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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
人間形成論Ⅳ/教育指導研究/Personal Development Ⅳ
授業コード
/Class Code
B507863001
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
木2(後期)/THU2(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
水谷 勇/MIZUTANI ISAMU
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈人間探究科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF PERSONAL DEVELOPMENT AND CULTURE〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
水谷 勇/MIZUTANI ISAMU 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
対面講義(前半)と演習(後半)
授業の目的
/Class Purpose
 人間形成に関するこれまでの学習の成果を踏まえ、いっそう飛躍する機会を作りだし、人間形成に関わる諸問題についての探求に向けて明確な方法論と実践的手法についての理解と習得をめざします。とりわけ、カウンセリングと教育指導に関する理論的な整理と実践的力量の端緒を形成していくことを目的としています。こうして学部DP7~9を中心としつつも、全学DP全般の形成に関わる授業です。
 人間形成は、何も学校、そしてそこでの授業(教科指導)に限って行われているわけではない。むしろ、授業外、学校外での生活時間の方が長く、より多くの影響を受けて私たちは自己を形成してきている。さまざまな生活・体験の中で、ものとの関係、人との関係の中で自らの力量を高め、あるいは減退させ、その性格を形成し、また諸能力を蓄積(あるいは減退)させているのである。その中で、自分自身のこと、人間関係などに悩みながら挫折したり成長したりしている。
 本講義では、この事実に着目し、物にあふれた先進国で、むしろ大人になることの今日的困難が進行していること、とりわけ我が国において困難の特異性を解明し、生活指導として蓄積されてきた教育指導の諸原則に学びつつ、カウンセリングとの違いや共通性を検証しつつ、教育指導の理論的基礎と実践的技術の一端を修得・形成することをめざす。
 とりわけ後半においては、現在社会における人間形成のゆがみ、困難状況に目を向け、その問題点と解決方向を受講生諸君とともに探っていきたい。そこでは、現代学校を巡る問題点やあり方など、最新の学校を巡る状況についても議論し解決策を模索していく。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.上記授業の目的を理解し、講義内容を理解するとともに、その成果を最終講義に実施する試験の答案に書き上げる。
2.講義を踏まえ、かつ講義で示された研究上の留意点を踏まえて、人間形成・教育について自らテーマを決めて研究し、2000字以上のレポートにまとめ上げて、定期試験時までに提出する。
3.大前提となる教育的なものの見方を下記の作業を通して、鍛え高める。
4.子どもの発達とつまずきについての理解を形成し、深める。
5.カウンセリングと教育指導のそれぞれの特徴と違いを理解する。(知識)
授業のキーワード
/Keywords
カウンセリング、コーチング、教育指導
危機への介入・援助とその方法
子どもの発達とつまずき
授業の進め方
/Method of Instruction
授業は前半は、講義が中心で、一部演習的な形で進めます。
事前に配付した資料に目を通してきた受講生の質問や疑問に答え、学習成果を深める形で、補足を加えながら次の課題を提示する形で授業を進めていきます(一種の反転学習)。講義はできるだけ最小限にして、演習形式で、グループ討論、その発表・交流を中心として、それに対する教員のコメントで、学習内容を深化せせるという形で進めます。後半は、学生の発表、実践的演習中心で、その都度教員による、コメント補足をしていくという形で進めます。
履修するにあたって
/Instruction to Students
アクティブラーニング車体の授業となるので、得意な学生は大歓迎である。が、苦手の学生も、チャレンジしてみようという、気概と意欲さえあれば大歓迎である。一緒に成長していこう。
質問・問い合わせは、mizutani@human.kobegakuin.ac.jp まで。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
授業の予復習として、1~3時間ほどの家庭学習を必要とする。とりわけ後半は演習形式で行うため、これまでの授業を振り返るとともに、文献学集をとおして充実した発表となるよう,しっかり準備して臨むこと。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
毎回の講義の後にミニレポート(学びの記録)提出。講義終了時までに、最終レポート提出(上記目標参照)。提出された課題に対しては、次回の授業で、適宜フィードバックして、双方向コミュニケーションを図ります。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
ミニレポート(15%),、大レポート(35%)、14回講義時に行う自由記述(授業のまとめを各自が行う)の筆記試験(50%)。
毎回の小レポートの提出が3分の2にあたる合計10未満の場合、評価なしになります。
レポートは、講義を踏まえて、各自でどれだけ学習して深めたかを評価の尺度とします。しっかり、講義資料を読み込むとともに、図書館利用や文献読破による事前・事後の深め学習に精励してください。
テキスト
/Required Texts
なし
毎回講義時にレジメ・資料を配付する。
参考図書
/Reference Books
竹内常一著作集第1巻
中内敏夫著作集第1巻
岩崎久志『対人援助に活かすカウンセリング』晃洋書房 ほか
講義中に適宜紹介する。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 講義のガイダンス 授業は講義科目であるが、演習形式で、教育指導に関する実践的力量形成を目指しています。
本講義の特徴・概要を解説するとともに、人間形成についての諸問題を教員と受講生同士でともに、確認します。
2 教育的指導とは何か 教育的指導について、様々な場面における事例などを挙げながら検討し、探求と実践のための基本的なフレームワークの形成をめざす。
3 教育・指導・養生・ケアなど基本用語の探求 人間形成の技と種類について分類し、それぞれの基本用語を確認・整理する。
4 教育指導の諸原則 人間形成の諸次元における区別的認識の形成を踏まえ、再度、教育的指導の諸側面について検討し、その諸原則を批判的・発展的に吟味・検討する。
5 生活指導論の系譜 生活指導実践および概念の変遷について、アメリカと日本それぞれについて解説する。19世紀末から第二次世界大戦まで、第二次世界大戦後の理論的発展・深化、実践的な広がり・多様化について解説する。
6 カウンセリングとガイダンスと教育指導 カウンセリングの特徴、諸流派について学び、理解する。学校教育場面におけるカウンセリング、およびそれの教育指導との関連についてビデオ視聴を踏まえ、理解し、修得する。
7 現代学校教育の問題点①(校則・体罰) ビデオを視聴と受講生諸君の体験の省察をとおして、校則・体罰といった学校教育の管理に関わる生活指導上の問題について探求し、討論・意見交換を通じて深化させる。
8 現代学校教育の問題点②(いじめ、不登校) ビデオ視聴と講師による先行研究のまとめの理解をとおして、いじめ、不登校、引きこもり、といった子ども・青年の内面の問題に関わる生活指導・援助上の問題について探求する。
9 乳幼児の発達的特徴と保育・教育的働きかけの課題 家庭教育・幼児教育の課題について、乳幼児の発達に対する深い理解の形成をする(ビデオ視聴を含む)とともに、それに基づく教育指導・保育の課題、留意点について考察する。
10 10 おとなになることのむつかしさ、高齢社会における人生設計と教育 現代における大人になることの難しさを歴史的(文明論的)、社会学的に考察して明らかにするとともに、その負(-)の要素と正(+)の要素を腑分けし、マイナスをプラスに変える術を探求する。併せて、今日における成人教育、高齢者教育の課題を探求する。
11 11 人間の矯正可能性について(少年司法と矯正教育をめぐる問題) 「バカは死ななきゃ直らない」のか、「悪人は社会から抹殺・隔離するしかない」のか、昨今のマスコミ論調に隠されたきわめて人間的ではあるが、非人道的であるばかりでなく、非教育的でもある教育・少年司法をめぐる論調・施策について教育・人権の視点から徹底的に見直す。
12 12 補足・深化(1) これまでの学習を振り返りながら、受講生各自が興味を持ったことについて深め発表する。それへの受講生同士による質疑や講師によるコメントをとおして認識の齟齬を克服しより深い理解へと導く。
13 13 補足・深化(2) 前時に引き続き、これまでの学習を振り返りながら、受講生各自が興味を持ったことについて深め発表する。それへの受講生同士による質疑や講師によるコメントをとおして認識の齟齬を克服しより深い理解へと導く。
14 14 まとめ・総括 授業のまとめをした後、受講生が、筆記試験として授業での学びをまとめ、整理する。
15 15 総まとめ 前回実施したテストの答案を返却し、間違いや不十分点を正しながら授業のまとめ・補足を行う。あわせて、最終レポート課題を提示し、本講義全体のまとめとする。

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