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地域社会に根ざした “ホームドクター的弁護士”の養成を目指して

神戸学院大学法科大学院では、2004年4月に開設されてから3年目を迎える今年、3年で専門職学位課程を修了する修了生が、初めて新司法試験に挑みました。新しい司法試験制度のもと開設された、本学法科大学院での学びの成果が試される重要な試験となりましたが、最終的に4人の合格者を輩出することができました。

新司法試験合格者を迎えての懇談会神戸学院大学法科大学院では、地域社会に根ざした法律実務家を養成するために開設されて以来、徹底した少人数教育のもと、きめ細やかな教育や指導を行っています。今後は、継続的に新司法試験合格者を輩出し続けるため、改善すべきところは改善し、より強固な教育体制を整えていく予定です。そして、合格した修了生が、地域社会における「コミュニティーローヤー」となり、 引き続き、“ホームドクター的弁護士”として活躍してくれることを目標に掲げ、精度の高い教育を行っていきます。

神戸学院大学大学院 実務法学研究科(法科大学院)小櫻 純 研究科長

新司法試験合格者を迎えての懇談会

本学の法科大学院の教育で特に特徴的なことを挙げるとすると、大学院生に対して、学習内容や環境両面から最大限きめ細やかなサポートを行っているということでしょうか。学習の面では、国内の第一線で活躍されている弁護士や裁判官の方を教師として招聘するなど、時流に沿った実務法学の徹底を図っています。来年度は、日本弁護士連合会の元副会長を始めとして優秀な先生方を教授としてお迎えし、指導に当たっていただく予定です。専任教員に対しては、他の教員の授業を参観してもらい自身の指導や教育内容にフィードバックしてもらえるよう、年2回の参観を実施しています。こうして、FD(Faculty Development)、つまり教える側の指導力の向上を常に図っています。また、大学院生ができるだけリラックスして勉学に集中できるよう、週2回、心理カウンセラーの方に来ていただき、大学院生たちが生活全般に対する悩みなどを相談できるような配慮もしています。

神戸学院大学の学生や、さらに法曹人を目指す方々に申し上げたいことは、本学法科大学院は、法学部出身者だけを受け入れるものではなく、すべての学部、分野出身の方に門戸を開いているということです。今の社会で法曹人として生きていくためには、法律だけに詳しい弁護士というだけでは通用しなくなってきています。法律の知識プラスアルファの知識が必要とされているのが、今の社会だからです。例えば、薬学部出身の弁護士なら、薬害に関する案件で力を発揮できるだろう、といったことです。思い切って我が神戸学院大学法科大学院の門戸をたたいてみてください。これからも合格者を輩出し続けていくための努力は惜しまないつもりです。

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