47 教育・研究及び教育課程編成の特色2 カリキュラム3本研究科の授業科目は、講義、薬学演習、薬学研究及び臨床薬学研修からなります。これらの科目の中で、講義科目は、臨床薬学分野の高度な知識や技能に関する最新の内容を取り上げ、それぞれの領域を専門とする教育者・研究者が担当します。本研究科で養成される人材が、将来、高度の専門性を持った臨床薬剤師や医薬品開発の専門家として自立した研究活動を実践できるように、薬学演習は、研究計画の立案、研究論文の読解、学術論文への研究発表方法、学会での研究発表や質疑応答の方法等、学生が研究を自律的に行ううえで必要な基本技能を高めるよう、指導教員のみならず研究科教員の全員が協働して教育に当たります。薬学研究では、学生が将来に研究者として自立できるよう、指導教員、副指導教員の複数教員による研究指導を基本に、その他の研究科専任教員も学生の研究活動を側面から支援することによって、研究科全体で学生を育てるという態勢を取ります。また将来の進路として高度の専門性を持った臨床薬剤師を目指す意欲のある学生は、研究科に協力する神戸市立医療センター中央市民病院での臨床薬学研修を選択し、6年制薬学教育における実務実習を超えた内容の研修を経験することによって、臨床薬学的視点で研究(1)教育方法本研究科が受け入れ養成したい人材には、より高度の専門性と研究能力を身につけることに強い意欲を持った社会人(薬剤師)が含まれます。そのため、このような社会人学生に対して、一般学生と同等の教育機会を提供することは研究科にとって重要であり、この点を工夫した教育方法を考えています。研究科の授業科目は、講義科目、薬学演習、そして薬学研究から構成されます。講義科目は、臨床薬学分野において重要であると考えられる8科目で構成し、学生はこれらのうちから少なくとも6科目以上の修得を求められます。これによって、専攻領域の専門知識を深め、最新の研究動向を集中的に理解するとともに、臨床薬学研究を多面的視野から把握することが可能です。また、各学年の前期・後期ともに土曜午後1時 45 分~3時 15 分、3時 30 分~5時 00 分とし、社会人学生の受講が可能な時間帯に開講します。薬学演習は、自立した臨床薬学の研究者へと将来成長するために必要な基礎素養を高めることを目的としています。そのため、次のような教育を含んでいます。①研究科が定期的に開催する研究発表会において、研究計画・研究進捗の発表を行います。研究発表会は土曜日の午後に開催し、社会人学生の出席が可能な時間帯とします。②指導教員の指導のもとに、研究室での研究論文抄読、研究会・学会等への発表準備、学術論文の作成指導を受けます。薬学研究では、学生が与えられた研究課題に主体的に取課題を捉えることが可能になります。このような教育プログラムによって、本研究科の目指す人材養成を行いたいと考えています。本研究科の特色の一つは、神戸市立医療センター中央市民病院、及び理化学研究所分子イメージング科学研究センターの協力による教育・研究にあります。これら機関の協力により、以下の特色ある教育・研究が行えると考えています。(1)研究科は、臨床薬学研究を積極的に進めている臨床現場と共同研究体制を組みます。この共同研究体制の中で、学生は臨床現場における医療従事者を対象とした基本研修を受け、これにより研究課題を臨床薬学的視点で理解することが可能となります。(神戸市立医療センター中央市民病院との共同研究と臨床薬学研修による教育協力)(2)研究科は、医薬品の体内動態・薬力学的評価に先端的研究を展開する研究機関と共同研究体制を組み、その中で学生は当該機関の研究者から研究指導を受ける機会を得ます。(理化学研究所分子イメージング科学研究センター)り組むことに重点を置きます。学生の指導教員は、学生の研究計画・研究実践に対して直接の指導を行いますが、他の研究科専任教員についても上記の薬学演習を通して、直接・間接にアドバイスを提供します。少人数の学生であることを活かし、指導教員のみならず、研究科全体で学生指導に当たることを基本にした教育態勢を取ります。臨床薬学研修では、学生は神戸市立医療センター中央市民病院において、1年次生の6ヶ月間、医療ならびに薬剤実務等に関する研修を受けます。この研修の履修者については、学生の選択希望と指導教員の了承のもとに研究科が決定します。但し、病院薬剤師を現職とする社会人学生については、勤務する病院での業務状況等の内容から、本科目と同等以上の内容を持つと研究科が判断した場合、単位として認定することができるものとします。(2)履修科目・履修指導・研究指導等1)授業科目授業科目は、講義1単位、薬学演習2単位、薬学研究4単位、臨床薬学研修2単位からなります。2)履修方法合計 30 単位以上の修得が修了単位です。 ①講義科目から6科目以上を修得する。 ②薬学演習Ⅰ~Ⅳを全て修得する。 ③薬学研究Ⅰ~Ⅳを全て修得する。 ④臨床薬学研修は自由科目とする。3)授業形式講義は単独の教員、あるいは複数担当教員によるオムニKobe Gakuin University Graduate School
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