科目一覧へ戻る | 2025/05/07 現在 |
開講科目名 /Class |
歌唱・合唱演習/芸術演習C/Seminor on Vocal Performance |
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授業コード /Class Code |
A003962001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
GENw008 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
共通教育科目/ |
年度 /Year |
2025年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
月3(後期)/MON3(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
松井 るみ/MATSUI RUMI |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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松井 るみ/MATSUI RUMI | 共通教育センター |
授業の方法 /Class Format |
演習/対面 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本科目では、クラシック音楽における声楽を通じて、人間の行動や文化的所産との有機的な関係を理解し、幅広い知識と技能を習得することを目指す。本授業は、共通教育センターのディプロマ・ポリシー(DP)1・2・3に対応している。 声楽とは、人の声を中心とした音楽であり、本授業では主に西洋クラシック音楽における声楽について学ぶ。クラシック音楽の声楽においては、歌唱者が自身の身体を最大限に活かした発声法を用いることで、マイクなどの拡声器を使用せずにホール全体に響き渡る歌声を生み出す。この発声法により、音域が広がるとともに、各音域において統一された音色と響きを保つことが可能となる。 本授業では、まず声楽に関する基本的な知識を学び、発声指導を通じてクラシック音楽における声楽の発声法を身につけることを目標とする。さらに、コンコーネやイタリア古典歌曲、日本歌曲などの声楽曲に取り組み、実際に歌うことで、声楽の実践的な理解を深めることを目指す。 なお、この授業の担当者は、プロの演奏家として10年以上の実務経験を有する教員であり、より実践的な観点から声楽に対する知識や発声法を教えることができる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
声楽に関する基礎知識を理解し、説明できる。 声楽発声法の基本的な技術を習得する。 声楽的な発声を用いて、さまざまな楽曲を歌うことができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
クラシック音楽 声楽 イタリア歌曲 日本歌曲 歌唱法 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業は、全体で行う準備運動や発声練習を基に進め、残りの時間で個人レッスンを実施する。個人レッスンでは、各学習者の発声の特徴や課題に着目し、適切な指導を行う。 具体的には、声楽教本『コンコーネ』を用い、母音唱(同じ母音のみで歌う方法)による発声訓練を行う。母音唱による発声が安定してきた段階で、イタリア古典歌曲などの声楽曲に取り組み、実際にクラシック音楽の楽曲を歌うことで、声楽を体験的に学ぶ。 また、楽曲を歌う際には、イタリア語の発音や歌詞の意味についても授業内で解説し、より深い理解を促す。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
授業では、発声に必要な体操を行い、実際に声を出しながら発声練習や歌唱指導を進める。 楽譜を用いて学習を進めるが、楽譜を読むことが難しい学習者にも配慮し、必要に応じてサポートを行う。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
授業で学んだ発声練習や歌唱指導の内容を復習すること。目安として、1週間あたり1時間程度の自主練習を推奨する。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
レポート課題、授業内の実技発表(実技指導を伴う演奏)、実技試験を通じて声楽の理解と表現力を深める。レポート課題では、声楽作品の解釈や鑑賞教材の考察を行い、授業での発表への活用も評価対象とする。提出後は意見交換を通じて理解を深める。実技試験では演奏表現や技術、音楽的解釈を評価し、試験後に講評や個別フィードバックを行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
本授業では、声楽に関する基本的な知識の修得および歌唱の基礎的な技術の習得を重視し、以下の基準に基づき、総合的に判断する。 レポート課題(30%) 声楽作品の解釈や鑑賞教材の考察を行い、論理的思考力や表現力を評価する。 授業内の実技発表(40%) 実技演習への積極的な取り組みを評価する。基礎的な技術の習得度に加え、指導を踏まえた改善の姿勢や継続的な努力を重視する。 実技試験(30%) 演奏表現、技術、音楽的解釈の観点から評価する。試験後に講評を行い、必要に応じて個別フィードバックを提供し、具体的な改善点を指導する。 |
テキスト /Required Texts |
適宜プリントを配布 |
参考図書 /Reference Books |
適宜プリントを配布 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 授業の概要 | 初回の授業では、授業の概要を説明し、声楽全般について解説を行う。また、簡単な発声練習を取り入れ、少しずつ声を出しながら基礎的な発声の感覚を養っていく。 | |
2 | 第2回 | 声楽について | 西洋音楽における声楽について学び、発声の仕組みや歌声の音響的な特性についても理解を深める。 | |
3 | 第3回 | 音楽における基礎知識と、課題曲への取り組み① | 音符の読み方や楽譜の読み方など、音楽の基礎知識を学ぶとともに、発声練習を行う。さらに、『コンコーネ』などの声楽教本を用いた練習曲にも取り組み、実践的な声楽の習得を目指す。 | |
4 | 第4回 | 音楽における基礎知識と、練習曲への取り組み② | 音楽の基礎知識を学ぶとともに、発想記号、表情記号についての理解を深める。『コンコーネ』などの声楽教本を通じて、音楽の「表現」についても学び、歌唱におけるニュアンスの表現を実践的に身につける。 | |
5 | 第5回 | 発声練習と、練習曲への取り組み | 発声練習を通して、発声の仕組みや歌声の出し方を体験的に学ぶ。また、練習曲を通じて、実践的に発声技術を身につけ、歌唱における技術と表現力を高めていく。 | |
6 | 第6回 | 練習曲への取り組みと音楽表現 | 声楽的に練習曲を歌うことによって、音楽の「表現」の仕方を学び、曲想やニュアンスをどのように表現するかを実践的に身につける。 | |
7 | 第7回 | 音楽鑑賞と楽曲への取り組み | 様々な声楽作品を鑑賞し、イタリア古典歌曲・日本歌曲に取り組む準備をする。 | |
8 | 第8回 | イタリア歌曲の演奏技法の取得(基礎)① | イタリア古典歌曲に取り組むために、イタリア語の基本的な読み方や発音、歌詞の内容を学ぶ。 | |
9 | 第9回 | イタリア歌曲の演奏技法の取得(基礎)② | イタリア語の基本的な読み方や歌詞の内容を学び、楽譜を読みながら歌唱練習を行う。また、歌詞を朗読することによって表現方法を学び、朗読で得た表現力を歌唱に活かしていく。 | |
10 | 第10回 | イタリア歌曲の演奏技法の取得(応用) | イタリア語や音楽の表現に注意を払いながら、声楽的に歌唱するために、個人レッスンやグループレッスンを行う。 | |
11 | 第11回 | 日本歌曲の演奏技法の取得(基礎) | 日本語の詩を声楽の発声で朗読することにより、詩を歌うことへの意識を高める。美しい日本語の発音を学びながら、詩を表現豊かに朗読することで、歌唱に繋がる表現力を養う。 | |
12 | 第12回 | 日本歌曲の演奏技法の取得(応用) | 発音や詩、音楽の表現に注意を払いながら、声楽的に歌唱するため、個人レッスンやグループレッスンを行う。 | |
13 | 第13回 | 発表会① | 試験を兼ねた成果発表を行う。 | |
14 | 第14回 | 発表会② | 試験を兼ねた成果発表を行う。 | |
15 | 第15回 | まとめ | 成果発表および授業全体を振り返って総括を行う。 |