学長インタビュー2フロントライン


新学長に聞く ―神戸学院大学の現在、そしてこれから 神戸学院大学 学長 岡田芳男

より発展した50周年を迎えるため、
3キャンパスと附属高校を含めた教育環境を整備

3キャンパスにはそれぞれに担う大事な役割があります。まず、一番歴史のある有瀬キャンパスにおいては設備面も含めて今より一層教育環境を整備し、長田キャンパスの法科大学院においては、司法試験にどんどん合格してもらい法曹界を担う人材を輩出しなければならない、ということです。そして、新しく開設されたポートアイランドキャンパスは、最新の設備を備え外観もとても立派な素晴らしいキャンパスです。この、まっさらのキャンパスが学生・教職員のみならず、地域の皆さんにも活用されていくことで、初めてハードに魂が注ぎこまれていくと言えるでしょう。今後ソフト面をハードの素晴らしさに見合うものにしていくことが最重要課題だと考えています。

今現在、法学部・経済学部・経営学部の3、4年次、薬学部の2~6年次の学生がポートアイランドキャンパスで学ぶという、学年移転の状態で新キャンパスを開設しています。このような現状を今後どうしていくのか、学部移転をするのかどうかも含めて、私の任期中の3年間に判断しなければいけないと考えています。また、新キャンパスのあるポートアイランドは、多くの企業が本社や支社を置くビジネスの中心地であり、神戸市の医療産業都市構想の中核として先端医療の拠点ともなっています。新キャンパスは、そうした恵まれた環境を生かして他の研究機関などと共同研究を行ったり、医療の現場などへの人材を供給する役割を担えるよう努力すべきでしょう。周囲の企業への優秀な人材の供給拠点となるという点では、むしろ法学部や経済学部、経営学部に対して大いに期待しているところです。また、3キャンパスの連携の強化と整備を図り大学をより発展させるということと同時に、本学の附属高校に関してもより一層の充実を図っていくことが重要だと思っています。大学とともに附属高校に対しても、多くの志願者が受験したいと思えるように、教育環境の充実を図らなければならないでしょう。

大学に話を戻しますと、新キャンパスの立地するポートアイランドには神戸港や神戸空港があり、ビジネスの中心であると同時に世界に開かれた海と空の玄関口でもあります。神戸の場合、特にアジア地域との交流が盛んです。将来的にはこうした地域からの学生をこれまで以上に積極的に受け入れる体制を整えていくべきでしょう。そしていつの日か、“アジアの中の神戸学院大学”という立場を確立できれば喜ばしいことです。去年、本学は40周年を迎えました。今後、3キャンパスがそれぞれに役割を果たし、内外から注目を集める大学として50周年を迎えたい。それが学長としての私の希望であり、いかにしてそのような状態に導くことができるかが、任期中最大の課題だと思っています。

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