プロスポーツチームと手を結んで教育と地域の活性化を ヴィッセル神戸との連携で広がる可能性フロントライン

【大学の新たな可能性を求めて】ヴィッセル神戸とのパートナーシップ

本学は2005年度より株式会社クリムゾンフットボールクラブ(プロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」)とパートナーシップを締結し、スポーツ振興や学術・教育活動を通じて、学生の豊かな人間性を高め良識ある人間形成の育成と地域活性化を図るため、共同でさまざまな事業を実施しています。また、パートナーシップ事業には盛込まれてはいないものの、パートナーシップを結んだことがきっかけとなって、ヴィッセル神戸から本学サッカー部へ監督を招聘したり、チャリティー親子サッカー教室を共同で開催するなど、新たな交流の広がりもみせています。

協定に基づく基本プログラム

  • ヴィッセル神戸の選手たちによる本学入学式と卒業式のビデオメッセージの実施
  • 全13回連携講座の開講
  • 本学チアリーダー部「シーガルズ」のホームゲームでのスタジアムパフォーマンスの実施
  • インターンシップの受け入れ先
  • 学生および教職員に対するホームゲームの招待※・企画
    ほか
    ※ゲーム指定、招待数限定で提供

パートナーシップから派生したプログラム

  • スポーツマネジメントユニット主催「スポーツフェスタ ヴィッセル神戸チャリティー親子サッカー教室」の開催
  • ヴィッセル神戸から本学サッカー部への監督の派遣
  • ヴィッセル神戸ユースチーム所属高校生の神戸学院大学附属高等学校への受け入れ
  • 附属高校サッカー部対象サッカースクールの実施
  • 附属高校生徒育成を目的とした講演会の実施
    ほか
パートーナーシップの締結によって学生に対する教育機会の充実を  神戸学院大学 岡田 芳男 学長

2005年度よりヴィッセル神戸とパートナーシップを結んでいるなかで、株式会社クリムゾンフットボールクラブ安達社長をはじめ、ヴィッセル神戸のスタッフの方を講師に迎えてお話をしていただく連携講座を開講したり、本学学生がインターンシップで実際の業務を経験させていただいたりと、相互で協力し合いながらさまざまな試みを行っています。大学というところは、入学した学生が卒業するまでの4年間で、社会に通用する“人間力”を身に付けるため、質の高い教育環境を整備しなければなりません。そうした意味では、学生に提供する教育のバリエーションが広がったということが、今回のパートナーシップにおける一番の成果だと考えます。さらに希望を言えば、ヴィッセル神戸のトップチームで活躍している選手に講演に来ていただくなど、直接本学の学生と触れ合えるような機会を設けることができたら素晴らしいと思います。プロとして生きるための自己鍛錬や努力の積み重ねなど、選手と同じ世代の学生が学ぶべきところは大いにあると考えるからです。また、ヴィッセル神戸と本学は、同じ神戸という地域をホームタウンとしております。全国的にも人気の高い“神戸”の名を冠するプロサッカーチームと結びつくことで、より一層、若者層に対して本学のブランド力アップを図っていけるのではないかと考えています。ヴィッセル神戸はJリーグのトップリーグ、J1に所属する一流のプロサッカーチームです。そのような一流の組織とパートナーシップを結ぶということは、我々も相応の価値を常に有していなければならないと考えます。本学としても、現状に満足することなく、今後もより一層切磋琢磨して大学としての総合力を上げていく必要があります。そうした意味でも、意義のある提携ではないでしょうか。

プロスポーツ組織と大学が手を結ぶことで新しいモデルの機構をめざす 株式会社クリムゾンフットボールクラブ 安達 貞至 代表取締役社長兼ゼネラルマネージャー

Jリーグには、地域に根ざしたスポーツ文化の育成を図るということをテーマとした「Jリーグ百年構想」というプロジェクトがあり、私たちヴィッセル神戸も、そうした考え方にのっとったクラブ運営を積極的に推進しています。神戸学院大学とのパートナーシップの締結も、地域社会との結びつきを強め地域貢献の一助を担う事業と考えています。現在、Jリーグをはじめプロスポーツ業界への就職を目指す若者が増えるなど、スポーツマネジメントやプロスポーツ業界に対する社会の注目が高まっています。私を含めヴィッセル神戸のスタッフが連携講座で講義を実施させていただいていますが、毎年多くの学生が参加してくれています。講義を行うヴィッセル神戸のスタッフのほとんどは、他の企業や業界でさまざまな経験を積み重ねてから入社しているため、実践的なノウハウの蓄積があります。こうした多彩な能力を有する人材が多く在籍しているということは、ヴィッセル神戸の大きなアドバンテージだと思います。彼らのような経験豊かなスタッフの講義には当然説得力がありますので、学生たちにも好評なのではないでしょうか。その他、ユースチームの選手10名を神戸学院大学附属高等学校に受け入れていただくなど、神戸学院大学からヴィッセル神戸に対しても充分な教育の機会を提供していただいています。Jリーグのクラブと大学が密に手を結んで、教育をキーワードにさまざまなプロジェクトを実施している例は全国的に見てもほとんどありません。そのため、他のクラブからパートナーシップに関する質問を受けることがよくあります。それだけ、新しい試みとして関心を集めているということでしょう。パートナーシップを結んで4年、成果も出てきています。今後も、パートナーシップを継続し、プロスポーツ組織と大学の連携という新たなモデルの構築に向けてともに前進していきたいと願っています。

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