神戸学院大学

学生生活

土砂災害の緊急支援 無力感から、懐中電灯が照らした将来

防災・社会貢献ユニット 山根教嗣(人文学部)

取材担当:学生スタッフ広報班 河本直己(経済学部)

 「いつも懐中電灯を持ち歩いているんです!」一見にこやかで明るい印象を受ける山根くんが防災の話題になると火が付いたように情熱的に語ってくれる。

取材担当:学生スタッフ広報班 河本直己(経済学部)

 山根くんの防災への情熱は高校時代に始まる。高校でカンボジア支援活動を続けていた山根くんは、さらに自分自身の機動力を高めるために神戸学院大学にある防災・社会貢献ユニット(以下、ユニット)に入りたいと強く思い、大学に入学した。6歳の時から続けているという剣道部で活躍しながら、ユニットで学んでいる。

取材担当:学生スタッフ広報班 河本直己(経済学部)

 座学をメインに防災の知識を蓄えていたが、実際に現地に入っての活動がしたいと強く思うようになったところへ広島市土砂災害支援ボランティアバスの声がかかり、迷わず参加した。テレビを通して見ていた被災現場を目の前にして、山根くんは「自分ひとりで一体何ができるのか」と自分の力の無さにショックを受けた。しかし活動を終えた後、住民の方に「ありがたい、ありがとう!」と感謝の言葉をいただき、被災地全体から見れば小さな支援でも、一人の被災者から見れば大きな支援になることに気づくことができた。

取材担当:学生スタッフ広報班 河本直己(経済学部)

 支援の意味とともに、この活動で大きな教訓になったのは「備える」ということだ。瓦礫撤去のボランティアだと思っていたのに、実際に現場に行くと、家の下にもぐり泥を出す作業を割りあてられた。外からの光が入らない床下の作業で、いつもカバンに入れていた懐中電灯がとても役に立ったと話してくれた。「やっぱり備えは大切なんだと感じました。ボランティアも災害に対してもそこは同じだと思います。」活動を振り返って山根くんはそういった教訓を得たのだという。

取材担当:学生スタッフ広報班 河本直己(経済学部)

 将来は機動警察隊に入ることが目標だという。「警察には防災というイメージがあまりないと思うので、僕が入ったら、その中で少しずつ防災に対しての意識をもっと強くしていきたい」。少し照れながらもしっかりとした目でそう話してくれた山根くんは、必ずこれまでの経験を活かした素晴らしい警察官になってくれるであろう。

編集後記
河本直己
河本直己

 今回取材をさせて頂き初めてだったのでどうすればいいのか分かりませんでした。
 去年の資料や新聞を読ませてもらい大体の形を考えてからどうやって山根君の良いところを引き出そうかと考えました。
 そこで今回自分なりに心がけたことはいつも通りの自分で取材することでした。かしこまった言葉を使うのではなく、友達と会話するような接し方で取材することで学生ならではの記事が書けるのではないかと思ったからです。
 今回の経験はこれからも必ず使える貴重な物だと思います。とても良い経験をさせて頂きました。