§放射薬品学
☆濱 堯夫
〓主題と目標〓
ラジオ・アイソトープ(放射性同位元素:RI)を利用した放射性医薬品が主に診断薬として広く用いられている。このような医薬品の製造に当たっては薬剤師が放射線取扱主任者として管理資格がある。この特殊な医薬品と放射性物質取扱上の問題点を理解するとともに、放射線もしくは放射性物質による環境汚染についても薬学を修め、環境衛生の専門家としての安全知識を身につけてもらいたい。以上の観点での学問的基礎知識と利用面、応用面における基礎知識について、放射薬品学として放射線化学、放射化学、放射線保健学の領域を講述する。
〓授業計画〓
第1回 序論
a.原子力を人類が手に入れた歴史 b.薬学と放射性物質のかかわり
第2回 原子核と同位体
a.原子核の構造 b.原子核の安定性、壊変と放射能
第3〜5回 目に見えない、音も臭いもないRIとは
第3回 a.放射性核種の壊変常数、半減期、放射平衡 b.壊変系列と系列外天然放射性核種
第4回 c.放射線とエネルギー d.放射線と物質の相互作用
第5回 e.放射線の単位 f.原子核反応と加速器、原子炉の概説
第6回 放射線障害を伴わないRIの調製
a.医用RIの用時入手 b.定性・定量と測定法
第7・8回 薬学と放射能
薬学領域での放射線化学(Radiation Chemistry)と放射化学(Radiochemistry)的利用について
a.研究への利用 b.診断薬としての利用 c.医薬品への応用
第9・lO回 放射能に関する保健・衛生学
a.放射線と生命 b.放射線障害 c.環境汚染
第11・12回 代表的な主として病院内で使用されている放射性医薬品について
a.インビトロ使用医薬品 b.インビボ使用医薬品
第13回 終論
再び放射性物質と薬学、薬剤師職能との関わり