シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
美術演習/Seminor on Art
授業コード
/Class Code
A005001501
ナンバリングコード
/Numbering Code
GENw006
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
共通教育科目/
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
月1(後期)/MON1(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
岸本 吉弘/KISHIMOTO YOSHIHIRO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
岸本 吉弘/KISHIMOTO YOSHIHIRO 人文学部/Humanities and Sciences
授業の方法
/Class Format
演習・実技(対面式授業を前提とします)
授業の目的
/Class Purpose
 「絵を描く」「表現する」ということについて、皆さんはどのような経験やイメージを持っているでしょうか?小学校の図画工作の時間や、中学校の美術授業を思い出す人も多いのではないでしょうか。上手く描けずに「自分には向いていない」と思っている人もなかにはいるかもしれません。古来、絵画は愛おしい人や大切な物などを描きとめ、記録として残す重要な役割を担ってきました。また近代以降はその表現に拡がりが加わり、種々様々な絵画表現が登場してきます。つまり「絵」は上手いや下手という価値判断だけでは決してなく、「何を表現しようとしているか?」という主体的ななモチベーションや情熱的な姿勢こそが重要視されるとも言えます。本授業では絵画制作等を通じ、豊かな感性と表現力を養い、また必要な技術・知識を得ることを目的としています。それらは全学DP「2,9」にある(知識・技能)(思考力・判断力・表現力等の能力)(主体性を持って多様な人々と共同して学ぶ態度)と深く連動するものなのです。                                                                                                                  尚、この授業の担当者は30年以上にわたり、画家として抽象絵画の創作に専念し、個展やグループ展など国内外での発表活動も多く、国内での主要美術館にも作品収蔵もあり、かつ美術批評的な活動も併せて展開している実務経験のある教員です。より実際的・実践的な観点から授業展開及び制作指導をすることが可能であり、その上でアクティヴ・ラーニング(能動的・積極的な学び)の場の提供も可能となります。                                                        (シラバスについては、折々の制作の進捗状況によって、順序や内容を変更する場合があります。)
到 達 目 標
/Class Objectives
絵画の実制作を主軸に、題材やテーマをどう解釈し、その絵画的(造形性・構図・色彩など)特性をどう判断・理解するか、そしてそれらを実践に結びつけ、自分らしい「ものの見方」や「感じ方」などの価値基準をもって作品を具体的に制作する力、すなわち「高度な創造力・表現力」を得ることが本授業の目標であり、これは「自立した自己の育成」にも深くつながります。またそうした「力量」は芸術表現分野での活用に留まらず、他の学術分野への主体的な理解や態度、また日常生活においても役立つものなのです。
授業のキーワード
/Keywords
絵画、デッサン、写実絵画、近現代美術、自己表現、色彩表現、イメージ、鑑賞
授業の進め方
/Method of Instruction
本授業は演習(実技)の授業として行います。演習内容の紹介や導入、その後の創作時間、最終的には完成作品を一堂に並べての合評会を開催します。各授業回の質問や感想等は必要に応じ出席カードに記入して下さい。
履修するにあたって
/Instruction to Students
汚れて良い服装で受講するか、もしくは作業着を持参し着替えた上で受講して下さい。また受講するに当たり鉛筆や絵具類の購入など、恐らく3000円程度の材料費が必要となります。学内の購買店にてそれらは購入可能です。(授業内において次回授業の必要材料等は指示します。)美術や表現することに関して、積極性のある学生を求めます。
また、本授業は共通教育科目「美術演習」の展開科目として位置づけられますが、「美術演習」を既履修の必要性はありません。別授業として基礎的な内容も踏襲し進めていきます。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
自らが制作する(1週間に1時間以上)だけでなく、なるべく多くの美術館に脚を運び、絵画作品の実物を見るようにしてください。実際の作品には多くの多義的な情報量があり、創作の参考になると同時に、自身の感性を磨くことにも繋がります、お薦めの展覧会等の情報は必要に応じ授業中に伝えます。この美術館見学は授業時間外に各自で必要な時期に行ってください。(1時間以上かけてじっくりと展示全体を鑑賞し、その中から興味・関心がある作品を選び、その作品の特徴や意義、創作理念や技法などをじっくりと観察してみるのがポイントです。展示会場にある作品説明キャプションや音声ガイド、展示カタログもその手助けとなることでしょう。)何よりも実際の美術作品に接することが重要です。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
・本授業内で大きくは2つの課題(表現演習Ⅰ、Ⅱ)を課します。その作品(指定の画用紙サイズによる)提出が必須となります。 また完成作品のみならず、その制作プロセスも重要視します。 尚、適宜、授業内において個別指導などのフィードバックなども行います。                                        
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
平常点(参加度、態度等:30%)、作品提出2課題程度(70%)
創作技術(上手い下手)よりも表現に対するモティベーションや意欲(熱意)を重視します。
テキスト
/Required Texts
資料などを配布します。
参考図書
/Reference Books
岸本吉弘著「絵画 新たなる物語のために」晃洋書房、2018年                      他に美術基礎やデッサン基礎のような実技入門書(美術出版社刊など)も必要に応じ参照ください。色々な技術的なヒントを得ることも可能です。                      
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 絵画作品とは(導入1) 絵画作品(具象絵画や写実絵画など)をスライドにより鑑賞し、意見交換なども実施し「思考力・観察力」を養います。
2 2 絵画作品とは(導入2) 続きとして絵画作品(抽象絵画や現代美術など)をスライドにより鑑賞し、意見交換なども実施し「思考力・観察力」を養います。
3 3 表現演習Ⅰ:リアルさの探求1

鉛筆の削り方から実践し、簡単な描画を行います。(関連するスライドも視聴します。)
4 4 表現演習Ⅰ:リアルさの探求2 風景デッサン1:学内の風景をB3画用紙に鉛筆で描写します。まずはパースの取り方からスケッチします。(雨天時は別課題)
5 5 表現演習Ⅰ:リアルさの探求3 風景デッサン2:建物などの構造解釈と陰影の描写を軸に実践します。(雨天時は別課題)
6 6 表現演習Ⅰ:リアルさの探求4 風景デッサン3:描写密度を高め、完成を目指します。(雨天時は別課題)

7 7 表現演習Ⅰ:リアルさの探求(合評会) 皆さんの完成作品(風景デッサン)を一堂に並べて、比較相対化するなかで個別作品の評価を行う。教員からの一方通行的な指導だけでは無く、学生からの作品プレゼンテーション的な意味合いも併せ持ち。本授業前半(リアルさの探求)としての振り返りもし、総括とする。

8 8 表現演習Ⅱ:表現性の探究1 20世紀以降の絵画史(なかでもコラージュ表現を軸に)のスライド講義に加え、美術実技の特性や魅力などを講義し、次回からの授業内容の紹介(導入)・準備物の指示する。
9 9 表現演習Ⅱ:表現性の探求2 コラージュ演習1:イメージ課題をもとにコラージュ表現(紙片類を貼付け)による構成実習を行います。
10 10 表現演習Ⅱ:表現性の探求2 コラージュ演習2:前回の続きとして更に表現を発展をさせます。

11 11 表現演習Ⅱ:表現性の探求3 コラージュ演習3:自画像を間接的なモティーフとしたコラージュを実践します。まずは自画像のスケッチから行います。
12 12 表現演習Ⅱ:表現性の探求4 コラージュ演習4:大型サイズ画用紙に自画像コラージュを実践します。


13 13 表現演習Ⅱ:表現性の探求5 コラージュ演習5:前回の続きとして更に表現を発展をさせます。
14 14 表現演習Ⅱ:表現性の探求(合評会) 完成作品(イメージ課題と自画像コラージュの2作品)を一堂に並べて、比較相対化するなかで個別作品の評価を行う。教員からの一方通行的な指導だけでは無く、学生からの作品プレゼンテーション的な意味合いも併せ持ち。本授業後半(表現性の探求)としての振り返りもし、総括とする。

15 15 美術鑑賞について(まとめ)
これまでの本授業での実践的な経験値をベースにし、絵画の感じ方や考え方・見方なども踏まえ、ディスカッション形式で意見交換をし、美術作品を鑑賞することの意味や意義を再認識する。

科目一覧へ戻る