経営学部が新入生歓迎講演会を実施フロントライン

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経営学部が新入生対象の歓迎講演会を実施

2010年4月2日、入学式当日、経営学部の新入生歓迎講演会が、有瀬キャンパスで開催されました。講演を行っていただいたのは、本学経済学部の卒業生で、東洋証券株式会社取締役社長の篠田哲志氏。篠田氏が率いる東洋証券は、現在、日本国内で中国株の取引きでNo.1のシェアを占めている証券会社です。経営学部の塩出省吾学部長は、「将来、企業のトップを目指そうと考えている皆さんの参考となることを願って、企業の第一線で活躍している先輩に来ていただきました。経営学部では、教員、スタッフ全員で皆さんを全面的にバックアップしていきますので、4年間、自分なりの目標を持ってがんばってください」と挨拶し、講演会が行われました。

ますます発展を遂げる中国経済について熱く語る篠田社長
ますます発展を遂げる
中国経済について熱く語る篠田社長

今回の講演会のテーマは「未来を考える―日本が輝く時代へ―」。証券会社社長で、中国株を取り扱う篠田氏らしく、アジア、特に中国という驚異的な経済成長を遂げる国家と日本がうまく付き合い、いかにビジネスチャンスにつなげて共に成長していくか、といった内容が講演の中心です。そのなかで篠田氏は、現在、中国の経済成長は凄まじく、今年には日本の国内総生産(GDP)を抜き去りアメリカに次いで第2位の経済大国になること、鉄道や高速道路、送電網の整備が急ピッチで進んでおり世界各国の企業の巨大な投資の場となっていること、アクセスの便がよくなることで周辺のアジア諸国とのヒト・モノ・カネの大きな流れができつつあることなど、中国ビジネスに積極的に参入することの重要性を熱く語っておられました。また、新入生が将来に備えて、4年間学生生活を過ごすなかで準備をすることの大切さにも触れ、「最初から厳しいことを言うようですが、4年後の将来についてしっかりとしたビジョンを持っていない学生はだめ。企業は、チャンスをものにしようと目の色を変えて面接に臨む学生を採ろうとします。たくさんの友人をつくり、たくさん考えて、有意義な学生生活を送ってください」と、新入生にエールを贈っておられました。

先輩からのメッセージ

厳しさを増す就職戦線で生き残るために
学生時代にやっておくべきこと

篠田 哲志 氏 (1973年経済学部卒業)
東洋証券株式会社 取締役社長

東洋証券株式会社 取締役社長 篠田 哲志 氏 (1973年経済学部卒業)

ますます厳しさを増す就職戦線を最終的に勝ち抜くためには、どうすればよいのか。私は、学生時代において、次に述べる3つの“力”を身に付けることが大事だと考えています。1つ目は、「前に踏み出す力」を身に付けること。何事にも、主体性を持って前向きに取組む姿勢を持つことが大事だということです。2つ目は、「考え抜く力」を持つこと。常に“なぜ?”という疑問を持ち、課題を発見することです。そして3つ目は、「チームで働く力」。これは、いわゆる協調性ということであり、自分の意見をわかりやすく伝え、人の話をよく聞き、検証し、状況を的確に把握でき、組織の規律を守った行動ができる。さらに付け加えると、ストレスをコントロールできるかどうか、といったことも必要な力でしょう。

それでは、このような力を学生時代に身に付けるにはどうすればよいのか。まずは、新聞を読むこと。特に、経済紙に日頃から目を通すことです。新聞は、思考能力を鍛えるトレーニングに最適な媒体。新聞を読むことで、経済から政治、世相まで、今の社会のすべての動きを把握することができます。あとは、とにかく人と出会い関わりを持つこと。私は、先に述べた3つの要素の中で、「前に踏み出す力」が一番重要だと考えています。誰かと知り合いになることで、そうした力とともに協調性や自律性といったことも身に付くのではないでしょうか。

私の会社にも、何名か神戸学院大学出身者がいますが、みな明るく素直で粘り強い。最近の若者は、全般的に勉強が不足しています。みなさんは、素質としては素晴らしいものを持っているのですから、もっと新聞を読んで、ちゃんと勉強をして、充実した学生生活を送ってほしいと思います。社会に出た時に通用する力をぜひ養ってほしいと願っています。

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