就職支援最前線リポートフロントライン

就職支援最前線リポート

135 Festival 参加特別企画
「就職支援フォーラム2007」

11月3日 有瀬キャンパス
主催:神戸学院大学同窓会・神戸学院大学

11月3日の祝日、今年で40回目を迎える神戸学院大学の大学祭「135 Festival」がにぎやかに行われるなか、本学同窓会主催で5回目となる「就職支援フォーラム2007」が開催されました。このフォーラムは、第一部から第三部までに分かれ、第一部では各界で活躍されている本学卒業生がパネリストとして招かれ、現役の学生・ご父母にご自身の社会人としての経験を通じてアドバイスを行いました。たくさんの学生が会場を訪れ、先輩たちの言葉に熱心に耳を傾けていました。第二部では、卒業生の方々が務めている企業20社が集まり、9号館3階の談話スペースにブースを設置しての合同企業説明会が実施されました。第三部として「ハーフタイム」で懇親会が行われ、学生、同窓生、企業の皆さんが和やかな雰囲気で交流をはかりました。

先輩たちから在学生へのメッセージ

東洋証券株式会社 代表取締役社長 篠田 哲志 氏(1973年経済学部卒業)
東洋証券株式会社
代表取締役社長
篠田 哲志 氏
(1973年経済学部卒業)

私が取締役を務めている東洋証券という会社は、規模としてはあまり大きな会社ではありません。ただ、他の大企業にはない大きな特徴を持っています。ひとつは、中国株への投資です。山一証券が倒産し証券不況の嵐が吹き荒れた時期、どうせなら希望の持てる事業を開拓したいということで、当時まだどこの大手も手をつけていなかった中国株に注目したのです。
その戦略が見事に当たり、今では中国株を売買するシェアは私どもの会社が日本でトップとなっています。もうひとつの特徴は、株の世界というのは売ったり買ったりして儲ける訳ですが、東洋証券は価値が上がるまで辛抱強く持っておこうという方針でやってきたおかげで、お客様からの信用を勝ち得て現在に至っている訳です。また、私は代表取締役という肩書きを持つまでになっていますが、そうしたことを考えてもこの会社に就職してよかったと思います。他の大手の証券会社を選んでいたら、このような地位につくことはなかったかもしれません。ただ大企業だから安心ということではなく、小さな会社であってもやりがいのある会社ならトップに立てる可能性があるという視点から就職活動を行うのもよいのではないでしょうか。後は、新聞を読んで今の経済の主要な事柄はきっちり押さえること。そして相手の目を見てしっかりと話をすること。面接には絶対に遅刻しないこと。これらを踏まえて、有意義な就職活動を行ってください。

キング醸造株式会社 専務取締役 大西 和樹 氏(1980年栄養学部卒業)
キング醸造株式会社
専務取締役
大西 和樹 氏
(1980年栄養学部卒業)

私は親の経営している現在の会社に入社したので、学生時代に実際に就職活動は行っていません。ですから、自分の経験を元にして学生の皆さんに就職活動のアドバイスをすることはできません。ただ、私は人事を担当しておりますので、採用する側の立場からアドバイスはできるかと思います。学生というのはお金を払って大学に通っていますが、社会人になってどこかの企業に勤めれば、今度はお金をもらって仕事をすることになります。つまり、その金額に見合った働きをしてもらわなければ困る訳です。企業では言われたことだけをするというのではなく、それ以上のことを自主的にやろうとする社員が必要とされます。面接でもマニュアル通りの受け答えしかできない学生の方が大変多いのですが、これでは気持ちがこちらに伝わってこない。心がこもってないからです。これから面接を受けようという方に注意していただきたいのは、自分の言葉で普段通りに語ることを心がけることが、よい結果につながるということです。常に元気な笑顔で、明るく振る舞うことも重要です。ただ、やはり、学生の本分は大学で勉強することです。しっかりとした学力を身につけてこそ、就職活動でも結果が出るのだと思います。

島津エス・ディー株式会社 管理部品質・管理グループ主任 前畑 佳史 氏(1986年経済学部卒業)
島津エス・ディー株式会社
管理部
品質・管理グループ主任
前畑 佳史 氏
(1986年経済学部卒業)

私は、現在の会社ができて1年後に入社いたしましたので20年が経ちました。私どもの会社は、設立当時はソフトウェアの開発製造していしましたが、近年、システム製品(ハードとソフトが一体になったもの)の製造販売を行うようになり、会社の成長に追いつけ追い越せで頑張っている毎日です。
私は、元々ソフトを開発していましたが、今はシステム製品の品質管理を担当しています。
自分たちが関わった製品がTV取材を受けたりすると、世の中の役に立ったことが実感でき、開発時の苦労も良い思い出になります。
ソフトのエンジニアは理系ばかりでなく、私のような文系出身のエンジニアも多くいます。
特に、魅力的なソフトを作るには、コンピュータの知識(ソフトウェア工学)だけでなく、納入先の業務知識(会計や経理等)が不可欠です。また、コミニケーション能力はお客様との交渉だけでなく、エンジニア間でも重要なことは言うまでもありません。
最近は、インドをはじめ、海外から大変優秀な人材が日本国内に流入し、活躍の場を広げつつあります。皆さんも、彼らのバイタリティに負けない強い意志を持って、キャリアを築いていただきたいです。

生活協同組合コープこうべ 営業政策推進室統括 中島 寛文 氏(1991年法学部卒業)
生活協同組合コープこうべ
営業政策推進室統括
中島 寛文 氏
(1991年法学部卒業)

生活協同組合コープこうべは、地域の皆さまに出資していただいて運営が成り立っている組織で、組合員の皆さまの食のシーンを中心に事業活動を展開しています。私がコープこうべへ入所し15年が経過しましたが、私が社会人として最初の仕事の充実感を味わったのは、阪神・淡路大震災の時でした。当時、組合員宅へ商品をお届けする配達員をしていた私は震災時も組合員さん宅へ倒壊した家々の合間を縫って商品を配送していました。その時、「こんな時に来てもらって本当にありがとう」といった感謝の言葉を多くの方からいただき、 “この人たちのために何か貢献したい”と心から思えるようになりました。現在の部署では、主に新聞に折込むチラシの制作を担当しています。組合員の方からの反響がダイレクトに伝わる毎日で、非常にやりがいを感じています。コープこうべの事業や社会貢献活動に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ、コープこうべの仲間として、一緒に地域社会に貢献できたらいいですね。

神戸学院大学同窓会
会長 西本 誠実

今年も大学祭に併せて『就職支援フォーラム2007』を開催いたしました。この就職支援フォーラムは今年で5年目を迎え「就職のことなら、先輩に訊け!」と題して卒業生たちが自らの体験に基づいて現役学生にエールを送るものです。第1部での経済人フォーラムには総勢154人の学生が参加してくれました。経営学部石川教授の総合司会の下、東洋証券(株)代表取締役社長篠田様・キング醸造(株)専務取締役大西様・島津エス・ディー(株)管理部主任前畑様・生活共同組合コープこうべ営業政策推進室統括中島様をパネリストに迎え、それぞれの学生生活から実際の体験談、また今社会が求める人材像など、今のお立場から熱い思いを語っていただきました。第2部の企業説明会でも卒業生からなる20の企業が参加いただき企業内容から採用状況など、また実際の就職活動での自己アピールのポイントなど実践に即した質疑が交わされました。神戸学院大学卒業生は既に6万人に達し、全国のあらゆる所で活躍され地域社会に貢献されています。企業におかれては代表権を持つ方、採用の担当者、自営におかれてはさらに事業を拡大しようとされている方などには、自分たちの仲間にぜひ神戸学院生を迎えたいと切望されている方が多くおられます。私たちはこのような活動が現役学生の就職活動に必ず役立つものと確信し活動を続けてまいりました、5年の経過を節目として今後は大学当局とも連携をとり、今の学生が求めるものをもう一度精査し今後もこの活動を継続する方針です。引き続き関係各位のご協力をお願い申しあげます。

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