2026大学院案内
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24 長期履修制度4障害児発達学/言語発達心理学研究テーマは、「前言語期の発達」であり、前言語期から言語獲得期の諸発達について研究しています。特に、言語獲得期にみられる個人差・発達スタイルに関心があり、前言語期における認知発達スタイルとの関連について検討しています。認知心理学/認知発達心理学人間の記憶に関する実験心理学的研究を中心に、記銘・保持・想起という記憶過程を支えるモニタリングとコントロールの心的メカニズムの解明に取り組んでいます。さらに、認知機能の発達的側面や社会・文化的側面、補償的側面にかかわる諸問題について実証的および理論的検討を行っています。臨床心理学/カウンセリング心理学専門はカウンセリング心理学、産業メンタルヘルスです。来談者中心療法やフォーカシング指向心理療法、グループワークなどを柱に理論と実践の両面で研究を進めています。「こころとからだの声を聞く」フォーカシングを通じて「自分らしく生きていく」ことを援助する実践、フォーカシング・プロセスの理論的研究を行っています。またフォーカシングやグループワークを企業の管理職研修やメンタルヘルス研修に応用し、組織や個人が強み、持ち味を生かして「元気になる」ためにはどうすればいいかについても関心を寄せています。発達心理学/特別支援教育/応用行動分析専門は、学校心理学、特別支援教育、発達心理学です。通常学級において、発達障がいなどの特別な教育的ニーズがある子ども達への支援や療育、行動コンサルテーション等の実践研究を行っています。また、発達障がいがある子ども達への療育や、通常学級における特別支援教育支援員の活用や学級のユニバーサルデザインなどにも関心を寄せています。医療心理学/臨床心理学/神経心理学心理学的な援助について研究しています。対象としては主に以下のようなトピックスです。①高齢者への心理療法の効果や認知症の人たちの苦悩の理解と援助の方法。②先天的な知的障がいなどをもつ子どもの心理的な障がいの理解と援助の方法。③青少年の成長期の重大な発達課題であり心身の健康リスク行動となる性行動の問題。高次脳機能障害私の研究分野は臨床神経心理学です。臨床神経心理学とは脳損傷の患者さんの観察から、脳損傷と症状の関係を導きだし、脳の機能や心理過程を考える分野です。脳が損傷されると、失語症などの認知機能障がいおよび自発性の低下などの行動障がいが生じます。私は認知・行動障がいと病変の関係、発症のメカニズムを研究しています。石﨑 淳一 ※小久保 香江 ※小山  正 ※清水 寛之 ※研究倫理並びに精神保健に係わる世界的あるいは国内の社会情勢における新たな動向を学修します。2)特別演習科目特別研究科目の学修も踏まえつつ、研究指導教員の指導のもと、研究論文抄読や研究計画の立案・修正、研究会・学会などへの発表準備、学術論文の作成を行い、博士論文の執筆を目指した学修を進めます。研究遂行上、被験者の生命、個人の尊厳および倫理的配慮の徹底を図り、被験者および研究・実験者の安全性確保と人権保護に対して十分に留意することについても、研究計画の立案や遂行経過報告において、研究指導教員より適切な指示や教示を受けます。3)博士論文心理学研究科の博士論文の指導は、「科学者—実践家モデル」に基づき、標準的な心理学研究法に則った一般群を対象とする研究論文だけではなく、ケース担当を中心とする心理支援に関する実践的内容をもとに、特異群への関わりを科学的に分析する心理学の理論と実践の相互連環に焦点をあてる研究論文も重視します。そのために、特別研究科目および特別演習科目の学修が有機的に結びついて博士論文として結実するように博士後期課程1 年次から研究指導教員を中心とする研究科全体での組織的な博士論文の作成指導を行います。(2)博士後期課程修業年限は3年です。修士課程と同様に、さまざまな事情により、標準修業年限(3年)での教育課程の履修が困難な学生を対象として、標準修業年限を越えて計画的に履修し4~6年で教育課程を修了する長期履修制度を設けます。土井 晶子 ※道城 裕貴 ※教 授教 授教 授教 授教 授教 授〈博士後期課程:公認心理師の指導的人材の養成〉公認心理師が、「高度専門職業人」として医療機関や各種組織において多職種と連携し、その指導的な役割を担うためには研究能力の涵養は必須です。博士後期課程では、多職種連携を円滑に推進するために必要である科学者として模索していく研究能力を育む「科学者—実践家モデル」に沿った人材育成を目指します。「科学者―実践家モデル」に沿った研究能力の涵養を目指し、心理専門職としての実践において求められる課題を理解するため生物学的・心理的・社会的観点から整理したモデルあるいは問題構造として整理した上での仮説構築、適切な方法を適用した仮説検証を踏まえたモデル検証を行い、心理専門職としての実践に還元できることを目指した学修を行います。1)特別研究科目公認心理師が心理専門職として直面する諸課題を、神経科学などの生理的・身体的な側面すなわち生物学的基盤や、医療・保険制度、社会福祉制度、そして、クライアントが属する組織や集団といった社会的な側面を踏まえて理解し、課題の構造を踏まえたモデル構築や理論構成に繋げることを目的とした学修を行います。現代の健康科学の「生物—心理—社会モデル」を基盤にすえ、受講生自らの研究を再定義するため、神経科学などの生理的・身体的な側面における新たな研究動向・手法および(1)修士課程修業年限は2年です。しかし、職業を有している、または育児、長期介護等の事情により、標準修業年限(2年)での教育課程の履修が困難な学生を対象として、標準修業年限を越えて計画的に履修し3年または4年で教育課程を修了する長期履修制度を設けます。心理学研究科 研究分野と内容Kobe Gakuin University Graduate School

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