シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
日本と東洋の美術/Japanese and Eastern Arts
授業コード
/Class Code
A004971501
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
共通教育科目/
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
金3(前期)/FRI3(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
次六 尚子/JIROKU NAOKO
科目区分
/Course Group
【共通教育科目】 〈リベラルアーツ領域〉/*** GENERAL EDUCATION COURSE *** 〈LIBERAL ARTS〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
次六 尚子/JIROKU NAOKO 共通教育センター
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)
授業の目的
/Class Purpose
日本におけるファッションの歴史や美術との関わりについて学ぶことを目的とします。ファッションはスタイルやデザインの流行だけでなく、「時代を映す鏡」とされ、経済や産業など社会の動きを反映します。また、ファッションの素材や技法である布や染織には美術性や装飾性をみることができます。ファッションを多角的な視点から考察することは、今私たちが生きる社会や文化を理解することにつながります。全学ディプロマポリシーが示す「広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養する」「幅広い知識を活用して様々な問題を発見し、それを解決する方策を導く」を目的としています。 

なお、この授業の担当者は、美術館において実務経験のある教員で、より実践的な観点から美術におけるファッションの役割を解説します。また、学外の美術館での調査も含み、実践的教育から構成されます。将来、芸術・ファッション分野に関わりたい人のみならず、想像力豊かに生きることを目指す多くの人々に役立つでしょう。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.縄文時代から現代までの日本人の衣服や着物のスタイルや意匠の変遷を説明することができる(知識・技能)
2.染織・服飾・ファッションのコレクションをもつ文化施設や研究所を挙げ、特徴を説明することができる(知識・技能)
3.ファッションに関する展覧会や身の回りの事象を観察・情報収集した上で独自の考察を述べることができる(態度・習慣)
授業のキーワード
/Keywords
ファッション史、服飾史、美術、芸術、美術館、博物館
授業の進め方
/Method of Instruction
・第1回~12回、15回は講義中心の授業です。レジュメを配布し、スライドを投影します。
・第13回・14回は、学外での調査を半日で行います。(交通費、入館料は実費。詳細は授業中に案内。)現地で出席確認、後日レポート提出の両方が必要です。
・各回講義終了時に配布する、出席カードを提出します。質問や感想等も自由に記入してください。
履修するにあたって
/Instruction to Students
美術、芸術の専門知識は必要ありません。ただし、授業内で紹介される情報や配布する資料を理解し、関連情報を探求する必要があります。理解できないことは、授業外やメールでも、遠慮なく質問をしてください。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
・服飾史について、授業中に紹介する参考書を各自で読んでおくと、授業内容がより理解しやすくなります。(第2~4回の各回の予習復習として、約1時間程度)
・  授業中に紹介する展覧会や美術館・博物館について積極的にウェブや書誌を調べてください。できれば、直接足を運ぶことも大切です。(第5~11回の復習の目安として計約8時間程度)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
・ 学期中に授業内で実施する確認テスト(2回) 
・ 学期中に授業内で記入する学外調査のレポート(1回)
・ 学期末に提出するレポート(1回)
※「学期中に授業内で記入する学外調査のレポート」及び「 学期末に提出するレポート」は、後日、教務課にて審査項目を掲示公表し、成績評価を実施します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
・ 毎回の出欠カード及び感想文 約30% 
・ 学期中に提出する理解度確認テスト(2回) 約40%
・ 学期中に提出する学外調査のレポート(1回)約30%  
テキスト
/Required Texts
講義のレジュメを配布します。
参考図書
/Reference Books
特になし
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 ガイダンス 講義の概略、進め方、成績評価の方法と基準について説明をします。また、使用する参考文献やウェブサイトも紹介します。シラバスを必携すること。
2 2 概論 日本と東洋の美術とファッション 日本と東洋における美術としてのファッションについて、学芸員の視点から定義します。本科目の全体をとおして必要となる内容です。
3 3 美術館におけるファッションの歴史① 西洋での始まり 西洋の美術館・博物館において染織・ファッションを含む服飾資料が収蔵されてきた変遷と歴史を学びます。
4 4 美術館におけるファッションの歴史② 日本での享受 国内の美術館・博物館において染織・ファッションを含む服飾資料が収蔵されてきた変遷と歴史を学びます。また、国内初のファッションの展覧会を紹介します。
*事例:「現代衣服の源流」展(1975年、京都国立近代美術館)、「10’s, 20’s, 30’s – INVENTIVE CLOTHES:1909-1939 」展(米メトロポリタン美術館、1973)
5 5 衣服にみる日本の美① 縄文時代~江戸時代 日本の伝統衣装「きもの」が誕生するまでの日本人の衣服に対する美学を学びます。縄文時代の埴輪にみられる大陸風の衣装、弥生時代の貫頭衣、魚皮布による先住民族アイヌの衣服、藍染めの布を使った青森の襤褸(ボロ)など。
*事例:染織祭、「日本衣装絵巻-卑弥呼から篤姫の時代まで-」(神戸ファッション美術館、2015年)
6 6 衣服にみる日本の美② 1890~1920年代 衣服のグローバル化が進み、西洋のスタイルが主流になるなかで、地域の特色ある衣生活が残る20世紀初頭を映し出す写真や衣装から学びます。
*事例:「世界のファッション-100年前の写真と衣装は語る-」(神戸ファッション美術館、2014年)
7 7 日本のファッションデザイン①1945年~50年代 第7~10回講義では第二次世界大戦後に活躍した日本人ファッションデザイナーとその作品をみていきます。日本独特の美意識を体現する衣装は、今や美術作品として国内外の美術館にも収蔵されています。
*事例「ファッションインジャパン1945-2020 流行と社会」展(島根県立石見美術館、国立新美術館2021年) 
8 8 日本のファッションデザイン②1960年代、70年代 高度経済成長時代の日本における個性豊かなデザイナーの躍進を学びます。
*事例「ファッションインジャパン1945-2020 流行と社会」展(島根県立石見美術館、国立新美術館2021年) 
9 9 日本のファッションデザイン③1980年代1990年代 バブルの時代、DCブランドの隆盛とストリートファッションの台頭によりみられるデザインを学びます。
事例:*事例「ファッションインジャパン1945-2020 流行と社会」展(島根県立石見美術館、国立新美術館2021年) 、「Rei Kawakubo/COMME des Garcons: Art of the In-Between」展(2017年、米メトロポリタン美術館)
10 10 日本のファッションデザイン④2000年以降 インターネットの広がりによ価値観の多様化がみられる現代において、変化しつづけるファッションにおける日本人の美意識を学びます。
11 11 ファイバーアート 繊維(ファイバー)は衣服の素材としてのみならず、美術の分野でも用いられ様々な手法で表現されます。ファイバーアートの作品、展覧会を例にみます。
12 12 学外調査についての説明 学外調査について事前の説明会を行います。課題も発表します。
13 13 学外調査 
行先:神戸ファッション美術館
神戸ファッション美術館を訪問し、展示場やライブラリーなど各施設の専門員から話を聞きます。調査終了後、後日レポートにまとめて、提出してもらうことで出席扱いとします。

※日程は7月の日曜日で予定。詳細は授業内で発表します。
※就職活動等でどうしても当日参加できない学生は、個人で別日に見学することも可能です。ただし、その場合は専門員による案内はありません。
※交通費+神戸ファッション美術館への入館料の実費が必要です。

(参考)交通費:電車の場合 JR三ノ宮—アイランドセンター駅 430円(片道)
        バスの場合 三ノ宮—六甲アイランド 400円(片道)
      観覧料:未定(授業内でお知らせます)
14 14 講義番号13に同じ  講義番号13に同じ 
15 15 まとめ 講義番号08から14で学習した内容について、45分程度で理解度確認テストを行い、残りの45分で総復習を行う。

科目一覧へ戻る