割引価値および複利計算を学ぶ。 (参考:『[実況]ファイナンス教室』、『ファイナンス思考 』『MIND OVER MONEY 』)
17 第17回 DCF(ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー)法 DCF法で、パンダのように市場価格のない価値を計算してみる。 (参考:『パンダをいくらで買いますか?』)
18 第18回  DDM(割引配当モデル)
「企業価値評価」に基づき、DDMなどを学ぶ。 (参考:『入門コーポレート・ファイナンス』)
19 第19回 リスクとリターン(ZOOMの場合がある) 投資家の立場からリスク、リターンの基本を学ぶ。 (参考:『あれか、これか—「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門』)
20 第20回 モダンポートフォリオ理論(ZOOMの場合がある) 分散投資の効果の基本を学ぶ。 (参考:『ファイナンス論・入門 (有斐閣コンパクト) 』)
21 第21回 CAPM(資本資産評価モデル)(ZOOMの場合がある) CAPM(資本資産評価モデル)やβ(ベータ)の考え方を学ぶ。 (参考:『コーポレート・ファイナンス実務の教科書』) 
22 第22回 WACC(加重平均資本コスト)(ZOOMの場合がある) WACC(加重平均資本コスト)などを学ぶ。 (参考:『ビジネス最新企業価値評価の考え方と実践がよ~くわかる本』)
23 第23回 企業価値評価 企業価値評価を学ぶ。
(参考:『バリュエーションの教科書』)
24 第24回 「価値」と「価格」 市場評価(時価総額)から織り込まれている業績動向を推測する。 (参考:『入門コーポレート・ファイナンス』)
25 第25回  企業価値計算と投資政策 企業の意思決定の事例を学ぶ。 (参考:『はじめての企業価値評価 (日経文庫)』)
26 第26回 投資価値評価 IRR/回収期間法/EVAの違いを学ぶ。 (参考:『入門リアル・オプション』、『ファイナンス思考 』) 
27 第27回  企業価値計算の実例(ZOOMの場合がある) 実際の企業のIR情報を元に、業績予想を行ない、それに基づいて企業価値を計算し、時価総額と比較する。 (参考:『ゼミナール企業価値評価』)
28 第28回 企業価値計算の実例(ZOOMの場合がある) 実際の企業のWACCを計算し、DDMに基づき企業価値を計算し、時価総額と比較分析する。 (参考:『[実況]ファイナンス教室 (グロービスMBA集中講義)』)
29 第29回 MMの無関連命題/資本構成 MMの無関連命題を学ぶ。 (参考:『企業価値の神秘』)
30 第30回 現状の課題・まとめ 世界や日本の現実の企業評価を学ぶ。 (参考:『日本企業のみかた ~ビジネスミクロ分析のすすめ~』)

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