昨年、神戸市危機管理室が主催する『暮らしの備え』アイデアコンテストが行われ、多数の応募者のなかから、防災・社会貢献ユニットの高岸明以さんが最優秀賞を受賞。その後、高岸さんは「防災女子」を結成し、活発な活動を行っています。

"しなくてはならない"ではなく"したくなる" 防災のアイデアを提案

防災をしなければと考えるのではなく、もっと気軽に防災に取り組んでほしい。そんな主旨のもと、2013年の6月から7月にかけて神戸市危機管理室が「暮らしの備え」アイデアコンテストを募集。本学法学部の学生で、防災・社会貢献ユニット所属の高岸明以さんが最優秀賞を受賞しました。

高岸さんは、“防災女子”というテーマで応募。期限切れが近くなった非常食をおいしく食べるために他の材料とあわせて調理したり、オリジナルの防災グッズをつくったりといったことを、“女子会”で実施するというアイデアを中心に提案しました。女性ならではの視点でユニークな内容が、まさに“したくなる” 防災と、高く評価。

受賞をきっかけに、高岸さんは防災・社会貢献ユニットと社会防災学科の女子学生に呼びかけ「防災女子」を結成。現在は、受賞したアイデアを実現させるための活動を行っているところです。

VOICE 法学部 防災・社会貢献ユニット 3年次生 高岸 明以さん 女性目線でアイデアを考えることで防災をより身近なものに

私が「暮らしの備え」アイデアコンテストに応募したのは、防災・社会貢献ユニットの授業でコンテストの課題が出されたのがきっかけです。非常食のアレンジにしてもオリジナルの防災グッズにしても、とにかく“女子目線”を意識して考えました。

私がこのように女性の視点をテーマに企画を考えたのは、ユニットの授業を受けるなかで、例えば、阪神・淡路大震災や東日本大震災でも、育児中の女性が避難所の廊下や屋外で授乳したといったエピソードを聞き、災害時には男性的な考え方でさまざまな物事が動いていると感じていたからです。そうした現状を変えるためには、普段できることから女性的な視点を取り入れることが大事だと考えました。そのことで防災活動に女性が参加しやすくなり、災害現場も女性に配慮した形になるのではないかと思っています。

そんな想いから、実際にコンテストのアイデアを実現するため「防災女子」というグループを2014年6月に立ち上げ、活動を始めました。まだスタートしたばかりですが、「防災女子」の活動をきっかけに、一般の方にとって防災がもっと身近に、気軽にやってみようと思えるようになればと思います。