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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
近現代史概論Ⅱ/Modern and Contemporary History of Japan and the World Ⅱ
授業コード
/Class Code
A005031001
ナンバリングコード
/Numbering Code
GENm002
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
共通教育科目/
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
月2(後期)/MON2(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
鵜飼 昌男/UKAI MASAO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
鵜飼 昌男/UKAI MASAO 共通教育センター
授業の方法
/Class Format
対面授業でスライドを用いた講義で行います。
授業の目的
/Class Purpose
 人文科学・社会科学の各学部での専門的な学びの基礎として、日本のグローバル化がアジア諸国との関係の増加にあるという考えの下、アジア近現代史に関する知識を修得することを第1の目的とします。公務員、社会福祉での仕事を考えている諸君には、来日する外国人労働者の母国について是非理解して欲しいと思います。私たちは、アジア諸国についてどれほど学習してきたのでしょうか?中高までの学習がとても薄かったことを思い出して下さい。
 まず、「知ること」を重視し、暗記で覚えるのではなく、学修した知識・史資料を読み取る技能を活用して社会と交わり、アジア世界との共生を果たすための価値観と自己意見が持てることを目指します。
 時間割の関係で、1年次に履修できなかった上級生も大歓迎です。(毎年、10人ほど履修しています)
 講義では以下の2点に留意した授業を行う予定です。
①暗記ではなく歴史事項の理解を通して、論理的・合理的な思考に親しむ
②中国・台湾・韓国および東南アジア各国の国家建設の経緯を理解し、アジア諸国と日本との関係に対する各自の意見形成を図る 

※ 先輩からのコメント
・欧米ばかりに目を向けていたが、これからは東南アジア情勢が分かっていないと困るだろう。現状を知るだけでも将来の自分を助けてくれると思う。(人文)

 この授業の担当者は、高校での20年以上にわたる地歴科教員及び管理職の実務経験を生かし、高大接続の観点から、大学入学直後の学生に大学で求められる主体的な学びの作法とその考え方も指導します。
到 達 目 標
/Class Objectives
・アジア各国の近現代史を知り、日本のグローバル化で拡大するアジア諸国の人々に対して、感情と偏見にとらわれない親和的で冷静な自己意見を持つことができる。
・各自の興味関心あるテーマを見出し、図書館やWebで自主的な深掘り学習ができる。
・ネット検索では書き込み記事に対して、書き手の思考の偏りに対して頭の中で警告が出せるような「批判力ある自立した思考」ができる。

※ 先輩からのコメント
・歴史に興味がある人は、基礎知識があればあるほど話のつながりが見えて、納得したり別の分野に興味が広がる。(経済)
授業のキーワード
/Keywords
アジア、民主政治、冷戦、対日感情、多様性、外国人労働者
授業の進め方
/Method of Instruction
教室のスクリーンにPCのスライド画面(Zoomの共有)を投影し、講義します。

毎回、事前資料を moodle にアップしますので、それを参照して受講してください。事前資料には、講義概要や史料、スライド画面、課題となる設問などを掲載します。講義を聴きながらメモをとり、ノートテイクスキルの向上にも役立てて下さい。

内容は、中国を中心に外国人労働者として来日の多いアジア各国をピックアップし、19世紀から現在までを概説的に講義します。(中国、台湾、韓国、ベトナム、フィリピン、インドネシア、ネパールなどを予定)
毎回の授業終了後に、授業の振り返りと設問に対する解答を moodle にWordで入力し、3日以内に提出してもらいます。授業への参加はこの振り返りの提出によってカウントします。要点をついた記述、ユニークな気づき等に対して、次回の授業時にフィードバックしていきます。
毎年好評のプレゼン課題に関する優秀作品講評の時間も後半に1コマ設ける予定です。
 注)授業の振り返りでは、400字〜800字の予定で、授業によって得た新しい発見や興味を抱いた事柄、もう少し深掘りしたい部分など、授業によって生じた自分の頭の中の変化(質問や感想)を文章で説明してください。授業内容を単にまとめたような記述は、0点または大幅減点となりますので自分の意見を書くようにして下さい。時には、授業においてテーマを指示し各自の意見を書いてもらう場合もあります。

※ 先輩からのコメント
・歴史が苦手だったので授業について行けるか不安だったけど、そんな不安もなくなるくらい得られる知識が多く、新しい興味が得られた。(経営)
履修するにあたって
/Instruction to Students
・出席を重視します。部活動での公欠や病欠、就活などは相談してください。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
事前資料を読んで、高校世界史の教科書程度の予備知識を持って授業に参加すると、内容が分かりやすくなります。しかし、中国以外は驚くほど戦後のアジア諸国に関する教科書記述は薄く羅列的ですので、日本史・世界史の差は生じないと思います。
(先輩からのアドバイス)
授業中は各自のノートまたは事前資料にメモを取り、授業後にメモを整理する作業が理解のために有効です。したがって、授業中のメモをいかに増やすか(耳からの情報をポイントをおさえてメモにする)が鍵でした。(法学部)

授業中に浮かんだ疑問や興味を覚えた出来事などは、タイミングを逃さずにメモし、図書館やネット検索で授業後に「後追い調べ」する習慣を身につけてほしいと思います。大学での自主的な学びとは、このような習慣が基本的態度となります。予習30分、事後のノート整理と「後追い調べ」1時間半が目安です。 
提出課題など
/Quiz,Report,etc
① 授業のための事前資料または授業中に指示した設問課題は、授業後に提出する moodle のシートに解答を入力して下さい。

② グローバル化が進む日本社会の諸問題に対して、アジア諸国から一国を選び対日感情の背景となる事実や政策を調べ、各自が持ったその国に対する理解について、8分間のプレゼン発表用資料をパワーポイントで作成する「プレゼン課題」を予定しています。プレゼン発表は行いません。
 注)作成においては、起承転結の筋道だった説明の展開、聴衆に対して発表に興味を持たせ聴いてもらうための工夫、画面レイアウトなどの経験を1回生から積むことを目的とした課題です。毎年、履修者には難しかったけれど良い経験になったと好評でした(特に3回生・4回生に好評)。フィードバックは授業でしっかり行います。 
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
毎回の授業後に提出するシート(60%)、プレゼン課題(30%)、定期試験(20%)の3種類の成績を総合評価します。
文章による論理的な表現力、意見形成のための基礎知識、パワーポイントによる説明スキルのアップ、この3つを少しでもつけてもらうために講義しますので、自分の力をつけるためにも授業と課題に取り組んでください。

振り返りシートには、次の2点を書いてください。
①設問の解答  
②「授業の振り返り」=授業によって得た新しい発見や興味を抱いた事柄、もう少し深掘りしたい部分など、授業によって生じた自分の頭の中の変化(質問や感想)を説明してください。評価のポイントは、筋道だった文の展開と簡潔に自らの考えをまとめているかどうかです。単なる授業内容のまとめを書いても、0点または大幅減点とします。

毎回の講義の振り返りには5点を配点しますが、毎回満点とは考えずに、減点があるものと思って自分の基礎点を積み上げていって下さい。
プレゼン課題の評価は、A/B/C/D/Eの5段階で採点します。優秀作品はA+アルファの加点をします。
定期試験は授業を6回以上休むと、受けることができません。
テキスト
/Required Texts
特に指定はありません。
参考図書
/Reference Books
北村 厚『教養のグローバル・ヒストリー』ミネルヴァ書房
 同  『20世紀のグローバル・ヒストリー』ミネルヴァ書房
(著者は本学人文学部の教員です。とてもわかり易い記述です。授業単元に関係するページを予習で読んでも、授業後に後追い学習で読んでも、よい参考図書となります。)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス
「歴史は暗記モノではない」
「アジア理解が必要な日本」
授業でのノートテイク術、成績評価、課題についての説明。
ミニ講義A「歴史は暗記科目ではない」
ミニ講義B「アジア理解が必要な理由」
2 第2回 中国理解1 近現代の苦難な歩みとは…辛亥革命から中華民国時代を、「第4の混乱期」と考えてみる。
3 第3回 中国理解2 日中戦争から国共内戦の実像(教科書記述の違いを知る)
4 第4回 中国理解3 国家建設が遅れた30年と毛沢東の失政
5 第5回 中国理解4 鄧小平は何を選んだのか(改革開放政策)
6 第6回 中国理解5 江沢民による方針変更と格差社会の拡大
7 第7回 台湾現代史 国民党が2度台湾にやってきた?
8 第8回 韓国の成立と「漢江の奇跡」 辛酸の建国初期と人事粛清が繰り返しされた政治史
9 第9回 ベトナム現代史 ドイモイ(刷新)政策の前後でガラッと変わる対日感情
10 第10回 戦場となったフィリピン 太平洋戦争の激戦地となったフィリピンを知っていますか?
11 第11回 フィリピンの戦後史 フィリピンの戦後史には、現代日本の政治や社会の問題を考えるための鍵があります。
12 第12回 世界最大の島嶼国家「インドネシア」 世界最大のイスラム教国家として、多様性を認める統一国家としての苦労。
軍事政権から民主政権への改革と開発独裁の歴史。
13 第13回 外国人労働者で急増するネパール ネパールカレーの店が増えたと思いませんか?その背景は何でしょう。
14 第14回 特別講義を予定 知的財産権と安全保障の関係
15 第15回 プレゼン課題講評 提出されたプレゼン課題の優秀作品を発表し、論の展開や画面レイアウト、参考資料の用い方などをアドバイスすします。 

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