卒業生のアドバイス
製薬会社で「学術」と呼ばれる職に就いています。これは、製品に関する問い合わせ対応や、営業担当であるMRの方に製品説明を行うなど、薬学的知識に加えてコミュニケーション能力が必要とされる仕事です。さらに、製品育成を目的とした臨床研究のデータ解析・グラフ作成も主だった業務の一つ。大学で得た専門知識は製品を理解する上で不可欠ですが、中でも薬が効くメカニズムについての学びは、今の仕事に直結しています。薬学部の卒業生は病院や薬局の薬剤師になる人が大半。私も入学当初はそうなると思っていましたが、医薬品や化粧品のメーカーをはじめ、麻薬取締官、検疫委員など、さまざまな活躍の場があることを知り、自分の適性を考えて進路を決めました。常にMRの方と連携し、得意先の薬剤師やドクターと接する機会が多い現在の職場は、好奇心旺盛な私に向いていると思います。医薬品は日々進化し続けているので、卒業してからも勉強するのは当たり前です。今後は、自社で扱っている糖尿病や腎臓疾患系の薬だけでなく、脳やがんに効く薬にも目を向け、専門領域を広げていきたいです。
【大学院での研究】
修士課程では、細胞の死をコントロールする化合物の研究をしていました。実験を行うにあたり、計画性が重要になります。何事も優先順位を決めて進める習慣は、社会人になって業務が重なった時、非常に役立っています。
学部では分子生物学や生化学分野を深く学びました。私たちが呼吸一つしている間に、体内ではとてつもない速さでエネルギーや血液が作られていると思うと、人体のおもしろさや不思議さを感じます。MR(医薬情報担当者)の仕事では薬の知識だけでなく、病態生理学や生化学を学んだことも有益です。さらに、実習で習得した「薬剤師の視点」や「患者さんの視点」からドクターに薬の提案ができるのは、薬学部の卒業生だからこそ。広く、深く薬について学修してきた甲斐があったと思います。また、大学時代は学生団体協議会や薬学部自治会に在籍し、地域活動にも積極的に参加。学外の方と一緒に活動する機会も多く、初対面でも物怖じせずに話せるようになりました。そうした経験は、仕事で関わる方々とのコミュニケーションにも生かされています。
【学会発表】
企業の実験助手として、マウスの飼育から任され、最終的に学会発表まで行いました。その過程で、何事も準備段階の大切であることを学びました。
今の世の中は、文献、メーカーの書物、インターネットなど情報に溢れていて、薬に対して正しい情報を取捨選択する能力が求められます。大学では知識の修得はもちろん、情報収集の経験を重ねることで情報処理能力と忍耐力を身につけました。また、アメリカ薬学研修では、薬学に関する最先端の研究内容や施設に触れるなど、貴重な経験をすることができました。現地の学生の学修する姿勢や、薬学に対する強い責任感から学ぶことも多くありました。現在の職場では、内服薬や注射薬の調剤、抗がん剤のミキシングに加えて病棟で患者さんに服薬指導なども行っています。これからも患者さんのために自分に何ができるかを常に考え、ますますキャリアを重ねて、患者さんの健康を力強く支えられる医療人になりたいです。
【アメリカ薬学研修】
大学や病院で最先端の現場に触れるとともに、現地学生たちのモチベーションの高さに刺激を受け、帰国後の学ぶ意識が変わりました。






