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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
アジア・アフリカの社会と文化Ⅱ/Afro-Asian Culture and Society Ⅱ
授業コード
/Class Code
A000192001
ナンバリングコード
/Numbering Code
GENs009
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
共通教育科目/
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
月2(前期)/MON2(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
松井 梓/MATSUI AZUSA
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
松井 梓/MATSUI AZUSA 共通教育センター
授業の方法
/Class Format
この講義は2人の教員によるオムニバス形式でおこなう。
授業は講義形式でおこなう。毎回、講義の最後に論述形式の課題を出すので、講義時間内で取り組む。
授業の目的
/Class Purpose
アジア・アフリカの社会と文化について、アフリカ地域を中心に幅広いトピックを解説する。「未開」である、貧しい、などのイメージを持たれる一方で近年急速に発展しつつもあるアフリカ地域について、過去から現在、生態環境から人々の共生のあり方までを横断し、その多様な表情について学ぶ。できる限り現地のフィールドワークにもとづいた文献をベースに講義をおこない、高校までの歴史の授業では遠い他者が住む社会として語られがちであったアフリカ社会や文化について、その内側から理解できるようになることを目指す。本講義は、ディプロマポリシーに掲げる、広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養することを目指すものである。
なお、この授業の前半部分の担当者は、政府開発援助を現地で実施する開発コンサルタントでの実務経験のある教員である。アフリカ地域での業務に従事した経験から、開発についてはより実践的な観点から解説する。
到 達 目 標
/Class Objectives
アフリカの社会と文化について理解を深め、これらについて文章としてまとめて表現することができるようになる。また、自分たちの社会との比較を含めて、これらの国々に関して自分の考えを文章で表現することができるようになる。
授業のキーワード
/Keywords
アフリカ、歴史、生態環境、社会、文化、共生
授業の進め方
/Method of Instruction
講義を中心として授業を進める。講義では、コメントシートをつうじて意見交換や質疑の機会を設ける。毎回の講義の最後に、講義内容に関わる論述形式の課題に取り組み、理解度を確認する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
日本と異なる社会や文化に興味を持ち、相手社会の人びとの視点から捉える姿勢で受講することを求める。
学生の関心によって、各回の内容は変更になる可能性があります。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
講義を振り返り、その中心的な課題を整理しておく。関心を持ったトピックについて、関連する文献などを読んで考えを深めておく。(全15時間)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
講義内で適宜説明する。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
講義全体に関わる最終課題(100%)で評価する。
テキスト
/Required Texts
講義内で適宜紹介する。
参考図書
/Reference Books
講義内で適宜紹介する。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 オリエンテーション 講義内容の概要や目標、評価方法を説明する。 松井担当
2 2 「アフリカ」へのまなざし 植民地期から現在にいたるまでの長い歴史のなかで、アフリカ地域がいかにまなざされてきたのかを説明する。 松井担当
3 3 気候・生業・暮らし/民族・言語 アフリカの各地域の気候や生業の特徴について説明する。/アフリカ地域で民族がいかに生成されてきたのか、そもそも民族とは何かについて説明する。 松井担当
4 4 内戦・紛争 アフリカで起こった内戦や紛争と、紛争後社会での人びとの共生について、対象国を絞って説明する。 松井担当
5 5 農村部の水利用 アフリカ農村地域での水利用について説明する。 松井担当
6 6 オセアニアの社会と文化 文化人類学における古典的なトピックである贈与経済について、オセアニアの事例から学ぶ。 松井担当
7 7 食文化 食を文化として見るとはどういうことか、アフリカ各地では環境との関わりあいのなかでどのような食文化が育まれてきたか、実際にどのような食材・料理が食べられているかを説明する。 松井担当
8 8 人びとの共生のすべ(1) 人びとの共生のすべや社会関係について、牧畜社会を事例に説明する。 松井担当
9 9 人びとの共生のすべ(2) 人びとの共生のすべや社会関係について、都市を事例に説明する。 松井担当
10 10 アフリカと「生きざま」の学としての生態人類学 地球上に現存する狩猟採集民や漁撈民、農耕民などの生態(生きる姿)を紹介し、混迷する現代社会に突きつけられた重要なメッセージを読み解いていく。
11 11 沖縄のウミンチュ(海人)からアフリカ狩猟採集民の研究へ 大学院時代の沖縄での漁労研究のあと、1976年、アフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)の乾燥疎開林帯に生きる狩猟採集民の調査をした。彼らの生き方を紹介する。
12 12 コンゴ民主共和国イトゥリの森に生きる狩猟採集民(エフェ・ピグミー)の暮らし(1) コンゴ盆地の大森林地帯には数万年前から人が住み着いたという。ピグミーと呼ばれる人々である。その子孫たちのシェアリングを基軸とした食生活や社会について述べる。
13 13 コンゴ民主共和国イトゥリの森に生きる狩猟採集民(エフェ・ピグミー)の暮らし(2) 前回の続きとしてエフェと農耕民レッセたちの付き合いのようすを紹介し、「しなやかな共生」というべきその「技法」について考える。
14 14 コンゴ共和国およびカメルーン共和国のピグミーの生活と文化 1991年、当時のザイール共和国で発生した暴動を機に、調査地をコンゴ共和国およびカメルーン共和国に転じた。それぞれの国における自然や暮らしについて解説する。
15 15 人の生き方としての自由と平等─狩猟採集民の視点から考える 哲学者ルソーは「人間不平等起源論」で人間の堕落を論じた。霊長類学者の伊谷純一郎は「平等」が人間社会の基盤をなすと論じた。狩猟採集社会の自由と平等を考える。

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