2007年12月 神戸学院大学のキャリアサポートフロントライン

神戸学院大学のキャリアサポート

新入生から卒業生まで多岐にわたるサポートで学生を全力でバックアップ

神戸学院大学では、1年次生から4年次生、そして卒業生に至るまで各学部においては、キャリアに関する科目を設けるなど学部の特性を生かしつつ、学生の将来を見据えた独自の支援体制で学生をしっかりバックアップしています。進路支援事務室、ポートアイランドキャンパス学生支援グループ(以下「進路支援事務室」という)では、職業選択やキャリア開発を支援するキャリアカウンセラー、就職活動に関するさまざまな相談に応じる進路相談員、そして本学の進路支援事務室のスタッフを加えた「三位一体の就職支援」を掲げ、学生のキャリアアップ、就職について全面的に支援しています。

全学をあげたきめ細やかなサポート体制で最後まで学生の就職を応援

授業で社会を学ぶ、課外講座で資格取得を目指す

授業で社会を学ぶ、資格を身に付ける

本学では、話し方やマナーに至るまで社会人としての常識を学ぶ科目や社会の第一線で活躍されている方を講師に招いて講義を行ったり、インターンシップ制度が組み込まれたプログラム「キャリアトレーニング」があります。このプログラムでは学生が将来のキャリアに対する高い意識を持つことができるよう、学びの中から積極的にキャリアサポートを行っています。その他、公務員試験の対策講座や社会保険労務士をはじめとする各種専門職を目指す学生のための講座など、資格を取得するための課外講座も数多く開講され多くの学生が受講しています。

キャリアや将来について相談する

キャリアや将来について相談する

本学の進路支援事務室では、求人票の受付以外にも求人先との連絡調整、各種進路相談など就職や進路に関するさまざまなサポートを行っています。中でも、経験豊かな産業カウンセラーによる「キャリアカウンセリング」は、本学のキャリアサポートの中でも特徴ある制度のひとつ。単に就職活動や将来に関する相談をするだけでなく、日常の学生生活から人間関係の悩みまで相談にのっています。

“就活”に役立つ多彩な催しに参加する

就活”に役立つ多彩な催しに参加する

本学では、多様な学生のニーズに応えられるよう、学内合同企業説明会や業界研究セミナー、就職ガイダンスなど、主に3年次生を対象に1年次生から4年次生に至るまでの間、多彩なセミナーやガイダンス、イベントなどを実施しています。また、本学同窓会主催で就職活動を応援するフォーラムを開いたり、学生の保護者組織「教育後援会」主催で保護者の方に就職懇談会・就職研究会を実施しています。学生、教職員、保護者、同窓生など神戸学院大学にかかわるすべての方を通じて、学生のキャリアサポートを行っています。

キャリアサポートに関する各学部独自の取り組み

法学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「キャリアトレーニング入門Ⅰ」(職業生活を営むのに必要な基礎的能力を養成)/「キャリアトレーニング入門Ⅱ」(法律関係専門職、公務員など本学卒業生による主に1年次生就職意識向上を目指したリレー講義)/「キャリアトレーニングⅠ・Ⅱ」(インターンシップ)/「法学特別講義Ⅳ」(知的財産権制度入門:知的財産権の実務にかかわる具体的な実例を取りあげ検討・議論)/「法実務入門講座」(兵庫県司法書士会との学術交流協定講座:司法書士4人による大学で学ぶ方の理論・制度主旨における実社会での具現化の説明)/「法実務専門講座」(兵庫県司法書士会との学術交流協定講座:司法書士による不動産登記及び商業登記の解説)/「法学特別講義Ⅲ」(兵庫県弁護士会との学術交流協定講座:弁護士による学生のさまざまな法的問題への対応能力や法学部出身者としての能力の向上を目指した講義)/「法と裁判」(兵庫県司法書士会との学術交流協定講座:弁護士が講師となり実務上の問題点や具体的な事件を講義)/「FP(ファイナンシャル・プランニング)入門」(ガイダンス講座:国家資格としてFP資格取得の重要性とこれからの人生設計の意義について説明)/「自己発見リポート」(フォローアップガイダンス:なりたい自分に近づくための目標と計画作りなどについて指導)

【特記事項】

社会人として不可欠な職場内での人間関係において留意すべき点や顧客との接偶におけるマナーについて学ぶとともにコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を養成する「キャリアマナーアップ講座」(2008年度開設)や、3年次生を対象に各業界の特色や企業戦略を知る「キャリア特別講義Ⅰ」(企業研究直前講座:2009年度開設)、4年次生対象で社会人として円滑なスタートを切れるようサポートする「キャリア特別講義Ⅱ」など、講座の新設を含めキャリアサポートに力を注いでいます。また、1年次生に対して今年度の目標と週間スケジュール表を含めた「法学部学修シート」の作成を指導。担当教員が1年間を通して3回以上面談し、進路指導などを行っています。本年度より「FP入門講座」を単位認定講座にしたほか課外講座として法学部学生が取得するにふさわしい「社会保険労務士講座」「行政書士講座」「宅地建物取引主任者講座」などの充実を図っています。

経済学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「キャリアアップ講座Ⅰ・Ⅱ」(企業寄附講座)/「キャリアアップ講座Ⅲ・Ⅳ」(FP資格取得講座(予定))/「キャリアアップ講座Ⅸ・Ⅹ」(法・経済連携講座)/「キャリアトレーニング入門」(キャリア育成講座)/「キャリアトレーニング特別講義Ⅰ・Ⅱ」(企業経営者講座)/「海外インターンシップ」(在タイ日系企業数社に約2週間海外研修)/「自己発見レポート」(1年次生対象:適性検査)/「キャリアアプローチ」(3年次生対象:就職適性検査)/「スタート」(3年次生対象:就職実践模試)/「エントリーシート実践講座」・「面接対策講座」(3年次生対象:就職対策講座)

【特記事項】

2004年度からはじまった海外インターンシップではタイの日系企業にこれまで約30人の学生が約2週間現地で就業体験をしています。外国人従業員とともに働くことで旅行や語学講座では決して得られない貴重な体験ができます。また、2007年度からのカリキュラムにおいては、公務員試験受験対策のための科目(2科目以上)およびファイナンシャル・プランニング技能士資格取得対策のための科目(2科目以上)を開講。また公務員試験受験指導およびファイナンシャル・プランナー資格取得対策のためそれぞれ専任教員の採用を予定しています。本学部では、このような資格取得や受験対策の具体的なサポート以外に、目標達成に向けての動機づけや気軽に相談・質問できる環境づくりも重要なサポートであると考えています。

経営学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「キャリアトレーニング入門」(1年次生後期対象)/「キャリアトレーニング特別講義Ⅰ・Ⅱ」(2年次生前期・後期対象)/「自己発見レポート」(1年次生対象:基礎学力・適正等の把握)/「自己プログレスレポート」(2年次生対象:就職への動機付け)/「キャリアアプローチ」・「就職実践模試(スタート)」・「エントリーシート攻略テスト」・「面接対策講座」(3年次生対象:就職準備に向けての各種講座)

【特記事項】

2年次生前期・後期の「キャリアトレーニング特別講義Ⅰ・Ⅱ(選択)」は4学部(人・法・経・営)の学生を対象とし、地域経済の担い手である経営者を招き企業活動と社会の関連について講義を行います。経営・経済学部の学生を対象に開講している「キャリアトレーニング特別講義Ⅰ」は、税理士2人(法人、個人企業対象)、中小企業診断士、社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー(各1人)といった専門家が社会に生じている諸問題について講義を行います。経営・経済学部の学生を対象に開講している「キャリアトレーニング特別講義Ⅱ」は「働き方の研究」をテーマにし学生の観点からみたキャリア設計についても講義。また、毎年、入学式直後に新入生を対象とし、地元経営者による「新入生歓迎講演会」を開催しています。1年次後期、「キャリアトレーニング入門」の中で、1年次生の大学教育および職業観に関するアンケート調査を行い、その結果の一部を学生に知らせています。

人文学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「キャリア形成入門Ⅰ・Ⅱ」(1年次生対象:将来像・学生像を考察)/「キャリア形成講義Ⅰ・Ⅱ」(主として2年次生対象:学生生活の設計)/「キャリア形成講義Ⅲ・Ⅳ」(主として3年次生対象:就職活動の具体的準備)/「キャリアスタートⅠ」(4年次生対象:効果的な就職活動のトレーニング)/「キャリアスタートⅡ」(4年次生対象:内定者のためのトレーニング)/「キャリアアプローチ」(3年次生対象:自己診断方式の職業適性検査)/「インターンシップ(シューカツ第一歩の会)」(3年次生対象:人文学部OBの就職活動体験)

【特記事項】

人文学部では、学生自身による主体的な学びの場を提供し、ボランティア活動やインターンシップをサポート。ボランティアやインターンシップのうち、学部が設定したプログラムについては、授業単位として認定できるようにしています。また、3年次生全員を対象に、「キャリア アプローチ」という自己診断式の職業適性検査を実施。この検査結果は個人別に返却され、説明会(ガイダンス)も行われます。実社会で活躍する人文学部卒業生を大学に招き、個別的に就職活動体験談を聞く場(インターンシップ[シューカツ第一歩の会])を設けています。それと同時に、就職活動を勝ち抜いて内定を獲得した4年次生からも、どのようにして就職活動を行ったのか、その実践と経験を3年次生に伝えてもらうようにしています。この行事は、学生が中心になって、運営しています。さらに、それぞれ学生の進路について就職と進学のための相談会を実施し、学生一人ひとりの進路相談に教員が応じます。

総合リハビリテーション学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

社会福祉士、精神保健福祉士、理学療法士、作業療法士の各資格取得のためのカリキュラムが充実。さらに、2008年度より開講の高齢者介護分野の就職に有利な「課外講座ホームヘルパー養成講座(2級)」を活用

【特記事項】

総合リハビリテーション学部では、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、精神保健福祉士を中心とした資格に関する実習が行われます。そのため医療機関、リハビリテーション施設、社会福祉施設などの実習先が就職先として直結しているという特徴があるため、実習指導の中で就職を意識した指導を行っています。進路について、社会リハビリテーション学科では、社会福祉士として、福祉行政・社会福祉協議会の機関や福祉施設などで相談援助業務を行うほか、専門家としてNPO・NGO、福祉産業などで活躍する道があります。また、精神保健福祉士としては、精神科の病院や社会復帰施設、精神保健福祉センター・保健所などの機関で相談援助業務を行います。理学療法学専攻では就職・進学・留学に関するサポートを行っています。就職については、医療機関や福祉施設でのリハビリテーションの担当者や、スポーツ競技者の身体管理、健康な人向けの予防的リハビリテーションなどの担当者として、活躍できる領域は広がっています。医療機関、福祉・保健施設における、直接的な治療やトレーニングだけでなく、作業療法学専攻では、心を支える支援者の役割も担う人材を養成します。さらに福祉用具や住宅設計にかかわる企画力を福祉産業で生かすスキルを身につけることが出来ます。

栄養学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「給食経営管理論実習Ⅱ」「公衆栄養学実習Ⅱ」「臨床栄養学実習Ⅲ」「臨床栄養学実習Ⅳ」(以上、4年次生対象:栄養士・管理栄養士に関する保健所、病院、事業所(企業)への臨地実習科目)/「臨床血液学実習Ⅱ」「臨床免疫学実習Ⅱ」(以上、4年次生対象:衛生検査技師に関する保健所、病院、事業所(企業)への臨地実習科目)/「臨床検査総論実習Ⅱ」「臨床生理学実習Ⅰ」「臨床生理学実習Ⅱ」(以上、4年次生対象:臨床検査技師に関する保健所、病院、事業所(企業)への臨地実習科目)

【特記事項】

栄養学部では、就職講演会を行い、保健所、病院、事業所(企業)の管理栄養士(卒業生)の方々をお呼びし2.3年次生を中心に現場の様子や心構えなどをお話ししていただいています。また、管理栄養士や臨床検査技師として実際に働いている方と接する機会を多く設けることで、就職への意識や資格取得へのモチベーションを高める環境づくりをしています。今後は、人体構造機能疾病学実習を開講し、現場の管理栄養士として必要なコミュニケーション能力や技術習得を目指します。そして、その中で現場の管理栄養士に直接指導してもらい、実際に現場で役立つ技術を修得させる予定です。

薬学部

【学部独自の科目、ガイダンス、取り組みなど】

「薬学概論Ⅱ」(3年次生後期対象必修科目:民間企業と共同のキャリアアプローチプログラム)/「キャリアトレーニングⅠ・Ⅱ」(3年次生対象前期選択科目:本学がインターンシップを依頼した医薬品メーカー、医薬品卸、治験関連企業、ドラッグストアなどの企業に希望する職種のインターンシップに参加後報告)

【特記事項】

今年度11月5日に初めて製薬企業等を対象とした「薬学部合同企業説明会」を実施しました。今回は製薬43社、治験関連4社、卸2社の参加を得て、200人以上の3年次生が参加。また、薬学部同窓会主催の、就職懇談会「卒業生に仕事の中身を聞いてみよう」が10月6日に実施され、多くの3年次生が参加し大きな成果を得られています。薬学部では必修授業の中に「薬学概論Ⅱ」として就職対策を組み入れており、意識改革のできた多くの学生は、大手製薬企業や国立病院機構の薬剤師、公務員試験などに幅広くチャレンジし、各々の夢を希望する職種に実現しています。

学生の可能性をできるだけ伸ばし
企業と学生のジョイント役を果たしたい

学生支援センター 進路支援事務室
安田 忠雄

就職ガイダンスを開き、学生に車のミニチュアを見せてこの1台にどんな企業がかかわっているか質問すると、ほとんどはメーカーかディーラーの名前を挙げます。1台の車が作られ店頭に並ぶまでに、エンドユーザーの立場からは見えないところで部品メーカーなどさまざまな企業がかかわっていることなど、細かいところまではなかなか想像できません。こうした、業種や企業に対して限られた知識しか持たない学生には、違う視点から物を見るということに気づいてもらう。そして、今までの考えをリセットし、チャレンジの場を広げてあげるというのが私たちの重要な仕事だと思っています。学生は、例えるならデリケートな“生もの”です。扱いを慎重にしないと彼らの将来を潰しかねません。そのため進路支援事務室では、就職に関するガイダンスや個人相談はもちろん、各学部のゼミなどで、表面的な情報だけでは分からない企業の実情を説明し、また、教育後援会の各支部の懇談会ではご父母の皆さまに対しても就職懇談会等を行い、最新の就職環境等をお話しし、就職活動に対するご父母としての心構えをお話しさせていただいています。私たちも学生のキャリアサポートのためにできる限りの対応をしています。学生の皆さんも、学部の授業を十分に学び、課外講座なども活用してしっかりとした職業観を身に付けるなどの“自己学習歴”を持ち、目標を持って熱心に取り組んだことがあるなどの誇れる“熱中歴”を持つなど、企業の面接の際に熱意を持って自己アピールができるよう、充実した学生生活を送ってほしいと思っています。

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