§有機反応論

☆谷 昇平

☆国嶋 崇隆

〓主題と目標〓

 医薬品を化学的に理解するために、有機化学的知識が重要である。そのために、すでに履修した有機化学T、U、Vを基礎にして代表的な有機化学反応の反応機構、医薬品合成や薬物の化学修飾の基礎となるような官能基の反応性などの単位反応等を演習を導入しながら講義する。なお講義の進め方、理解度によっては第11回〜第13回は後期講義の医薬品物性論との関係上、後期の講義を行う場合がある。

 

〓授業計画〓

第1・2回 有機化学反応の理解

 有機化学の最も重要な概念である化学結合及び酸と塩基についての復習講義。

第3回 立体化学

 立体化学は反応機構を理解するための必須事項である。この回で復習を兼ねて化合物の立体化学について述べる。

第4・5回 置換反応

 置換反応について講述。その内容は医薬品合成で利用する求核置換反応とその反応機構及び置換反応に影響を及ぼす因子について。

第6回 付加反応

 求電子付加反応、求核付加反応、環状付加反応など付加反応についてその反応機構は?

第7回 カルボニル化合物

 カルボニル基を持つ化合物は医薬品合成など有機合成にとって重要な基質となり得る。ここではカルボニル基への付加反応およびその関連反応について述べる。

第8回 脱離反応

 脱離反応は薬物の化学修飾、分解反応等を理解する上で重要な反応である。ここでは化合物のα、β-脱離、α、α-脱離、フラグメンテーションについて講述する。

第9回 芳香族化合物の反応

 芳香族求電子置換反応、芳香族求核置換反応、ジアゾニウム塩の反応等について講述する。

第10回 転位反応

 有機化学合成でしばしば利用される転位反応についてその反応機構を解説する。

第11回 酸化反応

 酸化反応は化合物へ直接酸素原子を導入するために重要な反応である。ここでは飽和炭化水素、アルコール、二重結合、C−C結合の酸化開裂等の酸化反応について解説する。

第12回 還元反応

 酸化反応の逆反応である還元反応も化合物合成に欠かせない重要な反応である。ここでは各種還元試薬による還元方法、接蝕水素化について述べる。

第13回 ラジカル・光反応

 この講義ではラジカルの生成、安定性、ラジカルの反応性及び光化学反応の慨略について講述する。


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