1. 神戸学院大学
  2. 學報.net
  3. in Focus
  4. 2017年度
  5. 2017年4月 医療機関との連携がみちびく、薬剤師教育の未来

2017年4月
医療機関との連携がみちびく、
薬剤師教育の未来

知の“今”に挑む研究者たち 医療機関との連携がみちびく、薬剤師教育の未来 薬学部薬学科(臨床薬学部門)安藤 基純講師×池村 舞講師

神戸学院大学の薬学部は、さまざまな医療•研究機関が集まる「神戸医療産業都市」のエリア内、ポートアイランドキャンパスに開設されています。今回は、薬学部を中心に、神戸市立医療センター中央市民病院でも教育・研究を行う安藤基純講師と池村舞講師のお二人に、医療機関との連携について語っていただきました。

神戸市立医療センター中央市民病院での連携活動について

安藤基純講師(以下、安藤) 本学大学院薬学研究科は、神戸市立医療センター中央市民病院と「教育・研究協力に関する協定」を2011年に結びました。私は、研修生という形で中央市民病院に勤務する「薬剤師レジデント」を経て神戸学院大学の講師となり、現在は大学で臨床系の実習を担当するかたわら、薬剤使用の適正化や個別化治療を目的として患者さんから血液サンプルを採り、薬物濃度を測定するなどの臨床研究を行っています。

池村舞講師(以下、池村) 私たちの活動は、大学に軸足をおきながら、連携教員として大学での研究の一部や薬剤師としての業務研修を病院で行っているイメージです。病院では、薬剤師から彼らが進めている研究についての意見を求められたり相談を受けることもよくあります。

安藤 このように、私たちは大学教員でありながら、臨床において研究活動や研究サポートを行い、薬剤師が見つけた臨床上の問題点の解決に、薬剤師と一緒に取り組んでいます。

医療機関との連携が薬学部の学びや教育にもたらす好影響

安藤 薬学部から数名の学生が、卒業研究の一環として病院での臨床研究に参加していますが、学生はその中で自分たちがこれまで学んできたことが、具体的にどう生かされているのかを実感しています。学生たちが、少しでも早く医療現場を知ることができれば、国家試験に対する意識が高まるだけでなく、将来の薬剤師像もイメージできるようになると思います。

池村 私も、参加学生には安藤先生と同じ印象を持っています。学生が医療機関での研究・研修を行うことで、自身が取り組んでいる大学での研究や、薬剤師としての将来に対するモチベーションがぐんと高まる効果があると思います。

安藤 薬学部での学びは、結局のところ、最終的には臨床につながっています。そういった意味では、大学の教員も臨床研究に参加するなどして臨床を知ることが重要だと思います。学生や薬剤師の教育をさらに充実させるためには、臨床との連携はますます必要になってくるのではないでしょうか。大学では知ることのできない臨床でのエビデンス(科学的根拠)をキャッチアップし、それを医療現場や大学での研究・教育に還元する。私が連携教員になってから6年が経ちますが、そうした好循環ができつつあると思います。

池村 そうした観点からも、私たち連携教員が果たす役割は大きいと感じます。神戸市立医療センター中央市民病院は、5年次生の実務実習の受け入れ先にもなっています。実務実習とは別に研究や研修をしたいという学生も受け入れているのですが、今後は、学生が臨床現場に近い経験ができる協力体制をさらに強化する必要があると考えています。

これからの医療現場で薬剤師に求められることとは

安藤 世に出てくる新薬が多種多様になり、薬物治療も複雑化してきています。そうした現状に対応し、薬物治療をしっかりサポートするのが、薬剤師の役目だと思います。学生には、"薬物治療のプロフェッショナル"として、将来、臨床現場で活躍できる薬剤師を目指してほしいと思います。

池村 薬剤師には、「専門知識とその応用力」「論理的思考力」「責任感」の3つの資質が必要だと思います。それら、特に論理的思考力の養成には、研究活動が重要な役割を果たすと考えています。臨床現場でも研究し学べる神戸学院大学薬学部の環境を大いに活用し、求められる能力を磨いてもらいたいです。

安藤 基純 講師

プロとしての武器を身につけよう

幅広い分野・領域から成り立つ薬学の中で、ぜひ興味のある分野・領域を見つけてください。それを突き詰めて深く理解することは、学習意欲の向上だけでなく、将来薬物治療のプロフェッショナルとして仕事をする際の武器となり、自信にもつながります。本学の医療連携といった特色ある環境を活かし、自分が思い描く薬剤師像の実現に全力でチャレンジして欲しいと思います。

プロフィール

名城大学大学院薬学研究科博士課程修了。博士(薬学)。現在は、薬物動態学やTDM(治療薬物モニタリング)等に関する研究に主体的に取り組んでいる。神戸市立医療センター中央市民病院で薬剤師レジデントを経験したのち、2012年より神戸学院大学薬学部講師。

池村 舞 講師

恵まれた環境で薬剤師を目指そう

神戸学院大学の薬学部は、数多くの病院と連携協定を結んでおり、臨床的な知識やスキルをしっかりと身につける環境が整っています。将来、現場の薬剤師を目指している方には最適の環境だと思います。

プロフィール

京都大学大学院薬学研究科博士後期課程修了。博士(薬学)。将来、大学で教育に携わりたいと考えていたため、大学院修了後は神戸市立医療センター中央市民病院で薬剤師レジデントとして身をもって薬剤師業務を経験することに。2013年より神戸学院大学薬学部講師。

ページトップへ