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実施日: 健康・生活

2014/02/08 第4回慢性腎臓病市民公開講座 講演会・・・ポーアイ4大学による連携講座

講演会の様子(画像)
講演会の様子

2014年2月8日・土曜日、13時から神戸ポートアイランドにある臨床研究情報センターにおいて慢性腎臓病(CKD)の最新治療法と食事療法の基本についての講演会が実施されました。全国的に十数年ぶりの大雪という悪天候にもかかわらず約90名もの方が参加されました。神戸女子短期大学の今本 美幸准教授の下、食物栄養学科の学生で構成されたクラブV-net(注)の学生、2年次生6名、1年次生5名の合計11名の学生が講演会の受付や会場案内、資料や試食品の配布をボランティアで受け持ちました。

三浦由美子氏の講演(画像)
三浦由美子氏の講演

先端医療センター病院の管理栄養士である三浦 由美子氏の講演では、慢性腎臓病の進行を遅らせるポイントとして、塩分やたんぱく質の摂りすぎ、また肥満に注意しながら必要なエネルギーを摂ることなど、腎疾患の状態に応じた食事療法の基本や、減塩食とその食べ方の工夫についても細かく説明していただきました。

二條貴志氏の講演(画像)
二條貴志氏の講演


本講演会講師の京都大学笠原正登准教授の患者で腎移植をされた二條貴志氏の講演では、数々の困難に負けないで社会生活をおくりながら治療を続けてこられた経験や腎移植を決意された経緯をお話されました。そして、現在は健常者に近い生活が送れるようになったことへの感想なども話されました。

笠原 正登先生の講演(画像)
笠原 正登先生の講演

笠原正登准教授は、基本的な腎臓病の病態について、写真やデータなど多様なスライドを使用して説明をされ、一度悪くなった腎臓がもとの腎臓に戻ることは出来ないが、食事や生活習慣を改善することで悪化を最小限に食い止めることができると話されました。また、iPS細胞、STAP細胞をはじめ最先端の腎臓病治療について専門的な見解を判りやすく説明していただきました。最後に「健康は社会の財産、健康を維持することは立派な社会貢献である」と述べられて講演会は終了しました

今本美幸准教授の講演(画像)
今本美幸准教授の講演


神戸女子短期大学の今本美幸准教授は、京都大学EBM推進部のASUCA Trialという試験の食事療法担当として、慢性腎臓病と脂質異常症を合併した患者に非対面式の栄養指導を実施して成果を挙げたことについて講演しました。「食事療法のてびき」の配布や「季節のポイントメニュー集」の送付、「食生活アンケート」による栄養指導書の返却による効果として、被験者に体重の低下がみられ、LDLコレステロールの低下に成果があったことについて説明しました。

展示された腎臓病患者のための治療食と試食品(画像)
展示された腎臓病患者のための治療食と試食品

講演会には、腎臓病に悩んでおられる方に加え、健康について関心がある方も、参加されました。参加された皆様は、食事に気をつける努力を続けることが、腎臓病治療に有効であると励まされ、勇気づけられたことでしょう。また同時に、食生活に留意し健康的な生活を送ることが、個人のみならず社会全体へ貢献できることにつながると認識する機会にもなったのではないでしょうか。

栄養相談コーナーの様子(画像)
栄養相談コーナーの様子



講演の合間には、今本准教授、三浦管理栄養士、内田管理栄養士による栄養相談コーナーに、多くの腎臓病患者の食事に悩んでおられる方々が来られました。

講演会終了後、全員で記念撮影(画像)
講演会終了後、全員で記念撮影

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