23(ア)心理に関する支援を要する者等に関する以下の知識および技能の修得 (1)コミュニケーション、(2)心理検査、 (3)心理面接、(4)地域支援、等(イ)心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握および支援計画の作成(ウ) 心理に関する支援を要する者へのチームアプローチ(エ) 多職種連携および地域連携(オ)公認心理師としての職業倫理および法的義務への理解これらの項目を学内および学外の実習を通して、段階的かつ組織的に学修します。心理実践実習は 450 時間以上で、そのうち担当ケースに関する実習時間は 270 時間以上(うち、学外の施設での当該実習時間は 90 時間以上)です。学内実習の中では、附設の地域市民に対する心理相談施設である心理臨床カウンセリングセンターにおいてケースを担当します。本学のセンターは常勤2名、非常勤2名の心理専門職スタッフを配置しており、20 名を超える専任の教職員スタッフとともに実習をサポート、指導します。また学外実習は、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の 5 分野の施設においてさまざまな対象者に対する実習を行います。特に医療機関(保健医療分野)の実習においては、現役の医師による医学的な教授も受けながら、精神医学的な対象者に対する実習と神経内科学的な対象者における実習の両方を学修します。4)修士論文修士論文の指導は、心理専門職の養成を行う教育課程であることから、基礎的な学術的心理学の方法に則った一般群を対象とする研究論文だけではなく、ケース担当を中心とする心理支援に関する実践的内容をもとに、特異群への関わりを科学的に分析する心理学の理論と実践の相互連環に焦点をあてる研究論文を重要視します。そのために、研究法、演習、支援に関する講義、学内および学外の実習が有機的に結びついて修士論文として結実するように 1 年次から研究指導教員を中心とする研究科全体での組織的な修士論文の作成指導を行います。同時に、公認心理師の国家試験の受験に向けて準備できるよう組織的に指導を行います。学の専門家として心理専門職が活動するために必要なものです。心理専門職が、心理学的なアセスメントと支援を行う際には、科学的かつ論理的に最新の研究結果について理解している必要があり、そのためには新しい心理学的知の創造のための研究者としてではなく、効果研究を含む国際的な研究結果の動向に通じている高度に専門的な心理学的知のユーザーとして、心理学の研究について理解していなければなりません。演習は 1 年次から 2 年次まで必修科目です。演習では、研究指導教員を中心とする修士論文の研究指導を行い、修士論文の作成を目指します。心理学研究科修士課程は心理専門職の養成を行うものですから、その修士論文の標準的な形式を必ずしも学術的心理学の基礎的な研究法による修士論文とはせず、同時にスタートする公認心理師必須科目の講義科目と実習科目の学修を有機的に関連させ、2 年間のケース担当等に関する実践的な学修内容を、研究指導教員を中心に演習および実習の中で組織的かつ段階的に集積し、最終的に修士論文の形にまとめられるように指導を行います。2)公認心理師必須科目公認心理師必須科目は、講義科目と実習科目に分かれます。講義科目は全て心理学の実践的科目であり、公認心理師に必要な 5 分野である保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の各分野の現場に則した支援の実践を学ぶ 5 科目と、心理支援の理論と実践に関するより総合的で応用的な学修であるアセスメント、支援、集団、心の健康教育に関する 4 科目の合計 9 科目です。実習科目は、「心理実践実習」として、1 年次の前期から 2 年次の後期まで、学内実習と学外実習を並行して行い、ケースに関する心理学的理解と支援の実践的技能を中心に、多職種連携や地域連携などを含めて、心理専門職の実践活動について必要なことを段階的かつ組織的に学修します。公認心理師養成のための大学院の実習は、心理に関する支援を要する者等に対して支援を実践しながら、教員や実習施設の指導者等による指導を受けます。3)学外および学内の施設における「心理実践実習」公認心理師養成のための大学院の実習では、実習を通して次のような各項目の学修が必要です。Kobe Gakuin University Graduate School
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