§薬事関連法規

☆藤井 正美

〓主題と目標〓

(3年次:薬事関連法規および4年次:薬事関連法規・制度共通)

 この講義は平成8年から適用される国試出題基準中の薬事関連法・制度の法律の項を含む講義である。薬剤師という国家資格者が了知していなくてはならない法律は数多く範囲も広い。法の基礎を履修していない理系学生にとっては法律の体系、書き方とその解釈などになじみがなく理解に苦しむのは当然予想されるところである。したがって、3年次では国試出題数の多い薬剤師法、薬事法を中心に時間をかけて逐条解説的に進め、4年次後期の法規・制度において麻薬取締法など他の法規全般をスピードアップして講述する。

 法を背景とする実務が「国試ガイドライン」に示される“総則”であり、4年次前期の医療システムの講義がそれを対象としている。従って、3教科は密接に関連し、講義理解の利便性から医療制度に係わる健康保険法などは医療システムにおいて、逆に薬剤師の倫理や刑法・民法は法規の方で扱う。但し、法規のテストはこの講義においては、薬剤師法、薬事法を中心とし、4年次後期の講義は薬剤師法、薬事法を含むその他の法律とする。

 さて、近代国家においては、司法、立法、行政の三権分立がいずれにも権力偏重を招かず理想的な体系とされている。ここで立法とは国民が選出した議員で構成する国会で制定されるものであり、行政とは運用機関である。

 現在先進国の法体系は英米法国と大陸法国に二大別され日本は後者の体系をとり、かつ、法と法の守備範囲が重なり合わない立法国として西独と共に特異な法体系国を形成している。英米法が判例の集積によって発生したのに反し、大陸法はあらかじめ予測される社会の不合理や行政上の怠慢を法律上先取りする形で発生している。ここに大陸法は行政機関の巨大権力化を制御する意図を多分に持った行政規制法的性格を持つ。

 今、医療社会における法、制度、組織は激動期にある。その根幹は、各国に例のない我が国老人人口の急増加であり、従来の医療体系では医療費による国家財政の破壊が予期されることから、質を落とさない治療、健康、福祉を合体した新体制化が進められているからである。このため法律、行政メカニズムは毎年変更・追加が続いている。国家試験の出題は好んで法改定部分が選ばれることもあり、以下のシラバスは目安のものとして眺められたい。

 

〓授業計画〓

第1回 行政法総論 三権分立、法令、行政指導、大陸法・英米法、原則禁止規制・例外禁止規制、憲法、薬事関連法規、法令の書き方、法・制度ガイドライン。

第2回 薬剤師法1

第3回 薬剤師法2

第4回 薬剤師法3

第5回 薬事法1

第6回 薬事法2

第7回 薬事法3

第8回 薬事法4

第9回 薬事法5

第10回 薬事法6

第11回 薬事法7

第12回 薬事法8

第13回 薬事法9

第14回 薬事関連法規


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