神戸学院大学

寄贈図書のお知らせ

2013/01/31

図書紹介

書名:『中国ゆかりの地』『日本名勝 中国淵源』 (中国語書名)
著者:唐勝春(同著100~101頁及び138~139頁に本学KPC学生支援グループ職員劉幸宇が書いた記事と撮った写真を引用)
文献提供:劉幸宇 KPC学生支援グループ事務職員
発行所:(日本)中文導報出版社 (香港)今日出版社242ページ)
発行年月:2012年10月

同著は地誌学の視角により中日友好交流の歴史に関する日本の名所旧跡を紹介する専門書である。日本各地には、古く中国から日本に渡った文化・文明は今でもそのまま根づき、また日本文化と融合して新たな日本文化に昇華しているものも多々ある。著者は中国ゆかりの日本名勝地を軸に、両国間の切っても切れない関係を可視化することにより、日本の観光産業の繁盛に貢献するとともに両国が子々孫々まで友好的に付き合っていくことを祈念している。

同著100頁と101頁に紹介した長野県下諏訪町にある「時の科学館」の敷地に聳えてある「水運儀象台」(複製品)は中国宋の時代(西暦1092年)に建造された天文観測時計塔であり、世界初のアングル機関をもつ時計であるため、機械式時計のルーツとも言われている。また、近代科学技術が誕生する前に人類が作った最も大きい、最も精密な科学機器である。時の科学館の複製品は世界中の全て(7台)の複製品の中でもっとも精密であり、高さ約12メートル原寸大のものであり、しかも水で駆動できるなど当時の最先端の技術を見事に再現されている。

同著138頁と139頁に紹介した伝統的な中国風の施設であるあいおい白龍城(ぺーロン城)は道の駅・海の駅であり、兵庫県相生市の名勝でもある。

あいおい白龍城の歴史(平成15年竣工)は浅いが、その由来は歴史の長いぺーロン祭である。ペーロンは「白龍」の中国音のパイロンがなまったものであり、中国戦国時代に発祥した「龍船」のことである。龍船(白龍)が1655年に日本に伝来したと言われている。 相生ペーロン船の沿革については、大正11年に長崎県出身の播磨造船所従業員によって伝えられたが、昭和38年からは「相生ペーロン祭」の海上行事とした。「ドン!デン!ジャン!」と、中国特有の銅らと太鼓の音に合わせて力漕する姿は、まさに龍が水面を駆けるような壮観なものであり、観光客を魅了している。

同著の書評はこちら(『北京週報』日本語版 執筆者 劉幸宇)
水運儀象台に関する詳細記事はこちら(『東北サイト 日本語』)
『中文導報』(中国語)はこちら
『中国報道』(中国語)はこちら

相生ぺーロン祭に関する詳細記事はこちら
『外灘画報』(『バンド グラフ』)486号 別冊『全日本』
(「朝日新聞・AERA」と「中文導報」の共同取材、編集により、外灘画報誌が中国で発行する日本紹介雑誌)2012年4月26日出版31頁目(執筆・撮影 劉幸宇)
『中文導報』(中国語)はこちら

尚、神戸市のポートアイランドにある神戸学院大学、神戸女子大学、兵庫医療大学、神戸女子短期大学の各国留学生、日本人学生、教職員は「ポーアイ4大学国際チーム」をつくり、2013年5月26日に行われるぺーロン競漕に出場することになっている。