総合リハビリテーション学部の大久保講師が東京五輪でメディカルスタッフを務めました
2021/08/05
東京オリンピック2020で日本選手のメダルラッシュにわいたのが柔道競技でした。総合リハビリテーション学部理学療法学科の大久保吏司講師が理学療法士として7月24日~8月1日、会場の日本武道館で柔道競技のメディカルスタッフを務め、医師や看護師らと共に医療チームで選手のケアやけがの防止にあたりました。
◆感染防止のため会場では毎日「PCR検査」
大久保講師の専門はスポーツ障害、スポーツでけがをした人のリハビリです。病院で理学療法士として働いた経験もあります。柔道の心得があることから全日本柔道連盟からの要請を受け、2018年~19年には世界選手権など3回の国際大会でもメディカルスタッフを務めました。今回は「eラーニング」での研修会を何度も受け、周到に準備してきました。
コロナ禍とあって東京五輪は感染防止の「バブル方式」となり、大久保講師も試合会場とホテルの往復以外は一切外出せず、会場では毎日PCR検査を受けました。
◆けがをした選手を担架で医務室へ
大久保講師が主に待機したのは試合が行われるマットサイドのドクター席でした。柔道は試合で選手が出血することが多く、マット(畳)に血が付くと、医療用手袋をして、ふき取り消毒をすることがよくあったといいます。幸い、大けがは少なかったものの、肘などを脱臼した選手を医務室へ担架で運ぶこともありました。痛めた部位や体をクールダウンする「アイシング」を求める選手も多くいました。
英語の通訳は配置されていましたが、世界各国からの参加者が集まっています。英語を話さない選手もいて言葉が通じず、「飲み物はどこでもらえるの?」などの質問をされると、身振り手振りで何とか対応したと言います。
大舞台の重要な裏方を務めた大久保講師は「会場には多くの報道用カメラが配置されていて、私たちも常に緊張して待機していました。けがの処置をするのは医師で、私たちはそのサポート。理学療法士の専門知識や技術を生かしてボランティアとして予選から決勝まで競技を支えることができ、とてもやりがいを感じました」と、話しています。