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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/12 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
日本の歴史と文化Ⅰ/Japanese History and Culture Ⅰ
授業コード
/Class Code
A000162001
ナンバリングコード
/Numbering Code
GENs005
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
共通教育科目/
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
月3(後期)/MON3(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
鵜飼 昌男/UKAI MASAO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
鵜飼 昌男/UKAI MASAO 共通教育センター
授業の方法
/Class Format
対面での講義形式授業を行います。
授業の目的
/Class Purpose
 日本史と世界史の接点を取り上げ、世界史(外国史料)から見た日本について、古代から現代まで通史的に概説します。日本史・世界史の学び直しばかりでなく、グローバル化の中で生きる学生に、多角的な視点の重要性を理解してもらい、幅広い知識に基づいて日本と関わりのあった諸外国およびその文化を理解することができる素養を身につけます。暗記物で終わってしまった高校までの歴史学習を、根拠のある新しい知識や論理的な考え方で刷新して学びを深めることによって、価値観や意見の異なるさまざまな人と議論し、協働共生することができる教養を養いたいと考えています。
 また、1年次生には共通教育科目として、大学で学び始めるにあたって学部での専門的な学習に進む前に、ベースとなる基礎教養(自国の歴史)を厚くしながら、知的好奇心の刺激によって大学での学びに対するモチベーションアップを図り、学部での学びに目的意識を持たせたいと思います。
 教職志望(社会科、地歴公民科)の諸君には、日本史と世界史の融合例を学ぶことができ、中学での世界史分野、高校「歴史総合」の教材研究になると思います。
 この授業の担当者は、高校での20年以上にわたる歴史科教員及び管理職としての実務経験を生かし、高大接続の観点から、大学入学初年次の学生に大学で求められる主体的な学びの作法とその考え方も指導します。
到 達 目 標
/Class Objectives
・高校の科目枠にとらわれない社会人としての歴史の基礎教養を身につける。
・アジア諸国と日本との関係を題材に、異なる視点を持つことの大切さが理解できる。
・日本史に対する各自の興味関心が広がり、自ら深めていきたい時代やテーマを持つことができる。
・講義を自分なりに的確にノートできる技術を身につける。
・文献や資料をまとめてプレゼンテーションする技術を身につける。
授業のキーワード
/Keywords
日中関係史、貿易、外交、戦争、文化史、日本の植民地支配、戦後賠償
授業の進め方
/Method of Instruction
教室のスクリーンにPCのスライド画面を投影しながら講義します。

毎回、事前資料を moodle にアップしますので、それを参照して受講してください。事前資料には、講義概要や史料、スライド画面、課題となる設問を掲載します。講義を聴きながらメモをとるスペースも設けていますので、ノートテイクスキルの向上にも役立てて下さい。

毎回の授業終了後に、授業の振り返りをmoodle のシートに入力し、3日以内に提出してもらいます。授業への参加はこの振り返りシートの提出によってカウントします。要点をついた記述、ユニークな気づき等に対して、次回の授業時にフィードバックしていきます。
  注)授業の振り返りでは、400字〜800字の予定で、授業によって得た新しい発見や興味を抱いた事柄、もう少し深掘りしたい部分など、授業によって生じた自分の頭の中の変化(質問や感想)を文章で説明してください。くれぐれも、授業内容をまとめるような記述では、大幅減点となりますので各自の意見を書くようにして下さい。また、授業においてテーマを指示し各自の意見を書いてもらう場合もあります。

※毎年好評のプレゼン課題に関する優秀作品講評の時間を後期後半に1コマ設けます。
スライドを用いながら講義を中心に進めますので、板書事項ばかりでなく口頭による講義内容を適宜ノートしてください。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・サークル活動での公欠や病欠、就活などは相談してください。
・毎回のテーマに関する高校の日本史教科書部分を、事前に読んでおくとより分かりやすくなります。

※先輩からのコメント
・この授業では、いままでに学習したことのある歴史を様々な角度から考察でき、面白い発見や新しい発見を多く経験することが出来る。
・歴史は当然暗記するものと考えている人は、それをこの講義で改める喜びを感じてもらうと良いと思う。
・大学の勉強は、基本的に暗記ではなく、深く考えることなので、本講義が大学の学習の仕方も教えてくれるから、ひじょうに有意義だと思う。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
事前資料を読んで、毎回のテーマに関する高校教科書程度の予習があれば、講義内容の理解と面白さが実感できます。(先輩からのアドバイス)
授業中は各自のノートまたは事前資料にメモを取り、授業後にメモを整理する作業が理解のために有効です。したがって、授業中のメモをいかに増やすか(耳からの情報をポイントをおさえてメモにする)が鍵です。授業中に浮かんだ疑問や興味を覚えた出来事などは、タイミングを逃さずにメモし、図書館やネット検索で授業後に「後追い調べ」する習慣を身につけてほしいと思います。大学での自主的な学びとは、このような習慣が基本的態度となります。
予習1時間、事後のノート整理と振り返り作成(後追い調べを含む)1時間半が目安です。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
① 授業のための事前資料または授業中に指示した設問課題は、授業後に提出する moodle のシートに入力して出して下さい。
② 日本と外国との関係の歴史から各自の興味関心に基づいたテーマを選び、各自が持ったそのテーマの面白さについて、8分間のプレゼン発表用資料をパワーポイントで作成する「プレゼン課題(A4用紙1枚に6画面を一括掲載)」を予定しています。
 注)プレゼン資料作成においては、起承転結の筋道だった説明の展開、聴衆に対して発表に興味を持たせ聴いてもらうための工夫、画面レイアウトなどの経験を在学中に少しでも積むことを目的とした課題です。
毎年、履修者には難しかったけれど良い経験になったと好評でした。優秀作品の紹介とフィードバックは授業で行います。課題を出さなければ、原則単位は認めません。 
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
毎回の授業後に提出するシート(70%)、プレゼン課題(30%)の2種類の成績による総合評価とします。
文章による論理的な表現力、意見形成のための基礎知識、パワーポイントによる説明スキルのアップ、この3点を少しでもつけてもらうために講義しますので、自分の力をつけるために授業と課題に取り組んでください。

振り返りシートには、次の2点を書いて下さい。
①設問に対する解答
②「授業の振り返り」=授業によって得た新しい発見や興味を抱いた事柄、もう少し深掘りしたい部分など、授業によって生じた自分の頭の中の変化(質問や感想)を説明してください。評価のポイントは、筋道だった文の展開と簡潔に自らの考えをまとめているかどうかです。単に授業内容をまとめるだけのものでは点がつきません。
毎回の講義の振り返りには5点を配点しますが、毎回満点とは考えずに、減点があるものと思って自分の基礎点を積み上げていって下さい。
プレゼン課題の評価は、A/B/C/D/Eの5段階で採点します。優秀作品は30点+アルファの加点をします。

※毎回の授業への参加を重視しますが、全出席であっても振り返りシートが十分かけていないと減点が多くなり、結果的に単位を落とす学生が毎年数人はいますので注意してください。(単位を取りやすい科目ではない、と先輩たちは言っていました)。
テキスト
/Required Texts
なし
参考図書
/Reference Books
適宜講義において指示します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンスと序論 講義の進め方、受講にあたってのルール、ノートの取り方、評価と課題についての説明
序論① 「歴史は暗記科目ではない」
      ②「日本を外から見るとどう見えているのか?」
2 第2回 古代の日本1 3世紀 卑弥呼の遣使と三国志…偶然か必然か?の問題
3 第3回 古代の日本2 渡来人と朝鮮半島情勢…渡来人はいつ頃から何人ぐらいでやって来たと思いますか?
4 第4回 古代の日本3 7世紀の遣唐使と8世紀の遣唐使の違い…唐書には倭国伝と日本伝がある!
5 第5回 中世の日本1 8世紀の遣唐使がもたらした「インパクトの強さと文化の質」を考えてみます。…国風文化と言う言葉が疑わしくなってきます。
6 第6回 中世の日本2 朝鮮半島から見た元寇…大国に挟まれる小国の苦しみと元寇の怖さ
7 第7回 中世の日本3 日明貿易には両国の国内事情が露骨に表れていました。
足利義政の時に応仁の乱、日明貿易もトラブル続出だったのです。
8 第8回 近世の日本1 西洋との接触と禅宗僧侶の果たした役割
ポルトガル商人が乗って来た船は、中国船だった?!
9 第9回 近世の日本2 鎖国の中でなぜオランダだけが貿易を認められたのでしょうか?
蘭東インド会社の狡猾な対日貿易独占戦略があったのです。
10 第10回 近世の日本3 長崎貿易の実態と清朝の政治情勢(康熙帝・雍正帝がみていた長崎貿易)
 …そして、徳川吉宗は名君だと思いますよ。
11 第11回 幕末の日本 欧米列強に対する幕府の首脳部は、実に有能で勤勉でした。
(文化史とは作者と作品名の暗記ではなく、こういうものなのです。)
12 第12回 近現代の日本1 日本はかつて植民地を持っていました。
(対日感情の基礎にあるものを知って下さい)
13 第13回 近現代の日本2 戦後賠償と日本の東南アジア外交との関係
(外国人労働者との共生と理解のために、必須の教養です。)
14 第14回 近現代の日本3 沖縄基地問題を世界の中で考えます。
15 第15回 プレゼン課題の講評 プレゼン課題の優秀作品を発表し、講評します。

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