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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/11 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
東アジア文化論専門講義Ⅰ/Advanced Lecture on East Asian Languages and Cultures I
授業コード
/Class Code
J011921001
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
修士/
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
火5(前期)/TUE5(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
中山 文/NAKAYAMA FUMI
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
中山 文/NAKAYAMA FUMI 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
講義 (対面)

特別警報又は暴風警報発令の場合、本科目は通常授業時同様に休講とします。
時間や地域など取扱いの詳細は大学HPを確認してください。

連絡は   fumi@human.kobegakuin.ac.jp
授業の目的
/Class Purpose
〈主題〉この科目は、人間文化学研究科の修士DPに示す、「専門領域において獲得した知識と技能を学問上の研究課題や実社会の諸問題に対して的確に応用し、現代社会の多様な要求にこたえることができる」に対応する。

フェミニスト作家田村俊子が日本占領下の上海で編集長を務めた『女声』という雑誌について多方面から考察した論文集をテキストとし、当時の上海の文化的・社会的状況を理解する。同時に、中国と日本の女性観文化交流をはかる事業をたった一人で起こした、田村俊子という女性作家の生涯について理解を深める。

また当時の上海では演劇が庶民の娯楽としての役割とともに政治的メディアとしての役割を果たした。直接西洋や日本の租界が置かれた上海では、近代の西洋文明とともに中国各地の地方劇が妍を競っていたのである。当授業では、日中戦争期に上海で発展した「女子越劇」についても考えたい。 
越劇は浙江省の農村芝居を起源とし、2006年に百周年を迎えた。現在では中国第二の劇種にまで成長している。「中国の宝塚」とよばれるように、女性だけで営まれるこの劇種がここまで劇的に成長した理由についても理解する。
到 達 目 標
/Class Objectives
〈目標〉①日本占領時代の上海の歴史状況を理解する。②田村俊子と「女声」について知識を深め、ひとりの日本人作家が中国人女性のために何をなそうとしたのかについて考える。③越劇と話劇の特殊性を知り、中国文化を深く理解することができる。
授業のキーワード
/Keywords
上海 田村俊子 女声 話劇 越劇 映画 
授業の進め方
/Method of Instruction
テキストに掲載されている論文を講読する。適宜映像を鑑賞する。作品の感想を話し合う。
履修するにあたって
/Instruction to Students
〈受講生への希望〉
中国映画や中国演劇のお知らせをします。必ず、1本は見に行ってレポートを書いてください。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
毎回論文を読むので、予習復習に1週あたり2時間以上必要。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
毎回の発表と、授業のまとめのレポートおよび劇評などを提出する。次回の授業でフィードバックする。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
①毎回の感想文による授業内容の理解度(40%)
②授業中に見た作品、読んだ論文に対しての自分の考えを述べ、討論する(30%)
③中国演劇や映画作品について、レポートをまとめる(30%)
評価基準は
・授業や作品のテーマを的確に理解しているか
・文章表現が的確か
・オリジナルなアイデアがあるか
を1:1:1とする。
テキスト
/Required Texts
『日中戦争下の中国語雑誌『女声』ーフェミニスト田村俊子を中心に』春風社 2024年 
4500円
参考図書
/Reference Books
中山 文編著『新版・越劇の世界ーー中国の女性演劇』(NTStation)
『中国の娯楽とジェンダー』勉誠出版社 2022年
『中国ジェンダー史研究入門』京都大学学術出版会 2018年
佐治俊彦 『かくも美しく、かくもけなげにも』 (草の根出版会)
田村容子『男旦(おんながた)とモダンガール』中国文庫 2019年
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 研究倫理について 研究者の卵である大学院生として心得ておくべき倫理やマナー、学術論文執筆時のルールなどについての知識を得る。
2 第2回 テキストについて 「はじめに」を読む
3 第3回 田村俊子について その人生と「生血」を読み討論する。
4 第4回 Ⅰ総論1  第1章① 山崎真紀子「田村俊子と『女声』」を読み討論する。
5 第5回 Ⅰ総論2  第1章② 山崎真紀子「田村俊子と『女声』」続きを読み討論する。
6 第6回 Ⅰ総論3  第2章① 江上幸子「関露の『女声』への参加とその後」を読み討論する。
7 第7回 Ⅰ総論4  第2章②江上幸子「関露の『女声』への参加とその後」続きを読み討論する。
8 第8回 1総論5
関露「東京寄語」を読み討論する。
9 第9回 1総論6 関露「東京憶語」を読み討論する。
10 第10回 1総論7  第3章① 石川照子「アジア・太平洋戦争期の上海政治空間と国際関係ー『女声』の性格を探る手がかりとして」
11 第11回 Ⅰ総論8 第3章② 石川照子「アジア・太平洋戦争期の上海政治空間と国際関係ー『女声』の性格を探る手がかりとして」続きを読み討論する。
12 第12回 Ⅱ『女声』の戦略性1 第4章① 渡辺千尋「プロパガンダの「責任者」としての編集長・田村俊子」ー時事評論欄「国際新聞」「新聞網」「瞭望第」の検討から」を読み討論する。
13 第13回 Ⅱ『女声』の戦略性2 第4章② 渡辺千尋「プロパガンダの「責任者」としての編集長・田村俊子」ー時事評論欄「国際新聞」「新聞網」「瞭望第」の検討から」を読み討論する。
14 第14回 グリーンフェスティバル参加に振り替え。 6月22日 グリーンフェスティバル「能楽鑑賞」で日本の芸能に対して教養を深める。
15 第15回 まとめ 振り返り
16 第25回

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