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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/15 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
知的財産法/Intellectual Property Law
授業コード
/Class Code
B203091001
ナンバリングコード
/Numbering Code
LAWc047
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
法学部/Law
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
金4(前期)/FRI4(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
申 賢哲/shin hyeoncheol
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
申 賢哲/shin hyeoncheol 法学部/Law
授業の方法
/Class Format
講義科目
授業の目的
/Class Purpose
 この科目は、法学部ディプロマ・ポリシーのうち、「1.知識・理解」および「2.汎用的技能」に対応し、リーガルマインドを生かして社会のさまざまな分野で活躍できる人材を育成するために必要な「一般専門教育科目」の「コース専門教育科目」の一つとして位置づけられている。

 知的財産法は、技術的あるいは文化的な創造的活動の成果等である知的財産の保護と利用に関するルールを定める法分野である。技術・デザイン、ブランドや音楽・映画等のコンテンツといった知的財産を産業の基盤に据えることにより、我が国経済社会の再活性化を図るという「知的財産立国」が国家戦略の一つとして位置づけられる今、人々が、知的財産法の知識を有し、その知識を社会の発展に役立つように活用できるようになることが求められている。

 そこで、本講義においては、企業活動において重要性を増している知的財産が、どのようにその活動に影響を与えているかを概観し、知的財産の保護と利用に関するルールの基礎知識を修得して、知的財産法を体系的に理解することを目的とする。このことによって、知的財産問題に興味を持ち、それに積極的に取り組むことで、知的財産権を巡る基本的な問題解決の基礎能力を身につけることができる。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.知的財産法の重要性を理解し、問題解決能力が向上され、就職活動での強みとなる。
(1)知的財産法の基礎として知っておくべき事項すべてを習得することで、知的財産法の基本的な事項を網羅的かつ体系的に説明することができる。
(2)新聞やテレビの著作権を巡る事件や報道について興味が持てるようになり、授業で修得した知識を活かして、それらの事象について適切なコメントが述べられ、基本的な問題解決の基礎能力を身につけることができる。

2.国家試験への挑戦への動機づけとなる。
(1)「司法試験」では、知的財産法が「選択科目」とされている。また、知的財産の専門家である「弁理士」になるための「弁理士試験」では、知的財産権の取得や知的財産の紛争解決に関する専門知識の能力が必要とされている。
(2)「知的財産立国」の下で、企業や官公庁では、知的財産の知識を有しそれを活用するマネジメント人材が求められており、国家資格として「知的財産管理技能士」がある。

★本講義を契機に、将来を見据えて、ぜひ国家資格の取得へ挑戦してほしい。
授業のキーワード
/Keywords
知的財産権、特許権、著作権、意匠権、商標権、著作物、発明、意匠、商標、不正競争行為、営業秘密
授業の進め方
/Method of Instruction
・本講義では、知的財産権の取得手続や保護範囲、そして侵害場面に関する基本事項を説明する。その説明では、主に知的財産権に関する裁判例や企業活動での知的財産問題を素材として取り上げる。
・基本的に教科書の各UNITに沿ったパワーポイント(PPT)による講義形式の授業を行う。授業では、教科書の内容や各UNITの確認問題を確認するので、必ず持参する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・著作物、技術的思想(発明)、デザイン(意匠)、トレードマーク(商標)、営業秘密といった知的財産に関心のある学生であれば、知的財産法をよく知らなくても、歓迎する。ただし、民法の総則、債権や物権の講義を履修済みか、並行して履修していれば、なお理解が深まる。

・毎回の授業内容に係わるレジュメを、紙媒体による配布はせず、ドットキャンパスに掲載する。これを教科書と照らし合わせて読むことをお勧めしたい。

・私語は厳禁である。

<注>下記の授業計画は、目安であり、講義の進捗状況によって若干変更されることがある。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
・受講生は、教科書の該当UNITを読んだ上で、授業に参加することが望まれる。毎回の講義の内容でわからないことがあれば、レジュメや教科書をベースにして理解できるように復習する。発展的な学習のために自主的かつ主体的に関連文献や裁判例を調査し取り組むことが必要とされる。

・講義の内容について予習・復習を行うことをお勧めし、予習時間及び復習時間は、それぞれ30分〜1時間程度を想定している。知的財産に関する身近な例に関心を持ち、社会でどのように活用されているかをリサーチする。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
特になし
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
・成績は、定期試験(期末試験)を100点で評価する。
・定期試験の形式は、①問題文の括弧に適切な用語を例から選択する問題、②埋め合わせ問題、③〇か×を選択する問題、④論述、の一部又は全部で構成される。定期試験の問題は、教科書とPPT資料の範囲内で出題される。
・定期試験では、「全て持ち込み不可」とする。
・出欠は取らない。

<注>以上の評価基準は目安であり、講義の進捗状況や履修生の受講態度等を考慮して変更されることがある。
テキスト
/Required Texts
・茶園成樹編『知的財産法入門(第3版)』(有斐閣、2020年、2,600円+税)
参考図書
/Reference Books
・知的財産権制度説明会(初心者向け)テキスト(特許庁Webサイからダウンロード)
・著作権テキスト  初めて学ぶ人のために(文化庁Webサイトからダウンロード)
・茶園成樹編『特許法(第2版)』(有斐閣、2017年)
・茶園成樹編『著作権法(第3版)』(有斐閣、2021年)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 イントロダクション−<知的財産制度> 我が国法体系上の知的財産法の位置づけ及び知的財産法制の全体像について理解し、知的財産制度の存在意義を考える。(教科書UNIT1) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
2 第2回 特許法①−<発明> どのようなものが特許法の保護客体である「発明」になるのかを理解し、その要件や種類について考察する。(教科書UNIT2) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
3 第3回 特許法②−<特許要件> 発明が特許を受けるためには、一定の要件を満たす必要があることを理解したうえ、その要件はどのようなものがあるかについて考える。(教科書UNIT3) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
4 第4回 特許法③−<発明者・冒認出願・職務発明> 特許を受ける権利は、誰のものであり、職務上の発明は誰に帰属するかを理解し、また、窃取などによる特許出願やそれによる権利発生に対してどのような対応が考えられるかについて考察する。(教科書UNIT4) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
5 第5回 特許法④−<出願、審査・審判> 特許権の発生、消滅、その効力内容の変更には、どのような手続が必要かについて検討する。(教科書UNIT5) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
6 第6回 特許法⑤−<権利の活用> 特許権の利用方法にはどのようなものがあるかを理解し、実施権(ライセンス)の種類やその利用態様について考察する。(教科書UNIT6) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
7 第7回 特許法⑥−<特許攻防> どのような場合に特許権の侵害になるかを理解し、特許権の侵害に対してどのような対応が考えられるかについて検討する。(教科書UNIT7) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
8 第8回 意匠法−<デザインの保護> 物品の外観や建築物などデザイン保護の重要性を理解し、どのように権利として活用されるかについて講義する。(教科書UNIT13) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
9 第9回 商標法−<ブランドの保護> 業務上の信用が化体されているブランドの重要性を理解し、どのように権利として活用されるかについて講義する。(教科書UNIT14) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
10 第10回 不正競争防止法−<営業秘密の保護> その他に知的財産を守る法律に何があるかについて検討し、知的財産の保護の在り方について考える。とりわけ、営業秘密の侵害はどのような場合となるかについて講義する。(教科書UNIT15) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
11 第11回 著作権法①−<著作物性> 小説・絵・映画等著作権法の保護客体の種類を理解し、人工知能(AI)が作った創作物の保護の在り方について考察する。(教科書UNIT8) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
12 第12回 著作権法②−<著作者・職務著作> 著作権法によって誰が保護されるか、職務上の著作物は誰に帰属するかを理解し、特許制度との違いについて考える。(教科書UNIT9) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
13 第13回 著作権法③−<著作権の内容> どのような行為を行うと著作権の問題が生じ、その判断はどのように行われるかについて検討する。(教科書UNIT10) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
14 第14回 著作権法④−<著作権の制限> どのような場合に他人の著作物を自由に利用することができるかを考察し、著作権の保護と利用のバランスについて考える。(教科書UNIT11) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。
15 第15回 作権法⑤−<著作者人格権> 著作物に対する創作者のこだわり・思い・名誉はどのように保護されるかについて検討する。(教科書UNIT12) 教科書の該当UNITを読み、確認問題に取り込む。取り組んだものは次回の授業で確認する。

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