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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2025/03/24 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
少年司法/Juvenile Justice System
授業コード
/Class Code
B203191001
ナンバリングコード
/Numbering Code
LAWc034
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
法学部/Law
年度
/Year
2025年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
木2(後期)/THU2(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
大貝 葵/OGAI AOI
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
大貝 葵/OGAI AOI 法学部/Law
授業の方法
/Class Format
講義
授業の目的
/Class Purpose
DP1に示す「法の理念および現実の社会における法の運用を踏まえて、法および政治について体系的に学修」することを目的に、少年法が、福祉、教育、および、刑事司法とどのような関係にあるのかをとらえていきます。さらに、DP2に示す「社会における各種の問題について、その要点を把握し、必要な情報を収集・分析して、法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示す」ことを目的に、少年法の特徴を踏まえながら少年法を学ぶことを通じて、少年の非行や犯罪をどのように解決していけばよいのかを検討していきます。
到 達 目 標
/Class Objectives
①少年法の基礎的知識を学び、他の法律との関係性を理解します(DP1)。②法律の内容と実際の状況を比較し、課題を検討できるようになることを目指します(DP2)。
授業のキーワード
/Keywords
非行 健全育成 少年の最善の利益 子ども真ん中社会
授業の進め方
/Method of Instruction
講義形式ですが、適宜、双方向での授業を行います。
履修するにあたって
/Instruction to Students
あくまでも少年「法」の授業ですので、法律の解釈や法の適用などについて学んでいきます。わかりにくいかもしれませんが、考えることをあきらめない姿勢が大事です。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
該当する箇所について、教科書を読んで復習してください(30分程度)。授業がすべて終わる頃には、教科書が読めるようになっているよう、教科書と授業とを比較しながら、授業を聞けるようにしてください。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
ミニテスト
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
定期試験55% ミニテスト45%(15点×3回) 
テキスト
/Required Texts
守山正編著『ビギナーズ少年法【第3版補訂第2版】』(成文堂 2023)
参考図書
/Reference Books
川出敏裕編『少年法判例百選 第2版』(有斐閣 2024)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 少年司法制度の概要 少年法とはどのような法律なのかを、いろいろな角度から見てみます。また、自身が関心を持った少年事件について調べてみましょう。
2 第2回 統計からみる少年犯罪と犯罪少年の特徴 少年犯罪の特徴を犯罪統計を用いながら確認します。成人と少年とではどのような違いがあるのかを見てみます。
3 第3回 少年法と児童に関わる法律 少年法は刑事司法であると同時に、福祉や教育、医療領域における法と密接に関連した法律です。さらに、国際準則では、犯罪を行った少年に対してどのような原則が打ち立てられているのかについても確認してみます。
4 第4回 少年法の保護と健全育成 少年の保護とはどのような性質を持っているのでしょうか。また、少年法の目的である健全育成とはどのような内容をもっているのでしょうか。少年法の「法解釈」を通じて、あるべき少年法の姿を探ってみます。
5 第5回 少年法の歴史(と現行少年法との比較) 少年法がどのような経緯で今の形になってきたのかをみていきます。現在の法規定と旧少年法の規定とを比較することで、現在の少年法の理念に迫っていきます。社会や国家は「少年」という存在をどのようにとらえてきたのかみていきます。
6 第6回 少年法の規定と少年法の改正 2000年以降、少年法は大きな改正を繰り返してきました。そのきっかけとなる事件を詳細にみながら、少年法が大事にしてきたことが、法改正により変化したのかどうかについて、検討していきます。
7 第7回 特定少年と健全育成 2021年に行われた少年法改正は、18歳以上の少年を特定少年と位置づけ、様々な特則を設けました。18歳以上の少年たちを、成人と少年の中間層に位置づけるこの新しい規定は、少年法の理念や少年たちの立ち直りにどのように影響を及ぼすのか検討してみます。
8 第8回 少年法の人的対象/審判の対象 少年法とはどのような少年を対象としているのか、また、審判では何が審理の対象となるのか等、少年法の「制度」を理念と比較しながら見ていきます。
9 第9回 社会調査/観護措置 少年法の根幹を支える「社会調査」とは何か。家庭裁判所の調査官が果たす役割や調査の意義を検討してみます。
10 第10回 審判と要保護性 少年審判では、非行事実と要保護性が審判対象とされています。非行事実と犯罪事実との違いは何か、要保護性とは何かをみていきます。成人の刑事裁判と異なる少年審判の特徴も併せてみることで、少年法の理念がどのように運用に結びついているのかを確認します。
11 第11回 少年に対する保護処分① 少年法における「保護処分」とはどのような法的性質を持つのかを見ていきます。さらに、少年に対する保護処分である、保護観察についてみていきます。
12 第12回 少年に対する保護処分② 少年院での取組や少年院を出院したのちの少年の社会生活を支える制度について、検討します。少年のニーズに即した少年処遇がどのように実践されているのかを見ていきます。
13 第13回 少年の刑事処分 検察官送致、少年に対する刑事裁判、少年に対する刑事処分の制度について見ていきます。少年に対する「刑事処分=刑罰」は、少年法の理念とどのように抵触するのか検討してみます。
14 第14回 少年と死刑 仙台事件や甲府事件などを通じて、少年に対する死刑のあり方を考えてみます。
15 第15回 まとめ 少年司法実務に携わる方に、直接お話を聞き、少年法の課題を見つめます。

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