シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/15 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
政治学Ⅱ (資格)【人文・心理学部】/PoliticsⅡ
授業コード
/Class Code
B000201005
ナンバリングコード
/Numbering Code
LAWc007/LAWf406/LAWh406
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
法学部/Law
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
水3(後期)/WED3(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
北島 栄儀/KITAJIMA EIGI
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
北島 栄儀/KITAJIMA EIGI 人文学部/Humanities and Sciences
授業の方法
/Class Format
・講義形式により、学内で通常の対面授業で行います。
・授業の際に講義レジュメ・資料を配布しますが、これらの資料等は、office365のMicrosoft Teams内の所定のフォルダにアップロードしておきますので、欠席者は、そこから各自ダ ウンロードしてください。
・課題や質問・要望の提出については、原則として講義時に対応する予定です。尚、質問・要望への回答は、基本的に講義の中でまとめて対応します。 
授業の目的
/Class Purpose
政治学Ⅰでは基本的な政治制度と政治過程の問題を扱いましたが、こうした制度や過程は、様々な社会的文化的条件や国際社会の動向の影響下にあります。そこで政治学Ⅱの講義の序盤では、これらが政治に対してどのように作用しているのかについて理解することを目的として、政治体制や政治文化、グローバル化といった事項を取り上げます。また、現実の政治課題は、自由や公正といった様々な価値的・規範的な問題を含んでいます。そこで講義の中盤以降では、これまでに学んだ政治の制度や過程に関する基本的な知識を前提に、政治という人間の営みを如何にして把握し、それに対してどのように関わっていけばよいのかという基本的な問題意識に立って、政治や政策の課題について客観的に考え、公正に対処していくのに役立つ規範的・理念的な理論や概念及び思考態度を修得することを目的とします(法学部ディプロマ・ポリシーの1.知識・理解、2.汎用的技能、3.志向性に対応するもの)。この目的に従い、講義では、政治の規範的・理念的要素について考察する講学上「政治理論(political theory)」と呼ばれる分野から、自由主義、公共性、デモクラシー、市民社会といった理論や概念を主題として取り上げます。 政治学Ⅰ・Ⅱの講義を通じて、現代の政治問題について理解し判断するための政治学的な視点と知識を身に付けていってください。これらは、他の政治学関連分野の知識を習得していくうえでの基盤となります。  
到 達 目 標
/Class Objectives
○講義で扱った知識を整理し、確かなものとして定着させ、頭の中に政治現象を把握するための見取り図を持つ。

○日々、生起し報道される政治現象に対し、先の知識や見取り図を用いて、その現象ないし問題がどのような意義や関連性を有するものであるのか、体系的にはどの項目と関連し何処に位置付けられるものであるのかについて、理解し把握できるようになる。

○日々、政治に関する大量の情報に晒される中で、一面的表層的で偏った主張や報道に流されることなく、多様かつ体系的な視座を確保し、バランスのとれた総合的な理解や判断ができるようになる(そのために必要な思考態度や習慣を身につける)。

○規範的な問題についての議論の状況や考え方を学び、自分でも論理的に思考し、議論を展開できるようになる。 

○教職で必要とされる、自分の考えをまとめて論理的に構成し表現する能力の習得の一環として、政治学に関連するテーマについて、レポートが作成できるようになる(そのために必要な思考力・文章力を身につける)。 
授業のキーワード
/Keywords
政治体制、自由主義、公共性、デモクラシー、市民社会 
授業の進め方
/Method of Instruction
A4またはB4で1枚程度の講義レジュメを配布し、そこに書かれてある項目とキーワードに沿って、講義を進めます。対面授業では、レジュメの例題の箇所などでランダムに指名して質問をすることがあります。また、毎回出席カードを配布するので、そこに、分かりにくかった箇所、説明の補足が欲しい箇所、疑問点などについて、質問やコメントを記載して提出すれば、可能な範囲内で対応します。  
履修するにあたって
/Instruction to Students
オフィス・アワーなどについては第1回目の授業で告知します。政治学入門の講義ではありませんので、初歩的な知識については各自で整理しておいてください。そのための自習に役立ちそうな文献などについては、ガイダンスや講義の中で触れます。また、政治学Ⅰの知識を前提として講義を進めますので、政治学Ⅰを履修ないし聴講済みであることを強く望みます。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
予習としては、参考書として挙げてあるもの(他に適当なものがあればその文献でも差し支えない)の中から自分に合うと思われるもの一冊を選び、シラバスの各回における該当箇所を一読し、扱われる内容・項目について大体のイメージをつかんでおくと良いでしょう。

復習としては、板書して説明した箇所、例題、図表で整理された箇所を中心に、レジュメと講義ノートを何度か読み返し、講義内容を整理して理解しておくことが必要です。

その他、新聞の政治欄に目を通す習慣をつけ、そこで扱われている問題が、講義内容のどの箇所と関係しているのか考えるようにすると、理解に役立つでしょう。講義で紹介する参考文献を読む場合についても、同様です。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
教職で必要とされる論理的思考力・文章構成力の習得を目指して、政治・政策課題をテーマとするレポートの提出(1回)を課します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
期末試験が55点、レポートが34点、対面授業時の平常点(例題の理解度や受講状況・態度等)が16点の、合計105点満点中の60点以上で単位を認定します。期末試験の記述式問題では講義の到達目標に対応して、項目や概念の相互の関連や異同が正しく理解され、体系的な把握が出来ているか否かを試すような問題や課題が出題されます。レポートでは、問いに正面から答えていることが重要ですが、論述のバランスも重要になります。尚、対面授業では全15回の講義の内11回以上出席し、課題のレポートを提出することが単位認定の条件であり、これを充たしていない場合には単位を認めないので、注意して下さい。また、フィードバックに関しては、定期試験成績発表後に簡単な解答と解説をMicrosoft Teams内の所定のフォルダにアップロードします。
テキスト
/Required Texts
特に指定しません。毎回講義レジュメ(A4またはB4で1枚程度)を配布し、それに基づいて講義を行います。
参考図書
/Reference Books
加茂利男・大西仁・石田徹・伊藤恭彦(著)『現代政治学(第4版)』(有斐閣)、砂原庸介・稗田健志・多湖淳(著)『政治学の第一歩(新版)』(有斐閣)、川出良枝・谷口将紀編)『政治学第2版)』、東京大学出版会、久米郁男・川出良枝・古城佳子・田中愛治・真渕勝(著)『政治学(補訂版)』(有斐閣)、川崎修・杉田敦(編)『現代政治理論(新版)』(有斐閣)佐々木毅(著)『政治学講義(第2版)』(東京大学出版会)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 はじめに—イントロダクション 講義の進め方、政治の社会的文化的条件、もう一つの政治学
2 第2回 政治意識と政治文化 政治意識と政治行動、政治文化、イデオロギー
3 第3回 政治とグローバル化 国際政治経済、グローバル・プロブレマティークと地球環境問題
4 第4回 政治体制と政治変動① 政治体制と政治システム、政治変動の諸形態、非自由民主主義体制(全体主義や権威主義)
5 第5回 政治体制と政治変動② 自由民主主義体制、政治文化による自由民主主義体制の分類
6 第6回 自由主義とその課題① リベラリズムの多義性と多様性、積極的自由と消極的自由、福祉国家型自由主義
7 第7回 自由主義とその課題② 功利主義批判と義務論的リベラリズム、リバタリアニズム
8 第8回 公共性 「公」と「私」、共和主義、コミュニタリアニズム
9 第9回 現代民主政とその課題① 古代の民主政と近代の民主政、ルソーと人民主権、自由民主主義体制の成立
10 第10回 現代民主政とその課題② 大衆民主政批判、多元的民主主義論の展開とそれに対する批判、利益集団民主主義、参加民主主義論
11 第11回 市民社会と新しいデモクラシー① 市民社会とは、社会関係資本、市民社会と公共性
12 第12回 市民社会と新しいデモクラシー② 新しいデモクラシー論、審議的民主主義、ラディカル・デモクラシー、国境をこえるデモクラシーの理論
13 第13回 政治学の潮流—ディシプリンとしての政治学の展開① 伝統的政治学、科学としての政治学、行動論、ポリアーキー
14 第14回 政治学の潮流—ディシプリンとしての政治学の展開② 脱行動論、新制度論、政治哲学の復権
15 第15回 全体のまとめ これまでの講義のまとめと補足、定期試験について

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